スポーツ
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スポーツ 2012年09月29日 17時59分
阪神大損! 城島引退の損得勘定
日米を股にかけて活躍した阪神・城島健司捕手(36)が、9月28日、今季限りでの現役引退を表明した。城島は1軍での引退試合を辞退し、29日のウエスタンリーグ、オリックス戦(鳴尾浜)に3番捕手でスタメン出場。1回裏にタイムリー安打を放って交代。この試合を最後に、18年の現役生活に別れを告げた。 あくまでも、城島の捕手への強いこだわりだった。会見で「今の体の状態では給料はもらえない。バリバリやってくれるだろうという信頼を裏切ってしまった。ファンに対しても球団に対しても、自分ができる精いっぱいのケジメ。高給取りになってから、2年続けてまともに活躍できなかったら(引退)というのが自分のルール」、「5月に腰の手術をし、今季捕手をするメドが立たなくなったのが一つの決断の理由。試練を一個一個乗り越えるたびに成長してきたと思うが、今回のケガは自分には乗り越えられない大きな壁だった」と、その胸中を語った。 94年ドラフト1位でダイエー(現ソフトバンク)に入団した城島は、捕手としては日本人初のメジャーリーガーとしても活躍。09年オフに4年間在籍したマリナーズを退団し、阪神と4年契約年俸4億円の破格の条件で契約した。 1年目の10年は全144試合にフル出場。打率.303、本塁打28、打点91で、ゴールデングラブ賞も受賞するなど、4億円の年俸にふさわしい働きを見せた。だが、シーズン終盤に左ヒザを痛め、オフに手術を受けたことで暗転。11年の開幕には間に合わせたが、6月には右ヒジも痛めて出場選手登録を抹消。8月には古傷の左ヒザの再手術に踏み切って、シーズンを棒に振り、わずか38試合の出場にとどまった。 体調が万全ではないため、今季は捕手を断念し一塁手にトライ。外野の練習にも取り組んだ。開幕メンバーには入ったが、今度は坐骨神経痛のため、5月11日に出場選手登録を抹消。椎間板ヘルニアの手術を受けた。8月には2軍戦で左ヒザ裏の肉離れを起こし、再び戦線離脱。9月に2軍戦に復帰したものの、1軍には戻れず。左ヒザ、右ヒジ、腰の故障で満身創いのなかで、城島は捕手としての復活は困難と判断し、引退を決めた。今季は24試合の出場で、39打数7安打0本塁打5打点、打率.179と寂しい成績だった。 9月25、26日のウエスタンリーグ、ソフトバンク戦(雁の巣)には先発出場。2試合で5打数4安打2打点の活躍で、打撃では元気な姿を見せていただけに、引退は残念。 城島は来季まで、契約を残していた。城島が捕手での復帰をあきらめ、体の負担が軽い一塁や外野でプレーすれば、現役を続けることができただろう。うまくいけば、4億円の年俸並みの働きはできたかもしれない。だが、城島は捕手としてのプレーにこだわって、ユニフォームを脱ぐ。 城島の引退に、球団はじくじたる思いに違いない。なんせ、年俸4億円である。3年間で支払った年俸総額は12億円で、まともにプレーしたのは1年だけ。球団にしてみれば、「捕手でなくてもいいから、来年活躍してくれれば…」というのがホンネだろう。これでは、球団としての損得勘定は大損というしかない。(落合一郎)
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スポーツ 2012年09月29日 17時59分
プロ野球引退し暴力団構成員に 中日・谷繁捕手の元ライバルが逮捕される!
