社会
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社会 2018年03月26日 15時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 生涯年収が高い業界はどこか
学生が就職する業界を選ぶときに、重視するのが生涯年収だ。就職して定年まで勤めたときに、残業代や賞与を含めて、総額でいくらもらえるのかという数字だ。 業界別の生涯年収を見るときには、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」が使われる。この統計では、1歳刻みで、標準労働者の給与や賞与のデータが取れるからだ。 この統計で、2017年の全産業平均大卒男子の生涯年収を見ると、2億8531万円となる。かつて大卒の生涯年収は3億円と言われたが、いまは3億を若干下まわっている。しかし、この生涯年収のデータというのは、22歳から60歳までの年収を単純に足し上げたものとなっている。実は、このデータには重大な問題があるのだ。 例えば、大手テレビ局は、かつて内定を取った瞬間に生涯年収8億円確定と言われた。しかし、その後、広告収入低迷が襲いかかってきたため、給与体系を大きく下方修正している。ところが、我が国では正社員の賃下げが事実上できないので、80年代に入社した中高年層は、テレビ黄金時代の高い給料をそのままもらっているのだ。 もちろん、これから大手テレビ局に入社しても、そんな高給には絶対に手が届かない。だから、いま入社した社員が定年まで勤めた時に、一体いくらもらえるのかを考えないといけないのだ。 そこで、生涯年収を賃上げ積み重ね方式で推計することにした。 例えば、今年23歳の社員は、昨年22歳だった。そこで、今年の23歳の年収から昨年の22歳の年収を差し引くと、22歳から23歳にかけての年収増が分かる。この年収増を1歳刻みで計算し、22歳を起点に賃上げ額を定年まで積み上げていくのだ。つまり、いまの加齢による年収増が今後も続くと仮定したときの生涯年収だ。これを新生涯年収と呼ぶことにしよう。すると、驚くことに新生涯年収は、全産業平均で2億4201万円と、通常の生涯年収より4330万円も下がるのだ。 年齢ごとに見ると、元のデータでは、50歳台になると年収がほぼ1000万円になるが、新生涯年収では、最高でも700万円台にとどまる。 さらに業種別にみると、給与の高い金融保険業の生涯年収は、3億3448万円と非常に高い水準にあるが、新生涯年収にすると2億7903万円と、全産業平均との差は、3700万円に縮まる。銀行や証券は、昇給ペースを相当抑え込みにきているのだ。 そして、今回の新生涯年収推計で異彩を放ったのが、電気・ガス・水道・熱供給業だった。通常の生涯年収でも3億1090万円と、金融保険業に近い報酬を得ているのだが、新生涯年収では、2億6994万円と金融保険業と909万円差に迫ったのだ。 しかも、銀行業界が低金利の定着で構造不況業種になり、今後大規模リストラが見込まれるのに対して、電力やガス業界は、競争が始まったとはいえ安定している。 サービス業や卸・小売業といった競争の激しい業種の生涯賃金が低いことを考えると、やはり高い生涯年収を得ようと思ったら、競争の少ない業種に限るということなのだ。
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社会 2018年03月26日 08時00分
天下の猛妻 -秘録・総理夫人伝- 細川護煕・佳代子夫人(上)
戦後の総理大臣の“風景”を一変させてしまったのが、それまでの長き自民党一党支配に終止符を打ち、自民党「徳川第15代将軍」に擬せられた宮澤喜一退陣のあとを受けて首相になった細川護煕、そしてその妻・佳代子であった。 平成5年(1993年)8月、この国の戦後政治は一大“エポック・メーキング”を迎えた。ときの新生党代表幹事だった「政界仕掛人」小沢一郎(現・自由党代表)の“大仕掛け”で、日本新党の細川護煕を首班とする社会党、公明党など8党派による「非自民」連立政権が誕生、ここに「保守VS革新」の自民党と社会党による「55年体制」が崩壊し、新しい“試み”の中で戦後政治が再出発を迎えたということだった。 政局観の鋭い小沢は、日本新党が「非自民」連立政権実現へのカギ、すなわちキャスティングボートを握っているといち早く見抜き、その党首に“総理のイス”のニンジンをぶら下げて見せ、その思惑どおり細川がこれに乗ったということでもあった。 