スポーツ
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スポーツ 2012年11月03日 17時59分
節操なき阪神の補強策 捕手なら誰でもいいの?
今季、セ・リーグ5位に沈んだ阪神にとって、城島健司が引退した後の正捕手づくりが急務となっている。 正捕手だったはずの城島は故障のため、今季はほとんど働けず、わずか24試合の出場にとどまった。主にスタメンマスクを被ったのは昨季、楽天からFA移籍した藤井彰人捕手(36)=81試合出場=。しかし、藤井もケガが多く、不在時の穴を埋めたのは小宮山慎二捕手(26)だったが、72試合に出場しながら、打撃面では打率.148と投手並みの寂しさ。 シーズン途中には、日本ハムの第3捕手であった今成亮太捕手(25)をトレードで緊急補強。今成は60試合に出場して、打率.292と打撃面で貢献したが、捕手としては未熟さをのぞかせた。 球団ではこの3捕手では、ポスト城島は無理と判断したのか、FA資格を有しながら残留を明言していない中日の正捕手・谷繁元信捕手(41)の獲得に向け調査していた。ところが、オリックスの日高剛捕手(35)がFA権を行使することが濃厚となると、あっさり、方針転換でターゲットを谷繁から日高に変えた。 日高はすでに、オリックス球団にFA宣言する意向を伝えているとみられている。日高はかつて正捕手として活躍し、08年には自己最多の134試合に出場している。しかし、10年に岡田彰布監督が就任すると、リード面の評価が低く出場機会が激減。今季はわずか52試合の出場で、ほとんどが代打や指名打者。捕手としては完全に干された状態だった。チームでは森脇浩司が新監督に就き、「必要な選手」との位置づけであるが、日高の移籍希望は強いようだ。 日高の今季年俸は4000万円(推定)でCランクであるため、金銭、人的ともに補償の必要がなく、阪神にとってはお買い得な選手。ただ、日高を獲得しても、年間を通してレギュラー座を守るとは思えない。正捕手候補が4人に膨れ上がり、捕手3人制をしけば、このうちの1人は2軍暮らしとなる。阪神の捕手といえば、城島の獲得で、登録上は外野手に転向した狩野恵輔(29)がいる。狩野は打撃に定評があり、09年には127試合に出場した実績がある。日高を獲得しても、正捕手候補の4人ともに、帯に短しタスキに長しとなるのは必至。 「そこそこ働ける捕手なら、誰でもいいから獲得してしまえ」という方針では、節操がなさすぎる。藤井や日高の年齢を考えると、上積みはもう期待できない。年齢的にも、一時は正捕手を取りかけた狩野を再コンバートするのが、最大の補強のような気もしなくはないのだが…。(落合一郎)
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スポーツ 2012年11月02日 15時30分
日本シリーズで世紀の大誤審! 巨人・加藤が名!?演技
日本一を争う大舞台で、あってはならない大誤審が起きてしまった。 事件は11月1日、日本ハム対巨人の日本シリーズ第5戦(札幌ドーム)で発生した。巨人が5-2で3点リードの4回表、無死一塁で打者の巨人・加藤健捕手(31)がバントの構えをしていたところ、日本ハム・多田野数人投手(32)が投げた球はインコース高めの胸元付近に行った。 そうすると、加藤はのけぞって転倒し、頭を押さえて、“頭部死球”をアピール。これが功を奏したのか、柳田球審は死球の判定。しかも、頭部に当たっての危険球とみなされ、多田野は退場処分となった。日本シリーズでの危険球退場は史上初。 危険球に関しては、アグリーメント第39条で「投手の投球が打者の顔面 、頭部、ヘルメット等に直接当たり、審判員がその投球を危険球と判断したとき、その投手は試合から除かれる。頭部に直接当たった場合でも、審判員がその投球を危険球とまではいえないと判断したときは、警告を発し、その後どの投手であろうと再び頭部に当たる投球を行ったときは退場とする。危険球とは、打者の選手生命に影響を与える、と審判員が判断したものをいう」と規定されている。 