山梨県警は9月28日までに、亡くなった同級生の妻から現金をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、元プロ野球・横浜ベイスターズ(現・横浜DeNA)の捕手で指定暴力団稲川会系組幹部・山根善伸容疑者(43=甲府市城東)を逮捕した。南アルプス署によると、山根容疑者は容疑を認めている。 逮捕容疑は10年3月、小学校の同級生が「生前に知人から車の購入代金を預かっていた」などと、ウソを言い、同級生の妻から返済名目で総額300万円をだまし取った疑い。 同署によると、山根容疑者は同級生の妻に対し、架空の投資話などを持ち掛け、複数回にわたってカネを渡すよう要求。昨年2月に、同級生の妻が同署に被害を相談していた。 山根容疑者は高校野球の強豪校・東海大甲府、新日本製鐵名古屋を経て、91年のドラフト7位で横浜大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)に入団。2年目の93年に初めて1軍に昇格し、プロ初本塁打もマークした。しかし、当時、横浜には谷繁元信(現中日)という強力なライバル捕手がいて、出場機会には恵まれなかった。 横浜は98年に権藤(博)政権下で、日本一に輝いたが、その年、山根容疑者には1軍から、お呼びが掛かることはなく、同年オフに戦力外通告を受け、現役を退いた。プロ通算7年プレーし、33試合に出場、22打数7安打1本塁打1打点、打率.318の成績を残している。 引退後は地元の山梨に戻り、暴力団の構成員となり、風俗店などを経営していた。05年7月には、売春防止法違反の容疑で逮捕されている。 プロ野球を引退した者が、その後の人生をどう歩むかは難しいテーマである。野球以外の仕事に転身するには、大変なこともあろう。ただ、法を犯して、警察のご厄介になってほしくはないものだ。(蔵元英二)
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スポーツ 2012年09月28日 15時30分
ダルビッシュ痛っ! 寝違え? で松坂超えはならず
MLB、レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)が、思わぬ故障で松坂大輔(レッドソックス)の記録を破ることができなくなった。 9月25日(日本時間26日)、レンジャーズボールパークでのアスレチックス戦に先発予定だったダルビッシュは、試合当日、首痛を訴えて登板を回避した。球団広報を通じて、ダルビッシュは「朝起きて、首に痛みを感じた。投げたかったけれども投げられなくて残念」とコメントしたが、症状からして寝違えであることが濃厚。 ただ、重症ではなく症状は改善されており、状態が良ければ、30日(同10月1日)の本拠地でのエンゼルス戦に登板する見込みだ。 球宴後、後半戦に入ってから不振を極めたダルビッシュだが、8月から調子を取り戻した。カブスから、トレードで加入した“新妻”のジオバニー・ソト捕手とのコンビネーションも上々で、ただいま4連勝中だ。 ところが、今回の首痛の影響で、残った公式戦の登板は1試合とみられ、次回が最後のピッチングとなるもよう。 現在、ダルビッシュは16勝(9敗)を挙げている。メジャー1年目の日本人投手としては、07年の松坂の15勝(12敗)を抜いて、記録を更新した。日本人投手のシーズン最多勝利は、08年の松坂の18勝(3敗)。ダルビッシュはこの記録を狙える立場にあったが、残る1戦で勝ち投手となっても17勝止まりで、松坂に並ぶことすらできなくなった。 また、ダルビッシュの現在の投球回数は184回2/3で、最後の登板で完投しても、先発投手にとっての勲章といえる200回には及ばなくなってしまった。その意味でも、今回の寝違えはとても痛い故障となった。(落合一郎)
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スポーツ 2012年09月28日 11時45分
大阪が『金本引退』に意外な反応! アニキとタテジマ球団の不思議な関係(後編)