ときに、参院議員1期、熊本県知事経験はあったものの、細川は衆院当選わずか1回、それも当選からたった数カ月の55歳。田中角栄の54歳に次ぐ、当時、戦後2番目の若い首相の誕生だったのである。 この細川首相の登場は、総理大臣のみならず、政治そのもののスタイルも一変させた。それまで首相官邸で40年近く歴代の官房長官に仕えた元官邸職員の石川明枝女史の、おおむね次のような驚きの声がそれを物語っている。 「まず、非自民内閣の閣僚に社会党出身者がいることが、官邸の劇的変化の象徴でした。また、細川首相は総理執務室の壁をベージュ色に張り替えたり、ソファも新しくして、それまでの暗く重いイメージを一変させてしまった」(『サンデー毎日』平成17年9月4日号) また、それまでの首相の記者会見はイスに座ったままのそれだったが、細川は立ってプロンプターを使い、国民に語りかけるスタイルに一新させている。そのうえ、執務室から記者会見場に向かうときでも、それまでの首相は渡り廊下を使ったが、細川はいったん官邸の外に出、わざわざ官邸の正面玄関から前庭を歩いて会見場に足を運び、これをテレビカメラに撮らせるなども“工夫”していたものである。 一方、その妻・佳代子も、パフォーマーぶりを発揮した。夫妻揃っての初訪米でもあったクリントン大統領との首脳会談から帰国の際も、飛行機のタラップを降りるとき、下で待ち構えるカメラマンになんともこれ見よがしに、細川が佳代子にさり気なくマフラーを巻いてやっている姿を撮らせては、いかにもラブラブの“夫唱婦随”を見せつけている。 いまは、安倍晋三夫妻がタラップの昇降でごく自然に手を握り合ってを見せつけているが、細川以前の首相は、そんなコトは恥ずかしくてとてもできなかったものである。日本新党当時の担当記者の、こんな証言が残っている。 「細川が日本新党を旗揚げして以後、本人は多忙ゆえ熊本の選挙区にはなかなか帰れなかった。選挙区で、夫の“名代”を務めたのが佳代子夫人だった。平成5年の細川の初の衆院選では、一人で取り仕切っていた感があった。細川のポスターに、夫と並んで同じ大きさの自らの顔写真を刷り込むといった“奇策”をやって選挙民を驚かせた。また、細川が首相になったあとも、自ら日本新党PRの記者会見を開くことが多々あった。歴代首相夫人のなかで、この回数は佳代子夫人がダントツだったのです」 その細川夫妻は、ともに上智大学の出身で、細川がゴルフ部の部長、佳代子もそのゴルフ部に所属していたことで知り合った。学生時代の細川のゴルフはハンデ6となかなかの腕前だったが、佳代子のほうも関東女子ゴルフ選手権で優勝するなどの腕前。 「学生時代の佳代子夫人は女優の山本陽子似のキュートな美人で、この頃から細川は夫人にゾッコンだったそうです」(前出・日本新党元担当記者) その後、細川は大学卒業後、朝日新聞社に入社。鹿児島支局を皮切りに最後は社会部に配属され、都合5年半の記者生活を送ることになる。 ちなみに、社会部時代には「東大紛争」「金嬉老事件」などを取材、後者では籠城する金嬉老に果敢にも単独インタビューを試み、金からションベンをひっかけられて追い返され、失敗したというエピソードがある。 結婚も簡単にはいかなかった。 「細川は、『ぼくは将来、政治家になるつもりだ。君の手助けが欲しい。君は、なんでもやれる“成長株”なんだ』と言った。ところが、このとき佳代子夫人の返事はノーだった。『将来のことをお約束することはできません』と、ピシャリだったと言います」(同) 細川は肥後・熊本の「殿様」の末裔、“原因”は家柄の違いだった。=敬称略=(この項つづく)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材48年余のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『決定版 田中角栄名語録』(セブン&アイ出版)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2018年03月25日 22時10分
最近横行している「触らない痴漢」って何?元埼玉鉄道警察隊の隊長が告白
