社会
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社会 2018年05月07日 08時00分
天下の猛妻 -秘録・総理夫人伝- 橋本龍太郎・久美子夫人(上)
田中角栄元首相が最盛期141人という大派閥・田中派を掌握していた頃、期待する若手にこの橋本龍太郎と小沢一郎の2人の名を挙げていた。 田中による2人の評価は、こうであった。 「橋本。人望はいささか欠けるが、能力は同世代ではピカ一。スパッと切れるカミソリの魅力がある」 「小沢。若いのにオレがオレが、がない。黙々と人のために汗をかいている。これがいい。こちらはドスンと切り落とすナタの魅力だ」 田中は5歳で病死した長男と姿がダブるようで小沢を常に傍らに置き、自らの振る舞いを見せることで「帝王学」を教えたが、一方の橋本には将来を期して若いときからポストを与え、伸び伸びと仕事をさせたのだった。 その橋本龍太郎は「硬骨にして清廉な政治家」として鳴り、「吉田(茂)十三奉行」の一人として厚生、文部大臣などを歴任した橋本龍伍の長男として生まれた。しかし、龍太郎が生まれてわずか6カ月で生母が亡くなり、龍太郎が6歳になって龍伍が再婚するまで、龍太郎は“母に抱かれた”記憶がなかった。 龍太郎にとっての継母となる後妻は、正といった。その正にも、子供ができた。その子が龍太郎とは10歳違い、NHK記者からのちの高知県知事になり、いまはテレビキャスターとして活躍している橋本大二郎である。正は自分のおなかを痛めた大二郎ともども、龍太郎も大変に可愛がった。龍太郎は生母に代わり、この正に“抱かれて”育ったのである。 正はやがて脳溢血で倒れ、平成10年(1998年)暮れに亡くなったが、橋本は倒れて以後の約10年間、この病床の母を見舞い続けたのだった。この間、厚生、運輸の両大臣、自民党幹事長時代はもとより、超多忙の首相の座にあっても寸暇を惜しむように病院へ通っていたものであった。 橋本には、一方で「変わり者」「挑戦的」「怜悧」「傲慢」との声もあったが、「女性に優しい「涙もろい」といった一面は、こうした生い立ちの中で育まれたと言ってもよかったのだった。 橋本と久美子の結婚は昭和41年(1966年)、橋本が慶應義塾大学法学部を卒業、一時、「呉羽紡」(現在の「東洋紡」)という紡績会社に勤めたあと、すでに亡くなっていた父親の地盤を継いで旧〈岡山2区〉から総選挙に出馬、初当選を飾って3年目だった。 久美子は聖心女子大学英文科を卒業して2年目、橋本とはもともと遠縁にあたり、子供の頃から「龍ちゃん」と呼んでいた間柄だった。橋本のどこにホレての結婚だったのか。久美子は、こう語っている。 「私は政治家の妻はイヤだったので、あくまで結婚は断れるという気持ちで親戚のすすめで一度だけデートをしてみたんです。すると、物の考え方がフェアで、政治家としてのポリシーも持っている。結局、外見が素敵でしたが、それを超えて人間としての共感をおぼえたからでした」 久美子による「外見が素敵」は、筆者もナットクできるところがあった。筆者は学生時代、国会記者会館内にある共同通信社の政治部分室で原稿運びのアルバイトを2年ほどやっていた。国会の予算委員会などに出向き、記者が書いた原稿を急いで記者会館に持ち帰るのが仕事だった。当時は、パソコンもインターネットもなく、記者の書いたカーボン用紙をはさんだ4、5枚の手書き原稿をデスクがチェック、それをオートバイで本社の関係部署に流すシステムだった。 その予算委員会で、代議士1年生だった橋本を見て驚いたのである。当時の自民党議員の風貌は、大方“玄武岩のカラダに金剛石を乗っけたようなカオ”(?)のゴツイ方々が多かったが、委員会席の橋本のみまるでハキダメにツルのような美丈夫ぶりを発揮していたのである。いみじくも久美子が「外見が素敵」と言ったのは、ナルホド納得できたということである。 橋本の「美男」ぶりについて、筆者は松野頼三・元防衛庁長官(松野頼久・前代議士の父)からこんな秘話を聞いたことがある。 「実は、橋本はすんでのところで映画俳優になるところだったんだ。慶応の学生のとき、東宝が親父の龍伍のところに来てね、口説いたんだ。『うちでは第1期のニューフェースを募ることになった。龍太郎クンを出してみないか』と。結局、龍伍は跡継ぎも考えて反対、橋本自身も俳優には興味がなかったことで実現しなかった。このとき、一緒にスカウトされたのが、上原謙(往年のスター)の息子の加山雄三だった。とにかく、学生の中では目立っていい男だったらしい。プロが認めた顔だから、こりゃ本物ということだよ」 さあ、大変である。久美子は選挙時も含めた橋本の「女性人気」のあまりの凄まじさにビックリ、以後も長く飛び交った橋本のいくつかの「女性問題」に頭を抱えることになるのだった。=敬称略=(次号につづく)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材48年余のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『決定版 田中角栄名語録』(セブン&アイ出版)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2018年05月06日 23時30分