温厚で知られる日本ハム・栗山英樹監督(51)も、さすがに血相を変えて猛抗議。柳田球審の死球判定を尊重した上で、栗山監督は「バントに行っているよね? バントに行けば、(体に当たって)空振りしてもストライク」を主張したが、判定は覆らず。 結局、無死一、二塁で試合は再開され、緊急登板した森内壽春投手(27)が次打者を抑えたものの、松本哲也外野手(28)に右翼へのタイムリー安打を打たれて、決定的な6点目が入り、試合は10-2で巨人が快勝して日本シリーズ制覇に王手をかけた。 この試合はテレビ朝日系列で全国生中継され、このシーンのスロー映像が何度も流されたが、多田野の投球は加藤の体どころか、バットにも当たっておらず、単なる“ボール”。解説を務めていた元ヤクルト監督・古田敦也氏(47)は「誤審」を明言した。映像を見る限りでは、ボールと加藤の頭はかなり離れており、頭部死球でないことは明らかだった。 加藤の演技を見抜いていたのか、日本ハムのファンは5回表での加藤の次打席で、大ブーイングを浴びせた。札幌のファンは温かいことで有名で、こういった行動は異例なこと。実に後味の悪い雰囲気でゲームは終わった。 試合後、当事者の柳田球審は「ヘルメットに当たったと判断した」と説明。加藤は「前にも頭に当たったことがある。何が起こったのかな、という感じだった」とシラを切った。多田野は「だます方もだます方。だまされる方もだまされる方」とコメントした。 現行ルールでは、ビデオ判定を用いるのは本塁打性の打球のみ。この場合、映像で確認されることはない。審判も人の子で、見間違えることもあるだろう。しかし、審判もプロである以上、際どい投球ならともかく、明らかな誤審はいただけない。この疑惑の判定で、日本ハムは悪い流れになってしまった。このまま、巨人に敗退するようなことがあれば、禍根を残すことになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年11月02日 11時00分
日馬富士の一方で5大関の不甲斐なさ
これでは、あとに続くのはとても無理。 10月6日から大相撲の秋巡業が始まったが、その中でひと際、目立つのが新横綱日馬富士(28、伊勢ケ浜)のハッスルぶり。横綱昇進のさまざまな行事に忙殺されていたときも、「ああ、早く稽古がしたい」としきりに訴え、巡業が始まるとさっそく土俵を独占。初日の長野巡業でも平幕の若荒雄を相手に立て続けに10番取り、「一つひとつの筋肉の動きを感じながらやりました」といかにも気持ちよさそうに汗を拭っていた。 そんな横綱とは対照的に、大関陣の不甲斐ないこと。先月末の花相撲のとき、両国国技館で初めて不知火型の土俵入りを披露した日馬富士に、「待ってますよ」と声をかけられて、「悔しいというか、もっと(稽古を)やらなくてはいけない」と話した期待の日本人大関、稀勢の里は、巡業初日の朝、左足首の痛みを訴えて1番も稽古することなく長野から帰京。翌日の藤岡巡業も休場してしまった。巡業地入りした前夜、足を踏み外して捻挫したのだ。あきれて言葉もない。 「左ひざのじん帯損傷で秋場所4日目から休場した琴奨菊といえば、巡業にはなんとか参加しているものの、土俵入りのみで稽古も取組もパス。このほか、右肩を痛めて秋場所6日目から休場した琴欧洲は取組のみの参加で、稽古は休み。把瑠都はまだ右足の故障が完治せず、巡業そのものを休場中。唯一元気な鶴竜も、序盤はノドの痛みを訴えて稽古はやらずじまいだったのです」 つまり、5人もいる大関が1人も稽古しなかったのだ。横綱が誕生する比率はおよそ3年に1人(平成以降)。日馬富士に先を越され、当分はないとあきらめてしまったのか。
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スポーツ 2012年11月01日 15時30分
日本人メジャーリーガーに受難の年 高橋尚、建山もクビ通告受ける