3月23日に放送された『じっくり聞いタロウ』(テレビ東京系)で「痴漢」が特集された。数々の痴漢行為を検挙してきた元埼玉鉄道警察隊隊長が出演し、痴漢が減らない理由や最新の痴漢の手口などを語った。 現在、日本では痴漢がなかなか減っていないという。その理由について元警察隊の澤登真珠枝氏は「今、電車は一人一人が『個室化』している。スマホを持っている方がほとんどで、その世界に入り込む。(スマホに没頭すると)隣に誰が座っているのかも分からない。前にどんな人が立っているのかも全く分からない」と説明。スマホの普及により、周囲への警戒心を持たない人が増え、痴漢に遭う女性がいたとしても周囲は気付かないと指摘した。 次に澤登氏は、痴漢に遭いやすい女性の特徴を説明。「検挙した犯人から聞いた話だが、混雑しているところで、直近にいる女性なら誰でも(ターゲットにして)いい(らしい)」と犯人の心理を明かす。「これから入学シーズンを迎える」と口にし、入学したての女子高生が今後“ターゲット”にされると示唆した。「電車通学で不慣れな女子高生はその電車に乗り慣れない。あるいは痴漢に遭ってもどう対処したらいいか分からない。『抵抗しなさそう』と思われ、被害の対象になることが多い」と、その理由を明かした。 澤登氏は、最近横行している新しい痴漢の手口も説明した。「女性のそばに行きたいという欲求を満たすために、ホームなどで好みの女性を物色し、女性の背後に付いて一緒に電車に乗る。またもとのところに戻って、また次のターゲットを見つけてその後に付いていく」と、新しい“痴漢魔像”を説明した。直接女性の体に触るとすぐに捕まるため、好みの女性に近づいて電車に乗り込み、電車の揺れを利用して接触し、匂いをかぐ“触らない痴漢”が問題になっていると語った。 インターネットでは「高校入学する娘がいる親には知ってほしい」「触らない痴漢って捕まえるのは無理」「痴漢怖すぎ。電車に乗れないわ」などと、痴漢の恐ろしさを口にするユーザーの声が集まった。 痴漢の取り締まりを強化するのは大切だが、痴漢は他の性犯罪と比べて、再犯率が非常に高い。痴漢に手を染めた犯罪者が再犯しないような仕組みを作ることも大事だろう。
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社会 2018年03月24日 22時40分
カルト的人気、保てるか?『TVBros.』が月刊化、TV番組表の掲載廃止
30年を超える歴史を持つテレビ雑誌の老舗『TVBros.』(東京ニュース通信社)のリニューアルが話題だ。これまで月2回の隔週刊だったものが、2018年4月より月刊化される。テレビ番組表の掲載を取りやめ、エンターテインメントに特化した内容になるという。 これを受け、ネット上では「確かに番組表見てないからいらないかも」といった声が聞こえる一方で、「これまでの『ブロス』でなくなるのでは」と憂慮する声も聞こえてくる。 「『TVBros.』は1987年創刊の雑誌です。サブカルチャー系の人間が執筆するコラムが多く掲載されることで知られ、80年代は、いとうせいこう、泉麻人、ナンシー関、えのきどいちろう、堀井憲一郎らが執筆していました。その後、90年代に入ると、芸能人のコラムも増え始め、爆笑問題、清水ミチコのほか、電気グルーヴの石野卓球、コーネリアスの小山田圭吾、忌野清志郎といったミュージシャンの連載も充実していました」(サブカルチャーに詳しいフリーライター) 今回の月刊化にともない終了する連載は、お笑い芸人でミュージシャンのマキタスポーツ、広告ディレクターの箭内道彦、ミュージシャンのtofubeatsなどである。ある意味もっとも「ブロス」らしい連載が終わってしまうのだ。 「とはいっても、光浦靖子の恋愛人生相談『傷なめクラブ』、清水ミチコ『わたしのテレビ日記』、ゲスの極み乙女。川谷絵音の『ブレないから、やるせない』などは継続する連載となります。このラインナップを見ると、女性の読者層をターゲットとしているように見えますね。エンタメ系月刊誌は競合するメディアも多いでしょうから、どう差別化していくかが重要だといえるでしょう。サブカルチャー雑誌だった『宝島』(宝島社)が、誌名そのままに、90年代はエロ、00年代は経済、10年代は裏ネタ雑誌と変遷していったように、大胆な変化が必要だといえるかもしれません」(前出・同) 愛着のある読者が多いだけに、『TVBros.』のリニューアルは賛否両論を呼びそうだ。
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社会 2018年03月24日 12時00分
花見を室内で!“インドア花見”とは?宅飲みと何が違う?