【テレビ史に残る事件】今じゃ考えられない? 小学生が自ら死を選んだ驚きの理由
今年、2018年は東京タワーが正式オープンし、日本のテレビ局が次々と放送を開始してからちょうど60周年となる。この前後から日本のテレビ番組の数は急激に増え、同時にテレビにまつわる社会問題なども生まれた。 1962年2月19日、現代人の我々が見たら思わず「ギョッ」とするような記事が朝日新聞に掲載されている。 「テレビを見すぎると叱られ…小学生首をつり死ぬ」 1962年2月18日19時頃、静岡県浜松市に住むSさんの三男・太郎くん(9歳)が首をつり死んでいるところが発見された。 学校関係者の話では、太郎くんは学校では成績はとりわけ優秀というわけではなかったが、活発で明るい生徒で、とても自殺するようには見えなかったようだ。学校関係者も首をかしげていたという。 ところが、一点変わっていたことがあった。この日、太郎くんはテレビの西部劇に釘付けの状態で、妙に興奮した状態にあったという。太郎くんはアメリカの西部劇が大好きな少年だったのだ。 太郎くんはテストが近く、本来なら勉強しなければならなかった。テレビに見入る太郎くんを見た家族は、「テレビばかり見てないで、勉強しなさい!」と軽く叱ったところ、数時間後に首をつったところが見つかったという。 新聞報道では「テレビを見すぎたのを親に叱られての自殺」という形で報道されたが、本事件の真実は違うのかもしれない。現場の状況から見て、西部劇の常套的な処刑手段である「首吊り」を真似した可能性が高いとも言及されているが、真相はよく分かっていないようだ。 しかしながら、昭和30年代の時点で早くもテレビが与える影響が指摘されているのは興味深い事実ではある。痛ましい事件ではあるが、昭和のテレビ史を紐解くにあたり非常に貴重な資料のひとつとなるのではないかと思われる。文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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社会 2018年05月06日 22時30分
何がしたいの…? “砂かけ女”に“顔なめ男”…珍事件が連続する兵庫県
ゴールデンウイーク前半、兵庫県で一風変わった犯罪者が相次いで逮捕され、驚きの声が広がっている。 4月30日に逮捕されたのは、神戸市北区に住む71歳の女。報道によると30日の夕方、自身が住むマンションの2階ベランダから、1階に住む女性に植木鉢の砂をかけたとして、暴行の疑いで逮捕された。 詳細は不明だが「暴行」とみなされても仕方がない砂の量だった模様。このニュースが流れると、ネットユーザーからは「リアル砂かけババアかよ」「何がしたいんだよ」「迷惑すぎる」などと驚きの声が上がった。 なお、「神戸新聞NEXT」が報じたところによると、女性は1階の住人と5年前からトラブルになっていたそうだ。警察の取り調べに対し女性は「砂は投げつけたが当ててはいない」と容疑を否認しているという。 今後の捜査で、詳細が明らかになるものと思われるが、女性がなぜこのような事件を起こしたのか解明する必要がありそうだ。 また、兵庫県では同月28日にも謎の事件が発生している。舞台は加古川市だった。道路交通法違反で現行犯逮捕され、パトカーの中で事情聴取を受けていた33歳の男が、突然、警察官の口から鼻のあたりをなめ、公務執行妨害の疑いで逮捕されたのだ。 動機について男は「蚊が顔に止まったので取ろうとした」などと供述。なぜ蚊を口の中に入れようとしたのかは不明だ。まさに「人をナメた」行動に、驚きの声が広がっている。 一風変わった事件が兵庫県で立て続けに発生し「兵庫県はどうなっているのか」「恐ろしい」などの声もあった。もちろん、単なる偶然だと思うのだが…。 大型連休となるゴールデンウイーク。開放的な気分になる人も多く、犯罪に巻き込まれる可能性も高まる。十分に注意してほしい。
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社会 2018年05月06日 12時00分
【猫好きは要チェック】話題の「猫マンション」って何? 利用者の実態、メリット・デメリット