金本知憲外野手(44)のいない来季の阪神タイガースのガイドラインがボンヤリとだが、見えてきた。本塁打20発以上を打てる左打ちの三塁手−−。本サイトが調査した限りでは、中村GM体制でチーム再建を目指す阪神タイガースは、今オフの補強ポイントとして、そんなタイプの新外国人選手を探しているという。 この新外国人選手の特徴が興味深い。単なる左打ちの外国人選手であれば、今季不振に終わったブラゼルの後釜にすぎない。しかし、阪神の渉外担当者たちは『三塁手』にこだわっていた。現レギュラー三塁手は新井貴浩(35)だが…。好機で打ち損じるシーンも確かに多いが、新井貴は外せないはずだ。守備負担の少ない一塁にコンバートし、その新井貴に代わって『4番』を務めることも多くなった実弟・新井良太(29)を外野に専念させるのではないだろうか。 「いや、本当に『左打ちの三塁手』の獲得に成功したら、新井貴は兄弟で一塁の定位置を争う試練に直面するかもしれない。それに城島(健司=36)も捕手ではなく、一塁守備に専念させられる可能性だってある」(プロ野球解説者の1人) 中村勝広GM(63)のもとでチーム改革が進められていることは繰り返すまでもないが、金本を強行に引退させるつもりはなかったようだ。関係者によれば、当初、中村GMは金本の兼任コーチ案を口にしていたという。和田豊監督(50)の見解とも大きなズレはなく、現場サイドからは「代打なら、まだまだ使える」との声も届いていた。 守備位置はともかく、「左打者」を探しているのなら、金本を蘇生させる方法を考えても良さそうなものだが…。 その金本が引退を決意した理由はどこにあるのか。南信男球団社長が「進退を含めて考えてみてはどうだ?」と金本の肩を叩いたのは、9月2日。額面通り受け止めれば、「引退を勧めた」というわけである。 「南社長も金本の理解者の1人です。仮に金本が現役を続けたいと答えていたら、そうなるように奔走してくれたはず。ただ今後、阪神は近年とは全く違うチームに生まれ変わる可能性もあるので…」(前出・関係者) チーム変貌の可能性が囁かれる理由は、中村GMのネットワークにある。 金本の去就問題と前後して、有力OB・掛布雅之氏の『コーチ待望論』が一部で報じられた。掛布氏は金銭トラブルなどがあり、「復帰はない」と目されていた。しかし、その掛布氏を『臨時コーチ』ながら、帰還させるプランも水面下で進められていた。 「仕掛け人は中村GMだと目されています。中村GMは現役時代から『同じ千葉県出身』の掛布氏を可愛がってきました。掛布さんが金銭トラブルで日本テレビ(系列)と解説者の契約を更新できなかったときも、関西系メディアに仲介するなど親密な関係にあります。中村GMは早稲田大学の後輩である岡田監督(彰布=54)も可愛がってきました。岡田監督の『阪神帰還説』も囁かれています」(関西出身のプロ野球解説者) 中村GMはチーム再建にあたるスタッフを、85年の優勝、日本一を知るOBで固めようとしているのではないだろうか。 「掛布さんや岡田監督が阪神に帰還する、もしくはフロントが『外部協力者』として彼らと友好な関係を築くとしたら、金本の指導者としての出番は、暫くはないでしょうね」(前出・同) 金本がFA宣言したとき、阪神は“将来の監督・コーチ候補”と見ている旨も伝えたという。しかし、そのときの交渉役は星野仙一・現楽天監督であり、金本も今の阪神では通用しない約束があったことは分かっているはずだ。いずれにせよ、金本の引退は阪神の大きな転機となるのは間違いない。
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スポーツ 2012年09月28日 11時23分
イラク戦勝利の舞台裏 ザックJAPAN内紛 主将を狙う本田圭に香川派が猛反発(2)