3月21日に放送された『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)で、造花の桜を飾ったレンタルスペースで花見をする“インドア花見”が特集された。 寒さや花粉の多さが理由で、花見をしたくてもできない人は多くいる。そういった人たちのニーズを満たすために立ち上がったのが、株式会社スペースマーケットというベンチャー企業だ。 スペースマーケットは、会議室やパーティー会場などの遊休スペースをホームページで公開し、必要としている人にスペースを紹介、提供するビジネスを展開。外で花見をしたくない人向けに、桜の造花を飾ったパーティースペースもレンタルしている。 また、造花を飾ったスペースだけでなく、外から本物の桜が見えるスペースも用意している。「造花で花見をしたくない、本物の桜が見たい」という人のニーズも満たしているようだ。 社長の重松大輔氏は「不便や苦痛を感じていたものを、インドア花見のように定義することで『こういう使い方、楽しみ方があるんだ』という気付きを(与えたい)。いろいろなジャンルで(新しい空きスペースの楽しみ方を)開発していきたいと考えています」と語り、新たなサービスの展開も視野に入れているとした。 ただ、ネット上では辛らつな声も。「ただの室内飲み会じゃん」「花見って呼んでいいのか?」「インドア花見どう考えても変だろ」との投稿があった。「インドア花見」に違和感を抱く人は多いようだ。だが実際、インドア花見が可能なスペースを同社が公開したところ、たった1週間で100件を超える予約があったそう。インドア花見のニーズは少なくなさそうだ。 花見をするとなると、場所取りの問題やゴミの放置問題などのトラブルが起きてしまうが、インドア花見ならこのようなトラブルは起きにくい。インドア花見の利点はあると考えるユーザーは多いようだ。 これまで外でやるのが当たり前とされていたものが、室内に場所を次々と移す時代が来るのかもしれない。
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社会 2018年03月23日 15時00分
デフレ頼みの100均業界の危機感
デフレの勝ち組の象徴とされてきた100円ショップ、いわゆる100均業界に、微妙な変化が起き始めている。『ザ・ダイソー』(以下、ダイソー)を全国展開する業界1位の大創産業(本社=広島県東広島市)が上場するとの情報も駆け巡る中、何が起きているのか。 100均がデフレの勝ち組と言われるのは、売上高や店舗展開の変遷を見れば明らかだ。例えば、'17年3月期におけるダイソーの売上高は4200億円で、店舗数は国内3150店、海外1900店に達する。 「ダイソーはバブル以降、15年間で売上を2倍、国内店舗は1000店以上も増加させている。これほど伸びたのは、やはり日本経済のデフレぶりが原因となっている」(経営コンサルタント) 現在、100均業界のダイソー以下の売上順位を見てみると、2位はセリア(本社=岐阜県大垣市)、3位がキャンドゥ(本社=東京都新宿区)、4位がワッツ(本社=大阪府大阪市)となり、うちダイソーは、全体の6割の売上を占めている。 「一方、デフレの負け組といえば百貨店業界。'17年の売上高は約5兆9500億円で、市場規模こそ100均の10倍近くありますが、時価総額で見れば、セリアでも百貨店大手の高島屋を追い抜いている。市場では100均のほうが投資価値ありと見ている証拠です」(同) 確かに、そのセリアの売上高を見ると、2000年は204億円だったのが、'17年3月期で1453億円と急成長ぶりが窺える。 しかし、そんな右肩上がりに見える100均にも、危機感はある。 大創産業では3月1日付で、創業者で46年間トップを務めた社長の矢野博丈氏が代表権のない会長に就き、新社長に息子の靖二氏が副社長から昇格する。 「さらに大創産業は、ガバナンスを強化させ海外展開をさらに積極化するため、上場の動きを見せている。強運と積極的な手腕でカリスマ経営者として名を轟かせてきた博丈氏ですが、“ワンパターン経営では20年か30年が寿命”ともよく語っていた。創業から半世紀近く経った今、世間の風と現状を照らし合わせ、いい意味で“新100均”に変貌しないといけないというのが、上場への理由ではないか」(同) 「500円で30分楽しめるレジャーランド」という発想で時代に即し、売場の7万アイテムを次から次へと変えていくダイソー方式。