猫のペットとしての需要が高まる中、近年少しずつ増え始めてきたのが、猫と暮らすために建てられた「猫マンション」。猫にとってはもちろん、猫を飼う人間にとっても住みやすい環境を提供してくれるとの触れ込みで、いま確実に知名度が伸びている。 しかし、どんな便利な住宅にもメリットとデメリットがあるように、猫マンションにもメリット・デメリットはあるという。昨年新築された都内の賃貸マンションに住んでいる猫の飼い主は、住み始めて半年ほどでメリット、デメリットを実感し始めたという。 「今住んでいるのは、昨年4月頃に建てられたメゾネットタイプの3階建てマンションです。猫好きの間でも話題になり、入居者募集が始まった直後から希望者が殺到し、3ヵ月後には満室になっていました。引っ越しにあたり、さまざまなアパートやマンションを調べました。ペット可の物件は多いものの、その多くが犬専用。『猫は1匹まで』と制限を設ける物件もあった。そんな中で見つけた猫専用マンションはまさに『渡りに船』。すぐに引っ越しを決めました」 猫マンションでは基本的に、犬など猫以外の動物は飼わない、「完全室内飼い」にする、敷地内禁煙などの制限があるという。また、中には飼育頭数が制限されているマンションもあるが、ほとんどの場合、猫の頭数は問われないという。 「犬は2次元移動ですが、猫は3次元に移動すると言われています。3階建てなので階段を楽しそうに昇っていますし、猫は室内に設置したキャットウォークも楽しんでいます。猫のトイレも人間のトイレの中に設置できるので、臭いも気になりません。かなり快適に暮らせています」と、前出の居住者はメリットについて話す。 しかし、デメリットは“3階建て”という点にあるという。 「一度、猫が病気のためにエリザベスカラー(保護具)を付けたことがあったのですが、階段にカラーが引っ掛かり、何度も転げ落ちそうになっていました。トイレとエサは2階にあり、寝床は3階です。猫の生活を2階のみに制限することも不可能ではありませんが、2階にあるのはキッチンとトイレだけ。様子を見守りたいけれど、人間がそこで寝られる広さはありません。階段の昇り降りを冷や冷やしながら見守るしかありませんでした」 また、トイレにはキャットドアが設置されているものの、カラーを付けていると、くぐることはできない。必然的にトイレのドアを開けっ放しにしなければならなかったという。 しかし、このようなデメリットを踏まえても、その恩恵のほうがまだまだ大きいという。猫を飼っていて引っ越しを考えている人はデメリットを理解しつつ、猫マンションを検討してみてはどうだろうか。
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社会 2018年05月06日 08時00分
群がる異業種も食らう 民泊施設ホテル供給過剰のしっぺ返し
2020年の東京五輪は、'17年より1000万人以上多い4000万人のインバウンド客(訪日観光旅行者)が見込まれるという。そんな中、“ホテル特需”を当て込んでの建設ラッシュが活発化しているが、これによる宿泊施設の供給過剰が不安視され始めている。 「国内主要8都市のホテル客室数は'20年末時点で32万9700室となり、16年末より32%増になることが、世界的不動産サービス業のCBRE(米カリフォルニア州)の日本法人の調べなどで明らかになっている。今後、京都は57%増の1万3000室、大阪は42%増2万1000室、東京は2万9000室が新規開業しますが、一方で、今年6月には一般住宅でも宿泊業が営める民泊新法が施行されるため、ホテル業界関係者の間では'20年時点での供給過剰状態が言われ始めているのです」(経済誌記者) 昨年1月の時点で、みずほ総合研究所は東京で'20年に最大1万5000室が不足すると試算していたが、今年に入り一転、「ホテル不足は緩和され、むしろケースによっては供給過剰の可能性も強まっている」との見立てを示しているのだ。 それをよそに、すでに東京五輪を「千載一遇のビッグチャンス」と捉えてホテル建設に積極的参入しているのが、まず外資系の大手ホテル業者だ。 筆頭はシェラトンやリッツカールトンホテルなども傘下に入れ、世界で110万室を持つ世界最大のホテルチェーン、米マリオット・インターナショナル。 マリオットは'20年までにデベロッパーの森トラストグループとタイアップし、東京・銀座と虎ノ門にマリオットの高級ホテル『エディション』を開業する。さらに大阪の御堂筋では、積水ハウスと提携し、27階建ての最高級ホテル『W OSAKA』を建設中だ('21年開業予定)。 また、米ハイアットホテルアンドリゾーツも、'20年までに、日本国内で10カ所に新ホテルを開く予定だという。 一方、国内のホテル業界もこぞってホテル建設を進めている。