主将強奪へのアピールは発言だけではない。 長谷部が震災による津波で園舎が流された宮城県・南三陸町の『あさひ幼稚園』の新園舎建設に130万部超を売り上げた自著『心を鍛える。』の印税全額とチャリティーイベントの収益金1億3000万円を寄付したことを真似て、本田も宮城県石巻市にフットサル場を建設する。本田は東日本大震災直後にも5000万円を超える寄付をしており、今度は『NOTICE of HONDA災害支援基金』に集まった950万円超を運用し、被災地を励ますのだという。 「少しでも長谷部に近付こうという上昇志向がそうさせたのでしょうが、選手たちを困惑させているのが、トップ下のポジションなのです。代表に召集されたばかりの選手は本田のさじ加減で評価がガラリと変わる。得点して存在感を示そうにも司令塔であるトップ下の本田からパスが来なければ、シュートを打てない。当時マジョルカ(スペイン)で活躍していた家長昭博がいい例。せっかく代表入りしたものの、本田からパスをもらえず、評価を下げてしまい以来、再召集がかからない。そんな代表伝説を知ってか、今回のイラク戦では大津祐樹が本田に最大限の気配りをしていました」(前出・日本代表担当記者) ロンドン五輪の1トップとして活躍した大津は大会後、ボルシアMG(ドイツ)からVVVフェンロ(オランダ)に移籍した。その入団会見の席でも「日本人として本田さんのように活躍したい」と語り、かつてフェンロでキャプテンを務めたこともある本田の名前を出すことで、印象アップを図った。代表招集にあたって、ザッケローニ監督が「司令塔」本田の意見を求めていることを知っているからである。 そんな「オレ様」本田に香川を中心とした「新派閥」結成が急ピッチで進んでいる。代表事情に詳しいテレビ局幹部が話す。 「海外組のほとんどがブンデスリーガ(ドイツ)に所属していることもあり、これまでは長谷部が中心となり、香川、内田篤人、岡崎慎司、細貝萌、乾貴士らが毎週のようにドイツ各地で食事会を開き、結束を図ってきた。この会にはオランダから吉田麻也、イタリアからも長友佑都が駆けつけていましたが、本田は呼ばれなかった。そのチーム最大派閥が長谷部派から香川派に代替わりすることになったのですが、香川はマンチェスター・ユナイテッドのプレーでそれどころじゃない。そこで同じイングランドのサウサンプトンに移籍してきた吉田が派閥代行として切り盛りするそうです。 協会首脳も2014年ブラジルW杯本番は『香川を中心に五輪世代で…』との青写真を描いている。オーバーエージ枠で香川派の若頭的存在の吉田がロンドン五輪に出場し、主将を務めたのはその流れの一環。そう考えれば、いくら本田が代表主将を狙っても同意は得られない。本田が勝手に本田派だと思っている長友、岡崎、細貝(いずれも同級生)や吉田、五輪代表の永井謙佑(名古屋グランパス)は、既に香川派に寝返っている。年内はこのまま長谷部主将で行き、しかるべき時期に香川の傀儡となる吉田が主将に就くことになるはずです」 1-0で勝ったものの、ホームで完勝できなかったイラク戦が示すようにチームが空回りする危険をはらんでいるのだ。
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スポーツ 2012年09月28日 11時20分
イラク戦勝利の舞台裏 ザックJAPAN内紛 主将を狙う本田圭に香川派が猛反発(1)
9月11日に埼玉スタジアム2002で行われたW杯最終予選イラク戦で勝利を収めたザックジャパン。しかし、香川真司(23)が腰痛で急遽欠場するなど、今後は波乱を含み。日本代表内は大揺れしていた! 注目されたイラク戦を前に、サムライブルーは「主将」を巡ってすったもんだしていた。主将の人事権を持つザッケローニ監督は、チーム発足以来不動のキャプテンを務めてきた長谷部誠(28)への信頼は揺るがないが、所属先のウォルフスブルクから戦力外通知。日本代表での主将続投が懸念されているのだ。 「そこに目を付けたのが本田圭佑(26)なのです。エースナンバーの10番を香川に獲られ、トップ下にもかかわらず4番でプレーしているのが、面白くない。W杯最終予選は各国の有力クラブの代理人が観戦しており、毎回、奇抜なヘアスタイルで存在感をアピールしてきたのですが、もうひとつインパクトに欠けた。そこで長谷部が付けているキャプテンマークの腕章をゲットしようと考えたのでしょう。ザックジャパンは本田中心のチームであり、ある意味では至極当然な話ではあるのですが」(日本代表担当記者) この動きが日本サッカー協会、代表イレブンの不評を買っているのだ。気合いが異常だからだ。 