その9割はオリジナル商品で、お得感のある商品も数多くある。しかし、現状のままでは、さらなる強力ライバルが現れた場合に飲み込まれるという読みがあっての動きか。 日本最大級の100均売り場、東京の『アルカキット錦糸町』にあるダイソーは、月に1億2000万円を売り上げる。さらに、フリュー(本社=東京都渋谷区)が運営する女子高生・女子大生の動向調査・研究機関『ガールズトレンド研究所』とのコラボ商品開発は話題を呼び、次々とヒット商品を生み出しているという。 「100均業界全体で言えば、今は外国人観光客の圧倒的な支持を得ている。女性には除光液や付けまつ毛なども人気ですが、土産として浮世絵をあしらった扇子やハンカチ、ネクタイなど、日本以外では高価な商品が格安で揃ってしまうからです。現在、インバウンド客は年間2800万人で経済効果5兆円。この流れは東京五輪までさらに伸び、4000万人、8兆円との推計もあり、そのかなりの層が100均を利用することは間違いない。この上昇気流がある時こそ、攻めに打って出るという策は有りだと思います」(業界関係者) しかし一方で、前出の経営アナリストはこう付け加える。 「今流行りのインスタグラムを積極的に取り入れ、フォローワー数が21万人というセリアは、女性を意識して陳列棚を低くしたり、化粧品などにも力を入れ急成長してきた。しかし、今年に入って1月の売上高は対前年比1.6%減、2月も同4.2%減と足踏み状態が続いている。急成長を遂げているとはいえ、100均は購買層が敏感な上に気が早い。少しでも気を抜くようなことがあれば、あっという間に顧客を他に取られるという危険を常に孕んでいるのです」 こうした中、100均業界は今後、「好調と苦戦の二極化が進む」(同)という。 「商品開発と客のニーズのバランスをいかに的確に捉えられるかで、大きな格差が生じる可能性がある。安ければ売れた時代から、200円でも付加価値があるものが売れるようになり始めている時代。デフレの勝者=デフレに頼りきっていた業界の舵取りが試されるということです」(同) 各業界を戦々恐々とさせているアマゾンが、今度は100均業界で新展開を模索し始めているとの話も飛び交う中、どのような対抗策に出るのか注目だ。
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社会 2018年03月23日 08時00分
ツアー会社が力を入れる花粉症向け「避粉地旅行」
大人の約40%、子供の30%余が苦しんでいるといわれる花粉症。ある試算では花粉症による経済損失は、何と5000億円にも上るという。医療費が国の財政を圧迫するだけでなく、目のかゆみやダラダラと流れ続ける鼻水、くしゃみや頭痛が集中力や思考力をそぎ、仕事の効率が下がることで労働生産性が低下するからだ。 いまだ決定打を欠く花粉症の治療法だが、中にはユニークなものもある。週末を利用した『避粉地ツアー』と呼ばれるものだ。花粉症の原因で最も多い「スギ」は、特に東北地方と九州に多い。一方、「ヒノキ」は北海道と沖縄を除く各地に植林されているが、東北から関東、北陸は比較的少なく、東海地方から西に多くなっている。 こうしたことから考えると「避粉地」に最適なのは北海道と沖縄、そして、花粉が飛んで来ない奄美大島などの離島だ。 「ツアー候補地に最初に手を挙げたのが、長崎県平戸市内の的山大島という離島で、2008年から実施されました。関東というくくりなら八丈島。アクセスは飛行機で羽田から直行便で50分、船で東京から約11時間、夜出発し朝着くという便です。小笠原諸島も花粉なしの生活ができますが、同島へのアクセスは、船で24時間の船旅ですから週末だけではちょっとムリかもしれません。沖縄本島を週末旅行1泊2日で回るのもいいでしょう。北海道や沖縄は経験済みという人も多いでしょうから、奄美大島、あるいは海外でも近場の台湾や香港ツアーはどうでしょう。台湾は東京からなら約3時間半、福岡からなら約2時間半で行けます」(旅行ライター) 花粉の飛散時期は地域により差があるが、おおむね2月後半〜4月後半はスギ花粉、4月前半から6月後半はヒノキ花粉が多いといわれる。この時期に“花粉休み”が取れるようにして『避粉地ツアー』ができれば、5000億円の損失も一挙に挽回できるかも?