日本メジャーリーガーたちにとっては、受難の年となってしまった。 元巨人の高橋尚成投手(パイレーツ=37)が10月31日(日本時間11月1日)、球団から契約解除を通告された。これで、全球団との交渉が可能となった。高橋は来季も米国でのプレーを希望している。 今季、エンゼルスとの2年契約の最終年となった高橋は42試合に登板したが、42回を投げ、0勝3敗、防御率4.93と不振。8月にパイレーツに移籍したが、出場機会は少なく、9試合に登板、8回1/3を投げ、0勝0敗、防御率8.64だった。 また、ダルビッシュ有投手(レンジャーズ=26)の兄貴分の元日本ハム・建山義紀投手(レンジャーズ=36)が、30日(同31日)、球団が保有していた契約選択権を行使しないことを通告され、FAとなった。建山も全球団との交渉が可能。 昨季は39試合に投げた建山だが、今季は故障もあり、メジャーとマイナーを行ったり来たり。わずか14試合の登板で17回を投げ、1勝0敗、防御率9.00の成績だった。 今季、米国でプレーした日本人選手のうち、すでに松井秀喜外野手(前レイズ=38)、福留孝介外野手(前ヤンキース=35)、五十嵐亮太投手(前ヤンキース=33)、西岡剛内野手(前ツインズ=28)、川崎宗則内野手(前マリナーズ=31)、斎藤隆投手(前ダイヤモンドバックス=42)がリリースされている。 西岡は日本球界に復帰して、阪神入りが有力とみられているが、他の選手の去就は決まっていない。今オフは日本人メジャーリーガーたちにとって、とても厳しいオフになってしまったようだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年11月01日 11時45分
コージジャパン情報! キャプテン選出発言に隠されたアキレス腱
キューバ戦とWBCの投手メンバーは違う? 11月16日、『コージジャパン』が初陣を迎える。18日との両日にキューバとの親善試合が行われるのは既報通りだが、すでにNPBは12球団に招集メンバーを通達していた。 「少し早いと思ったんですが、クライマックスシリーズが始まったころから、通達しました。具体的な選手名は言えませんが、リリーフタイプのピッチャーを多く招集します。国際試合が初めてとなる選手もいれば、前大会(第2回WBC)を経験している投手もいます」(関係者) キューバ戦が『コージジャパン』の試金石となるのは必至。だが、2試合である。先発タイプの投手をだぶらせるよりも、「リリーバーをテストする」のは、当然のことだろう。また、山本監督を知るプロ野球OBたちからは、「左のリリーバーに重点を置いている」ともいう。 巨人・山口、ソフトバンク・森福、日本ハム・宮西…。やはり、ベテラン・岩瀬も招集されるのだろうか。29試合連続無失点のセ・リーグ新人記録を達成した高木京介(巨人)も可能性はゼロではない。 日本シリーズを戦っている巨人、日本ハム以外の球団は、秋季キャンプを行っている。正式発表前に『内定』が通達されるのは当然ではあるが、実績のあるレギュラークラスにとって、「秋季キャンプは調整の場」にすぎない。緊張感を保たせるため、少し早めに内定を出したのだろう。 「ダルビッシュを招集できるのかどうか、最後まで分かりませんからね。山本監督は前田健太を軸に考えているみたいですが、WBC本番は5、6人を投入する継投策で逃げ切るプランも抱いているようでした」 しかし、こんな声も聞かれた。「捕手に泣かされるのではないか」というのだ。 「阿部(慎之助)はWBC本番では招集されると思いますが、足の状態が芳しくない。となると、中日・谷繁、ソフトバンクの細川、楽天・嶋といったあたりに内定が出ているのかもしれません。城島が引退して『司令塔』と呼べ、誰もが納得する正捕手候補がいません」(プロ野球解説者の1人) 彼らが重点を置く左のリリーバーをどうリードするのかも、注目ポイントだ。 山本監督は一部メディアで「キャプテン制を考えている」とコメントしていた。五輪を含む過去の国際試合では宮本慎也が実質的なまとめ役を務め、前大会ではイチローがリーダーだった。彼らは試合を積み重ねるなかで“自然発生”した『キャプテン』である。任命されたのではない。今大会は年齢、実績からして、阿部慎之助がその役目を任されることになるだろう。山本監督の言う『キャプテン制』を設けたのは、国際試合未経験の若手が多いという内情も打ち明けていたのではないだろうか。