世間を唖然とさせたのが「独島」擁護発言。国際オリンピック委員会は銅メダルがかかったロンドン五輪の日本−韓国戦(0-2)の試合後、韓国の選手が観客席から手渡された「独島(日本名・竹島)はわが領土」と書かれたプラカードを掲げてピッチを駆け回った行為を五輪憲章違反とし、同選手への銅メダル授与を保留している。 その最中に本田が「オレもそうしていたと思う」と某スポーツ紙1面で言及したのだ。本田は強い愛国心から発言したのだろうが、スポーツ選手の政治的発言はリスクが大きい。 「政治的というより、狙いはスポーツ紙の1面ジャックでしょう。ライバルの香川がマンチェスター・ユナイテッドの試合に出るだけで1面で扱われるのに対し、CSKAモスクワの本田は今季6試合で3得点の活躍をしているのに小さな扱い。しかも、移籍交渉が進んでいたリバプール(英プレミアリーグ)が、レアル・マドリードのトルコ代表MFシャヒンと1年間のレンタル契約を結ぶことになり、移籍市場が再開する来年1月までCSKAでプレーせざるを得なくなった。その焦りが竹島発言の伏線になっていたのです」(大手広告代理店関係者)
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スポーツ 2012年09月27日 15時30分
まさにマスターズリーグ? 中日ドラゴンズがさらなる高齢化へ
今季、セ・リーグ3連覇を逃した中日ドラゴンズが、編成会議を開き、大ベテランの山本昌投手(47)、山崎武司内野手(43)、川上憲伸投手(37)と来季も契約を更新する方針を固めた。 V逸しただけに、本来なら、チームの若返りを図りたいところだが、あえて時代に逆行。3人のベテランを、来季も戦力とみなした。 この3人が今季挙げた成績は山本昌が12試合に登板、64回1/3を投げ、2勝2敗、防御率3.08。10年ぶりに復帰した山崎は88試合出場、189打数39安打1本塁打13打点、打率.206と大きく期待を裏切った。4年ぶりにメジャーから帰還した川上は、わずか5試合の登板で、22回を投げ、2勝1敗、防御率3.27に終わっている。 勝ち星は2勝ながら、投球内容は光った山本昌はともかく、山崎と川上の残留には、年齢を考慮すると、疑問符も付くところ。大ベテランを残せば、その分、若手の出場機会を奪うことになってしまう。 中日は落合政権下(04〜11年)の8年間で4度リーグを制覇し、黄金時代を築いた。しかし、新陳代謝は全く進まず、レギュラーメンバーは高齢化。40代の谷繁元信捕手(41)、左翼の和田一浩外野手(40)を始め、トニ・ブランコ一塁手(31)、荒木雅博二塁手(35)、森野将彦三塁手(34)、井端弘和遊撃手(37)と30代以上がズラリ。20代は今季、中堅のレギュラーを確保した大島洋平外野手(26)、右翼を主に守った平田良介外野手(24)のみで、投手を除くスタメンの平均年齢は33.5歳と高いものだ。 さらに、中日はヤンキースから自由契約となったOBの福留孝介外野手(35)の獲得も明言している。福留の獲得に成功したら、右翼のレギュラーとして起用するのは確実で、平田と福留が入れ替わると、平均年齢は34.9歳と、さらに高くなる。 40代が実に4人。レギュラーメンバーの高齢化。若返りに逆行する中日は、“マスターズリーグ”とやゆされても仕方あるまい。(落合一郎)
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スポーツ 2012年09月27日 11時45分
横綱昇進が決まった日馬富士 その新たな不安要素
