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節操なき阪神の補強策 捕手なら誰でもいいの?

 今季、セ・リーグ5位に沈んだ阪神にとって、城島健司が引退した後の正捕手づくりが急務となっている。

 正捕手だったはずの城島は故障のため、今季はほとんど働けず、わずか24試合の出場にとどまった。主にスタメンマスクを被ったのは昨季、楽天からFA移籍した藤井彰人捕手(36)=81試合出場=。しかし、藤井もケガが多く、不在時の穴を埋めたのは小宮山慎二捕手(26)だったが、72試合に出場しながら、打撃面では打率.148と投手並みの寂しさ。

 シーズン途中には、日本ハムの第3捕手であった今成亮太捕手(25)をトレードで緊急補強。今成は60試合に出場して、打率.292と打撃面で貢献したが、捕手としては未熟さをのぞかせた。

 球団ではこの3捕手では、ポスト城島は無理と判断したのか、FA資格を有しながら残留を明言していない中日の正捕手・谷繁元信捕手(41)の獲得に向け調査していた。ところが、オリックスの日高剛捕手(35)がFA権を行使することが濃厚となると、あっさり、方針転換でターゲットを谷繁から日高に変えた。

 日高はすでに、オリックス球団にFA宣言する意向を伝えているとみられている。日高はかつて正捕手として活躍し、08年には自己最多の134試合に出場している。しかし、10年に岡田彰布監督が就任すると、リード面の評価が低く出場機会が激減。今季はわずか52試合の出場で、ほとんどが代打や指名打者。捕手としては完全に干された状態だった。チームでは森脇浩司が新監督に就き、「必要な選手」との位置づけであるが、日高の移籍希望は強いようだ。

 日高の今季年俸は4000万円(推定)でCランクであるため、金銭、人的ともに補償の必要がなく、阪神にとってはお買い得な選手。ただ、日高を獲得しても、年間を通してレギュラー座を守るとは思えない。正捕手候補が4人に膨れ上がり、捕手3人制をしけば、このうちの1人は2軍暮らしとなる。
阪神の捕手といえば、城島の獲得で、登録上は外野手に転向した狩野恵輔(29)がいる。狩野は打撃に定評があり、09年には127試合に出場した実績がある。日高を獲得しても、正捕手候補の4人ともに、帯に短しタスキに長しとなるのは必至。

 「そこそこ働ける捕手なら、誰でもいいから獲得してしまえ」という方針では、節操がなさすぎる。藤井や日高の年齢を考えると、上積みはもう期待できない。年齢的にも、一時は正捕手を取りかけた狩野を再コンバートするのが、最大の補強のような気もしなくはないのだが…。
(落合一郎)

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