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スポーツ 2012年10月31日 16時10分
日本シリーズ人気が急落! 観客席はガラガラ、視聴率は降下
09年以来、3年ぶりの顔合わせとなった巨人対日本ハムの日本シリーズだが、第3戦に入って、その人気が急落してしまった。 巨人の本拠・東京ドームで行われた第1戦(10月27日)は4万4981人、第2戦(28日)は4万4932人と超満員の観衆を動員し、ファンが巨人の2連勝を後押しした。 視聴率(以下すべて、ビデオリサーチ調べ、関東地区)も第1戦=17.3%(日本テレビ系列)、第2戦=17.5%(同)と、巨人対中日のセ・リーグCS(クライマックス・シリーズ)ファイナル第6戦(22日)の20.1%(同)にこそ及ばなかったものの、まずまずの数字だった。 ところが、舞台が日本ハム本拠の札幌ドームに移ると、様相が一変した。30日の第3戦の観客動員は3万6942人で、チケットは売れ残り空席も目立った。今季の日本ハムの1試合平均の観客動員数は2万5813人で、これが公式戦なら“大入り”となるが、平日ということを考慮しても、日本シリーズで超満員にならぬとは事態は深刻。 日本ハムは04年に札幌ドームに本拠を移して以降、4度目の日本シリーズ進出となったが、鈍い観客動員に島田利正球団代表は「記憶にない」と語った。今季、日本ハムは3年ぶりに優勝したものの、観客動員は前年対比で6.6%減。12球団全体では、7.0%減のロッテに次いでワースト2位で、この辺と無関係ではないようだ。 一方、テレビ朝日系列で中継(午後6時19分〜9時45分)された視聴率は13.7%と、1、2戦と比べると、大きく落としてしまった。午後9時45分から番組内で、試合を中継した形になった「報道ステーション」(午後9時45分〜11時20分)の視聴率は15.7%で、日本シリーズを上回る皮肉な結果となった。試合は7-3で日本ハムの勝利で、接戦でもないのに4時間4分もかかる長いゲームになったのが、視聴率が低迷したひとつの要因となったのかもしれない。 日本シリーズでも超満員にならない日本ハム。球団は人気を取り戻すための対策に、頭を悩ませることになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年10月31日 11時45分
元バトミントンの日本代表・小椋久美子が離婚していた!
元バトミントンの日本代表選手である小椋久美子が30日、離婚していたことがわかった。 小椋はバトミントンの日本代表として北京五輪に出場。2010年に現役を引退。2011年にラグビー選手である山本大介と結婚していた。また、現役時代にペアを組んでいた潮田玲子は先月30日にJリーガーの増嶋竜也(柏)と結婚している。
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スポーツ 2012年10月31日 11時00分
ザックJAPAN「香川トップ下」で反旗を翻した「オレ様」本田圭
ザッケローニ監督になって強国を相手にアウェーで究極の腕試しをするのは、今回の欧州遠征(10月12日のフランス戦=パリ郊外サンドニと16日のブラジル戦=ポーランド)が初めて。ホームでこそ南米王者アルゼンチンを1-0で破る大番狂わせを演じたことがあるが、相手が本気で挑んでくる敵地は勝手が違う。その意味では今回の遠征はまさに試金石だった。 フランスにはベンゼマ(Rマドリード)、リベリ(バイエルン)、キャバイエ(ニューカッスル)、ブラジルにもネイマール(サントス)、カカ(Rマドリード)、フッキ(ゼニト)と有名選手がそろい、ザックジャパンはとんだ赤っ恥をかくのでは…と懸念されていたのだが、フランス戦の後半43分に香川真司(23、マンチェスター・ユナイテッド)が技ありの決勝ゴールを決め、世界中のサッカーファンをびっくりさせた。 「フランスのデシャン監督は4日後にW杯最終予選のスペイン戦を控えていたこともあり、ちょうどいいかませ犬になると…ナメきっていた。