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社会 2018年03月22日 23時35分
夫を取られた弁護士の元妻が心境告白 山尾議員に「説明責任を果たせ」と批判殺到
21日、『週刊文春』(文藝春秋社)が、立憲民主党の山尾志桜里議員とのW不倫が発覚した倉持麟太郎弁護士の元妻A子さんの手記を掲載。その内容に、国民から怒りの声が上がっている。 同誌の中でA子さんは、山尾議員と夫である倉持弁護士の不倫について、「この半年間地獄のような日々だった」「思い出すのも辛いことばかり」と振り返る。 そして、「一番ショックだったこと」として、山尾議員が自身の留守中に夫婦の寝室に上がり込んでいたことを挙げ、その心境を赤裸々に語った。 山尾議員と倉持弁護士は、昨年9月に不倫が発覚。同弁護士は元妻を脳梗塞の療養として実家に返し、1人になったところで山尾議員と密会を重ねていた模様。 民進党幹事長に内定していた山尾議員は、不倫疑惑を否定したものの、この報道による猛批判を避けることができず、同党を事実上追われ、無所属として10月の総選挙に臨む。当初劣勢が伝えられたが、なんと当選。当時ネットユーザーからは「なぜ当選させるんだ」「(当該地区の)愛知7区の人間は信じられない」など、怒りの声が噴出した。 当選後、山尾議員は不倫相手とされる倉持弁護士を再び政策顧問に起用。さらに不倫問題については、新聞紙上のインタビューで「女性政治家ゆえに、プライバシーに土足で踏み込まれる風潮に真っ向から抗うことに、もう迷いはない」「記者会見で男女の関係はないと答えたが、そうしたことを答える必要さえなかったと今は思う」などと開き直りにも思えるコメントを行う。 その後は不倫問題に触れられることなく、倉持弁護士と元妻は離婚。そして山尾氏は、無所属から昨年末立憲民主党入りし、政治活動を続けていた。 「風化」しかけていたこの問題だが、『週刊文春』上で元妻が心境を語ったことで、ネットユーザーの怒りが再爆発。「事態を説明しろ」「自分のスキャンダルを説明できない人間に説明責任などという権利はない」「妻子ある男性の家に行って不倫するような人に児童待機の問題を語ってほしくない」など、憤る声が上がる。 また、当選させた愛知7区についても「なぜ当選させたのか」「この人に何を期待して票を入れたのか」など、批判が噴出。昨今は芸能人の不倫問題を取り上げ批判されることも多かった『週刊文春』だが、今回は「徹底的にやってほしい」「逃さないでほしい」という声も多かった。 「山尾議員としては「風化」を狙っているようですが、同氏によって傷つけられた元妻の心情、そして国民の代表者という立場を考えれば、やはりしっかりと事態を説明し、然るべき対応を取るべきでしょう。 もっとも、謝罪したところで劇的にイメージが良くなるとも思えません。不倫をして相手の家庭を壊した人間に児童待機や『母親』の問題を語られても、説得力は全くありません」(政治関係者) 衆議院議員として、大人として、責任ある対応を望みたいものだ。
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社会 2018年03月22日 23時20分
「人間じゃない」視聴者に衝撃与える 夫の代わりに虐待する妻の心理って?
