『Road to TOKYO DOME』
▽19日 東京・後楽園ホール 観衆1,687人(満員)
新日本プロレス年内最後のシリーズ『Road to TOKYO DOME』東京・後楽園ホール大会3連戦の初戦が19日に開催された。
来年1.4、1.5東京ドーム大会の前哨戦がズラリと並ぶ中、メインイベントでは昨年7月から怪我で長期欠場していた“TIME BOMB”高橋ヒロムが、BUSHIとのタッグで復帰戦を行った。1.4ドーム大会でヒロムとIWGPジュニアヘビー級選手権試合を行う同王座チャンピオンのウィル・オスプレイと、ロビー・イーグルスの“Birds of Prey”(B.O.P)が復帰戦の相手を務めた。
ファンがヒロムの復帰を歓迎するボードを掲げる中、ヒロムの世界観に沿った煽り映像が流れた後、BUSHIに続いてヒロムが大・ヒロムコールに包まれながら入場。続いてオスプレイ組が入場すると、ヒロムはオスプレイが巻くIWGPジュニアヘビー級王座のベルトを舐めるように近くでジロリ。以前と変わらぬパフォーマンスを見せると大歓声が起こっていた。
試合は復帰戦とは思えぬハイレベル攻防を展開。ヒロムへの声援はもちろん、4選手への拍手がやまない好勝負となった。特にヒロムの動きには素晴らしいものがあった。オスプレイの強烈な立体殺法の数々を食らっても立ち向かっていくなど、問題はなさそう…に見えた矢先だった。ヒロムがイーグルスを捕らえて、TIME BOMBの体勢に入ったところをイーグルスがうまく丸め込みカウント3。ヒロムがなんとイーグルスにフォール負けを喫してしまうという波乱の結末に、場内は騒然となった。
それでも場内はヒロムの復帰を祝福するヒロムコールを送り、オスプレイもこれを煽るが、ヒロムは憮然とした表情で控室に引き上げ、バックステージでもノーコメントを貫いた。オスプレイは「もうちょっと覚悟を決めてきてほしかった」と辛口コメント。パートナーの勝利を喜びながらもヒロムを叱咤しているように見えたのが印象的だった。
まさかの敗戦から始まった高橋ヒロムの復帰ロード。1.4、そして獣神サンダー・ライガーの引退試合の相手を務める1.5ドーム大会までにコンディションを上げられるのか。残る前哨戦は2試合だ。
(どら増田)