香川をどう抑えるかはポジション次第。本田圭佑(26、CSKAモスクワ)抜きではつなぐサッカーが出来ず、ロングボールを多用するしかないだろう、と上から目線でした。実際、W杯日韓大会を翌年に控えたトルシエ監督時代には、中田英を擁して乗り込んだものの、W杯&欧州選手権王者のフランスに0-5で大敗。それも今回と同じサンドニのフランス競技場が舞台です。そのときの屈辱は今でも『サンドニの悲劇』として語りつがれており、協会首脳も疑心暗鬼でした。しかし、ザッケローニ監督だけは、今回の本田の負傷を好機ととらえ、トップ下を香川にスイッチし、日本とフランスの評価を逆転させるまたとない機会として虎視眈眈でした」(欧州在住のサッカーライター) 今遠征の本田は、右ふくらはぎ打撲を理由にスタメンを外れ、ベンチに控える戦術を選択した。10月7日の国内リーグのSモスクワ戦では1ゴール、1アシストを決め、欧州最大のスポーツ紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』で欧州ベストイレブンに選ばれていたことを思うと、不自然な欠場には違いなく、さまざまな憶測が流れた。 まずは「敵前逃亡説」。スポーツ紙デスクが話す。 「体調が万全でないことは確かでしょうが、試合に出られない状態ではなかった。現地で負傷した前田遼一(磐田)や伊野波雅彦(神戸)は帰国したのに、本田だけはチームにとどまっていた。要は右足負傷を理由に敵前逃亡したのです。フランス、ブラジルに大敗すれば、商品価値がガタ落ちしてしまう、当初それを恐れたのです。ここで活躍すれば、来年1月の欧州移籍市場でビッグクラブへの移籍の道が開けるのに、それを自ら拒んだわけで、日本に勝機はないとハナから決め込んでいたのです」 今夏の欧州移籍市場ではリバプール(英プレミア)とパリSG(フランス)を第一希望として交渉に臨んだというが、スペインを筆頭に欧州の各クラブは経営破綻の危機に瀕しており、移籍金が12億円ともいわれる本田の願いはかなわなかった。 次に市場が開くのは来年1月だが、ブラジル代表のMFカカ、FWアウベス(バルセロナ)、オランダ代表のMFスナイデル(インテル)、フランス代表のFWナスリ(マンチェスターC)でさえ、財政難から放出リストに載っているとされ、それよりランクが下がる本田がビッグクラブに移れる可能性は低い。 「これまでザックジャパンは17勝8分け2敗ですが、その2敗は本田が不在だった北朝鮮とウズベキスタン戦。それを逆手にとって、完敗が予想された今遠征でいかにオレ様の存在が大きいかを見せつける腹だったのです。しかし、結果的にこれが裏目。トップ下の香川が目立つ結果になってしまった。この選択ミスで本田のビッグクラブへの夢は消滅したといっていい」(大手広告代理店担当者) もうひとつ。本田がフランス戦出場を拒んだのは、ザッケローニ監督から「ボランチへの配置転換」を打診されたから、という情報もある。 2014年のブラジルW杯出場は決まったも同然の日本だが、急務なのが本大会へ向けてのボランチ陣の再構築。現在は主将の長谷部誠(ヴォルフスブルク)と遠藤保仁(G大阪)が指定席だが、ザッケローニ監督は若返りを図っている。とりわけ長谷部は今季の開幕前に戦力外通告を受けており、今季のリーグ戦はすべてベンチから外れている。「今回が最後の日本代表」という構想もあり、ザッケローニ監督は長谷部の役回りを本田に期待しているのだ。 しかし、本田はあくまで「トップ下」にこだわり、香川とのいがみ合いが続く。そこで先のフランス戦では本田の定位置だった「トップ下」には香川を起用せず、中村憲剛(川崎)を配置。しかし、防戦一方だったため、後半17分に中村と長谷部を下げて乾貴士(フランクフルト)と細貝萌(アウクスブルク)を入れ、香川をトップ下に。ここから日本はリズムをつかみ、カウンターから決勝点をゲットした。 「2列目でC大阪出身の乾、香川、清武弘嗣(ニュルンベルク)の“セレッソ三銃士”が出来上がり、ザックジャパンの完成形が垣間見られた。これこそ香川を最大限に生かすシフトです」(専門誌ライター) 策士策に溺れる。