3月22日に放送された『ノンストップ!』(フジテレビ系)で、夫の代わりに子どもを虐待する妻の心理を弁護士が解説した。 出演したのは、家族問題に詳しい弁護士・髙橋知典氏。髙橋氏は「子どもを厳しくしつければ夫から(子供へ)の虐待は収まる。さらに、自分がやれば(夫が子供にするよりも)手加減できる」という心理があり、夫に変わって子を虐待してしまうと紹介した。 髙橋氏は「やっぱり、(妻は)夫は止められない。コントロールできない夫を止めるよりも、自分がやってしまえば夫が怒る理由はなくなる。だから、先に自分がやってしまう。手加減もできますから」と夫の虐待から子どもを守るために、妻が虐待していると話す。 妻には「自分が虐待のターゲットにされたくない」という心理もあるという。「DVもあるから、妻自身も暴力にさらされている。『虐待がいつ自分に向くのか』という恐怖もある」と強調。妻が被害者になることを恐れるあまり、あえて加害者側に回ることで自分を守ろうとする心理があるとした。 さらに、髙橋氏は「親には、虐待している自覚が足りない」ときっぱり。しつけをしているだけだと思い込み、虐待に及ぶ親は少なくないとした。 ネット上では虐待する親について「虐待するくらいなら子供なんて生むな」「虐待するやつは人間じゃない」「しつけと虐待の境目も分からないのか?」と親を責める意見が多く寄せられた。 一方で「子供だけじゃなくて親のケアも必要なんじゃない?」「虐待する人の心理を理解することも大事」「親が周りに相談できる環境や育児を学ぶ時間を作るべき」など、親の心情を理解する必要性を説くネットユーザーもいた。 虐待した親を一方的に責めるだけでは何も解決しない。虐待した親が置かれている環境や心理状態を考え、「なぜ虐待をしてしまったのか?」と分析しなければ、いつまで経っても虐待を根本的に解決するのは難しいだろう。
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社会 2018年03月22日 15時00分
テレビ各局が苦虫を噛み潰す吉本興業の“eスポーツ”本格参入
お笑い王国として知られるあの吉本興業が、eスポーツに本格参入する。 eスポーツとは、コンピューターゲームやビデオゲームの対戦をスポーツ競技として捉えたエレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略称。すでに欧米を中心に賞金のかかったイベントが多数開催され、賞金やスポンサーとの契約金で1億円超えのプロゲーマーも現れるほど大きな盛り上がりを見せている。また、プレーヤーの数も世界で1億人を数え、2022年のアジア競技大会では正式種目化が決定。'24年のオリンピック正式種目への格上げも検討されているのだ。 「昨年アメリカで開催された人気ゲーム『Dota2』の大会では、賞金総額が26億円。優勝賞金は約11億円だった」(ゲーム関係プロデューサー) そんな世界の動きに後手後手だったのがこの日本。2月になってようやく一般社団法人『日本eスポーツ連合』が設立されるなど、アジアの中でもeスポーツ後進国というレッテルを張られていた。そこに一石を投じたのが吉本興業。 「計3億円近くを投資し、プロチームの運営、試合の配信事業、イベント事業の3本柱を軸に参入を発表しました。なんでも3年で黒字化を目論んでいるそうです」(放送作家) もっとも吉本興業の動きを苦々しく見守っているのが各テレビ局だ。 「すでにキー局も水面下では動いているからです。フジと日本テレビが深夜帯で番組を立ち上げる。テレビ朝日はネット放送局アベマTVと組んでeスポーツの中継事業に新たに乗り出すんです。誤解してほしくないんですが、テレビ局は決してeスポーツを蔑ろにしていたわけではない。準備をしている段階で、目立ちたがり屋の吉本が記者会見を開き、主張を展開したんです」(放送作家) 吉本興業とテレビ局、大爆笑するのはどっち?