大相撲秋場所(9月23日千秋楽)で、2場所連続15戦全勝優勝を果たした日馬富士(28=伊勢ヶ浜)が、24日の横綱審議委員会にて満場一致で横綱に推薦され、26日の番付編成会議と臨時理事会で、正式にその昇進が決定した。 外国出身力士としては史上5人目、第70代横綱となった日馬富士は伝達式で、「謹んでお受けします。横綱を自覚して、全身全霊で相撲道に精進します」と口上を述べた。伝達式後の会見では、「今までよりもっと努力しようという気持ちが強くなった。ファンの皆さんに感動と勇気を与え、相撲をもっと好きになってもらえればいい。毎場所毎場所優勝して、いろんな記録をつくって、相撲協会のために盛り上げていきたい」と決意を語った。 さて、24日付の記事では、日馬富士には好不調の波が激しい点、プレッシャーに弱い点、人気面などの不安要素があることを記した。本項では、それだけではない日馬富士の新たな不安要素に触れたい。 まず、体格の問題。日馬富士は133キロと、来場所は幕内最軽量になる。横審や協会内でも不安視されているように、大型力士相手に、どう相撲を取っていくかがカギになる。貴乃花親方(元横綱)は、「体が一回り大きくなったが、体力の維持が必要になる。大型力士とやるときに、どんな相撲が取れるか考えてもらいたい」と語っている。大型力士との対戦が多ければ、肉体の消耗度も大きく、短命に終わってしまう危惧もある。 そして、最大のネックは苦手力士との対戦を克服できるかだ。日馬富士の上位陣との対戦成績を見ると、大関・稀勢の里(26=鳴戸)には25勝14敗、大関・鶴竜(27=井筒)には17勝8敗と大きく勝ち越しているが、大関・把瑠都(27=尾上)とは14勝12敗、大関・琴欧洲(29=佐渡ヶ嶽)とは18勝17敗とほぼ互角。逆に横綱・白鵬(27=宮城野)には13勝22敗、大関・琴奨菊(28=佐渡ヶ嶽)には14勝25敗と苦しんでいる。意外なところでは、平幕の栃煌山(25=春日野)にも6勝6敗と苦戦している。 白鵬にはこの3場所で3連勝を飾ったが、これらの苦手力士との対戦を克服し、互角力士には圧倒的有利としなければ、横綱の責任は果たせない。白鵬を見ると、大関相手でも圧倒的な対戦成績を誇っている。大関時代のように、「ふだんは1ケタの星でも、たまに優勝すればいい」というものではない。横綱は毎場所、常に優勝争いをしなければならず、日馬富士にはその辺の改善が急務となる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年09月27日 11時45分
大阪が『金本引退』に意外な反応! アニキとタテジマ球団の不思議な関係(前編)
和田(豊=50)監督の次は、矢野燿大氏、その次は平田勝男氏−−。これが、阪神タイガースの『指揮官の予定・継承人事案』だという。低迷脱出の兆しが見えなければ、“ビッグネーム”を外部招聘し、チーム再建が果たされた後で未来の監督候補たちに継承させることになるだろうが、意外だったのは「アニキ」と慕われ、03年の優勝以降、チームを支えてきた金本知憲外野手(44)の名前が近未来の有力候補に入っていなかったことだ。 「矢野、平田」の継承路線を口にするのは、関西の財界関係者たちである。プロ野球に直接関係はないが、「阪神グループは関西財界に強い影響力を持つコンツェルン」だと考えれば、興味深い発言ともいえる。 プロ野球解説者の1人が『金本の引退表明』と『阪神のチーム改革』について、こう分析する。 「チーム再建のキーマンは中村勝広ゼネラルマネージャー(以下=GM)です。今の阪神はレギュラー野手の平均年齢が高く、若手を育成できる土壌を作らなければなりません。そう考えると、高額年俸のベテランから順に切り捨てられていくものです」 金本が引退を表明したのは、9月12日。しかし、その会見には次期監督・矢野氏との相違点も見られた。「大会場を抑え、球団旗をバックに語った」ところまでは同じだが、2011年の矢野氏の引退会見の際は、南信男・球団社長は同席している。しかし、今回の金本の会見は違う。同社長は舞台の袖口から見守っているだけだった。 メディア関係者の1人は「金本は監督も務まるタイプ」と前置きしつつも、こんなベンチ裏の後継も明かしてくれた。 「08年のシーズン途中、金本は自身の発言が湾曲されたとし、トラ番記者に食ってかかりました。以後、金本は一部の関西系メディアを除き、報道陣と口もきいてくれませんでした。その険悪な関係は今も完全解消されておらず、球団幹部はガッカリしていました」 クライマックス進出もほぼ絶望した8月以降、阪神フロントのメインテーマは『チーム再建』へと移った。その際、必ずと言っていいほど議案に挙げられたのが、『金本の去就』だった。その貢献度の大きさに異論を挟む者は一人もいなかったものの、金本自身が引退会見でも語っていたようにこの3年間の成績は、あまりにも悪すぎた。 