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スポーツ 2012年10月30日 15時30分
タレント転身への“売り時”逃した!? 競泳の寺川綾が現役続行へ
ロンドン五輪の競泳女子で100メートル背泳ぎと400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した“美人スイマー”寺川綾(27=ミズノ)が、現役を続行する意向であることが分かった。所属するミズノの上治丈太郎副社長が明らかにした。 寺川は同五輪を現役生活の集大成として考えていたが、ここにきて心境が変化し、現役続行に気持ちが傾いたもようで、11月から練習を再開する。当面は来年4月の日本選手権に照準を絞る。日本水泳連盟の規定で、「ロンドン五輪でメダルを獲得した個人種目において、日本選手権に出場すれば、成績にかかわらず来夏の世界選手権の代表に選ばれる」とされている。従って、日本選手権に出場さえすれば、世界選手権での代表が確定する。ただ、16年リオ五輪を目指すかどうかは未定で、1年、1年様子を見ていく形となるという。 ルックス、スタイルとも抜群の寺川には芸能界が早くから着目。現役引退の際には、タレント、モデル、スポーツキャスターへの転向がとりざたされていた。 ロンドン五輪で競泳競技のコメンテーターとして、引っ張りだことなったのは、00年シドニー五輪、競泳女子400メートルメドレーリレー銅メダリストの田中雅美(33)。 確かに田中も、現役時代は“美人スイマー”として名を馳せた。しかし、旬が過ぎた感は否めない。今年5月には離婚を発表しており、若干のイメージダウンはぬぐえない。ルックス、若さ、五輪での実績とすべての面で田中を上回る寺川の存在は、芸能界にとって、またとない逸材だった。 五輪でメダルを獲って、即芸能界に転身すれば、話題性も十分で絶好のタイミングであったが、寺川は自らこの機会を封印した。これで、来年、ダメだったから引退→芸能界転向となっても、今ほどの値打ちはないだろう。寺川は完全に“売り時”を逸した恰好になる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年10月29日 15時30分
女性問題の“禊”すんだ西武・涌井が先発復帰へ
今季、女性問題で世間を騒がせた西武のエース・西武涌井秀章投手(26)が、臨時に担っていた守護神から先発に戻ることが決まった。すでに、CS(クライマックス・シリーズ)終了後、渡辺久信監督が涌井に、その意向を伝えた。 涌井にとって、今季は苦しいシーズンだったに違いない。昨季、右ひじの故障で9勝止まり。5年間続けてきた2ケタ勝利が途絶えた。巻き返しを懸けた今季は5年連続で開幕投手を務めながら、3連敗で屈辱の2軍降格。1軍昇格後は抑えに回されたが、その直後、5月18日発売の写真週刊誌「FRIDAY」で、福岡・中洲のクラブホステスとの女性問題が報じられ、球団から無期限の謹慎処分を受けた。 謹慎は1軍の出場選手登録抹消から実に1カ月も要した。6月22日に1軍復帰後、涌井は先発に戻ることはなく、抑え役のままでシーズンを終えた。 残した成績は55試合登板、63回を投げて、1勝5敗30セーブ3ホールド、防御率3.71と立派なもの。セーブ王のタイトルには武田久投手(日本ハム)の32に、わずかに2つ及ばなかったが、1カ月のブランクや開幕を先発でスタートしたことを思えば、守護神として十分な成績といえる。 謹慎から復帰後、大車輪の活躍を見せたことで、「周りからの信頼を得た」(渡辺監督)と首脳陣やチームメイトも認めた。 10年オフには球団と契約更改交渉でモメて、NPB(日本野球機構)での年俸調停に持ち込んだことで、球団との間には大きな確執が生まれたといわれる。今回の女性スキャンダル発覚で、一時は「オフにはトレード」との声も聞かれたが、来季はエースとして“復権”することになりそうだ。 涌井は「後ろの大変さも分かったので、より一層、最後まで投げようと。肉体的にしんどくなってくる後半戦、先発が頑張ればメチャクチャ強くなる」と、エースの自覚といえるコメントを残した。(落合一郎)