試合はホンマンのペースで進んだ。ミノワマンは前転タックルで懐に入り、グランドに持ち込もうとするが「動きが研究されていた」ために思うように組みつけない。逆にグランドでバックを取られてピンチに陥ってしまった。
だが、攻守は瞬時に入れ代わった。「本能的」に足首に絡みついたミノワマンが、ヒールホールド。大逆転勝利を飾った。
一方、敗れたホンマンは「コンディションは悪くなかった。何が悪くて負けたのか原因が分からない」と困惑気味。ミノワマンの本能には理解不能で、思考回路がショートしてしまったようだ。
もうひとつの準決勝は、ソクジュがマウントパンチの連打でボブ・サップを撃破。これにより決勝戦はミノワマンVSソクジュに決定した。階級の壁を超えた超人の称号を得るまで、ミノワマンはあと一勝に迫った。
「DREAM.11」が6日、横浜アリーナで行われ、注目の桜庭和志は昨年末の「Dynamite!!」の田村潔司戦以来約10カ月ぶりのリングで快勝。「DREAM.12」(25日、大阪城ホール)への金網戦に向けて弾みをつけた。
米国の現役プロボクサーのルビン“Mr.ハリウッド”ウィリアムズと激突した桜庭。ゴング直後こそ相手の打撃を警戒していたが、ローキックで距離をつめてタックルからテークダウンし、最後は動かなくなった相手をいなして楽にアームロックでタップを奪った。
わずか173秒殺。桜庭にとっては「スタンドではほとんどパンチは当たっていない」とほぼ無傷の完勝劇だった。25日の金網興行参戦に「終わってみて調子が良ければ」と言っていた桜庭だけに、これで大阪への出陣は決定的。DREAM笹原圭一プロデューサーは試合直後に桜庭に「大阪お願いします」と正式に参戦オファーし「明日大阪出陣を発表できれば」と語っていた。
激闘のフェザー級GPはビビアーノ・フェルナンデスの優勝で幕を閉じ、大本命の“闘うフリーター”所英男は、準決勝で高谷裕之と熱戦を繰り広げながらも、無念のKO負け。再起を誓った。
1R中盤に所の左フックが高谷の顔面にクリーンヒットさせて一度は沈めかけたが、終盤にピンチ到来。グラウンドでパンチをもらって失神しかけたが、そこで1R終了。ダメージが回復せず、2Rに臨んだが、最後はケンカ師の豪腕パンチを食らって、あえなくレフェリーストップとなった。
今大会は敗者復活で勝ち上がり、背水の期して髪型も丸刈りにしたが、最後は無情な結末。それでも所は「前回の負けとは違って、まだまだ頑張ろうという気持ちがある」と決意を新たにしていた。
なお、フェザー級GP決勝戦では高谷と、ジョー・ウォーレンを倒したビビアーノ・フェルナンデスが対戦。壮絶な打撃戦の末にビビアーノが判定2-1で高谷を下し、初代フェザー級王者となった。