「和田監督が正式に就任した昨年オフを思い出してくださいよ。阪神フロントは金本に『兼任打撃コーチ』を打診しています。いきなりの引退勧告では功労者に対する敬意がなさすぎます。兼任コーチになってもらって、ゆっくりと(現役から)退いてもらおうというフロントの配慮ですよ」(前出・プロ野球解説者) 金本の処遇は最大の懸案事項でもあったようだ。 8月中旬以降のフロントの動きを改めて追ってみた−−。 8月29日、関西有力メディアが『来季も現役続投』と報じる。同メディアの阪神の詳細情報には定評がある。金本と懇意にしている中堅記者も少なくなく、この一報を知った他球団首脳陣も『現役続投』を既成事実として捉えていた。 同日、中村GMの意味シンな発言も各メディアで報じられている。同GMは若手育成について質問され、「競争社会ですから。(未熟なら)無理に若手を使うつもりはない」と答えている。まだ正式には就任しなかったが、「若いだけで厚遇しない」とする厳しい言葉は、「ベテランと若手を共存させる」「若手が一人前になるまではベテランに助けてもらう」という意味にも聞こえた。中村GMの発言によって金本の『現役続投説』はさらに信憑性を増したわけだが、9月2日、南信男・球団社長が金本に会談を求めてきた。金本は引退会見で、このときに事実上の引退勧告を受けたことを明かしている。 「中村GMの正式な就任発表は9月12日でしたが、球団からオファーを受けた8月中から球団首脳陣と意見の摺り合わせを重ねてきました。関西メディアが金本の現役続行を報じたとき、関西財界やファンの反応は芳しくなく、球団は『功労者の晩節を汚すべきではない』と判断したのでしょう」(前出・関係者) 同12日、チーム再建のキーマン・中村GMは金本の今後について、こう語っていた。 「ユニフォームを脱いでまずは長年の垢を落として、近い将来、指導者としてグラウンドに戻ってきてくれると熱い期待を持って見守りたい」 「一般論として」と前置きこそしていたが、『指導者としての帰還』については「期待して…」という“曖昧な言い方”しかしていない。今後、阪神は金本とどんな関係を築くつもりでいるのだろうか。※中村勝広GMの発言は共同通信社・配信記事より抜粋いたしました。
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スポーツ 2012年09月26日 15時30分
斎藤佑樹 7度目の正直! 日本ハムの優勝争いに滑り込みセーフ!?
2軍で調整中の日本ハム・斎藤佑樹投手(24)が、実に7度目(非公式戦含む)の登板で結果を出し、優勝争いを繰り広げている1軍に再昇格する可能性が出てきた。 7月30日に2軍降格後、調整登板で投げてはKOされ続けてきた斎藤。そのなかには、3軍的なチーム編成のフューチャーズ戦もあった。9月13日にはアマチュアの社会人チーム、JX-ENEOSにメッタ打ちにされる惨状だった。 そして、斎藤は25日のDeNA戦(鎌ヶ谷)で、降格後7度目の先発をした。日本ハム2軍のイースタン・リーグ公式戦は30日が最終戦となるため、これが事実上のラストチャンスだった。 これまでとは人が変わったような投球を見せた斎藤は、5回まで1人の走者も出さぬ完全なピッチング。6回は連打で無死一、二塁、7回は一死から2安打、1死球で満塁のピンチを招いたが、持ち前の粘り強い投球でピンチをしのいだ。斎藤は7回を4安打無失点でマウンドを下り、降格してから初勝利を挙げた。 斎藤は「結果は良かった。これまでやってきたことを出せました。野手の人たちもしっかりと守ってくれました」と安堵。島崎毅2軍投手コーチは「1回で判断はできないけど、この内容を続けていけたら」と評価した。 斎藤好投の報を聞いた栗山英樹監督は「いろいろなことを考えている」と、明言こそ避けたものの、1軍再昇格に含みをもたせた。場合によっては先発ではなく、リリーフに回る可能性もある。 25日現在、パ・リーグ首位の日本ハムは、2位・西武とわずか1ゲーム差のし烈なデッドヒートを展開しているところ。1軍の残り試合は8で、斎藤はギリギリでその輪に加わることになりそうだ。(落合一郎)