アパグループは、'19年秋に横浜ベイエリアで『アパホテル&リゾート 横浜ベイタワー』を開業予定で、客室数2311室と国内最大級規模のホテルで周辺の宿泊施設を戦々恐々とさせている。 また、三井不動産グループは昨年から『ザ セレスティンホテルズ』を展開させた。 「銀座8丁目、旧日航ホテル跡地に開業させた『ホテル ザ セレスティン銀座』を皮切りに、京都の祇園でも新たに開設した。京都のホテルは伝統を打ち出した切妻屋根と、現代建築を調和させたもの。銀座も京都も、いずれもハイクラスの客の長期滞在型をターゲットにしたものです」(業界関係者) 日本のホテル御三家の一つである、ホテルオークラの『ホテルオークラ東京』本館は、'19年春のリニューアル再オープンを目指し、'15年から建て替え中だ。新ホテルは42階と17階の高層タワーからなり、オフィスも入る複合施設に生まれ変わる。 「異業種からも五輪特需をアテにしてホテル建設が相次いでいる。際立つのは衣料品などがメーンの『無印良品』ブランドを勧める良品計画で、'19年春に銀座3丁目にホテルと旗艦店をミックスさせた施設をオープンさせる。他にも、婚礼大手企業やキャンプ用品企業までもが、ホテル進出を窺っているといいます」(同) 民泊ビジネスにも大手が続々動き出している。リクルートHDは、民泊の仲介で世界最大手の米Airbnbと提携、'20年を目指し一気に参入する。一方、国内IT大手の楽天も、不動産情報サイトのLIFULLと共同出資した『楽天ライフルステイ』を発足、こちらも本格的に民泊事業に乗り出している。 このようなホテル建設ラッシュ、民泊施設の増加も、五輪開催まではトントンで収支するとして、問題はその後だ。 「五輪開催に伴い、それまでの7年間で客室数が倍増したブラジル・リオでは、その後、客室単価も稼働率も急降下し、倒産するホテルが相次いだ。日本も二の舞が懸念される」(経営アナリスト) そのため'20年以降の健全運営を睨む大手ホテルもある。ニューオータニホテルズでは、すでに五輪後の客室需要減を見越して研修会場などの利用に力を入れる方針を示している。 「三井不動産傘下で日本を代表する御三家ホテル、都内日比谷にある『帝国ホテル』は、'20年まで大きな動きを見せていない。周辺関係者によれば、むしろ五輪後が勝負と見て、周辺地域も含めた建て替えと再開発を目指しているという話もある」(前出・経済誌記者) 観光客利用者の争奪戦は加熱する一方だが、その後の展開を見定めたところが真の勝者となりそうだ。
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社会 2018年05月05日 12時30分
【猫飼いは確認】意外と難しい!治療中の猫の食事と投薬方法
社会現象になるほど多くの人に愛されている猫。現在、一般世帯での猫の飼育頭数は犬の飼育頭数を超えた。猫の需要は今、急増していると言っても過言ではない。 あらゆる動物の中でもトップクラスの愛らしさを持つ猫だが、猫の飼育と決して切り離せないのが、猫の「病気問題」だ。飼い猫の病気で1ヵ月に20万円以上の治療費を支払うことになった飼い主は語る。 「ある朝、飼い猫が急にぐったりとし、お腹に触れると痛がる素振りを見せました。慌てて病院へ行き、血液検査とレントゲンを受けたんです。その日は皮下点滴を受けて帰りましたが、家に戻っても全くごはんを食べず、部屋の隅にうずくまっていました。次の日も朝一番に病院に連れていき、静脈点滴を受けることになりました」 猫の静脈点滴には長い時間がかかるという。朝9時に病院へ行き、夕方6時に迎えに行くスケジュールをこなした。その病院の静脈点滴の料金は税抜き7000円で、ほぼ1日猫を預けるため毎日2500円の入院費もかかってしまう。 この飼い主の猫の場合、それが4日続いた。そのほかにも病気の理由を特定するため、時に2万円を超える検査も受けたという。しかし、大変なのは治療費だけではなかった。 「食欲がなく、どんどん体重が減っていく猫のためにさまざまな食事を用意しました。普段は安価なドライフードですが、ウェットフードを用意したり、嗜好性の高い液体状のおやつを与えたり、ささみを茹でたり。カロリーを摂取させるためにいろんなものに手を出しました」 しかし、猫はそのどれにも口を付けようとはしなかったという。薬を与えるのも一苦労だった。錠剤を直接口に放り込むと泡を吹き出し、粉薬を溶かした水ものをシリンジ(注射器)経由で与えても、唾液とともに全て吐き出してしまう。他の方法を考えざるを得なかったと飼い主は語る。 「おやつが好きな猫は、粉薬を液体状のおやつに混ぜて与えると食べることがあります。中にクリームが入ったドライフードを2つに割り、中のクリームをかき出して薬を詰めたものを与える方法も考えられます。しかし、そもそも食べなければ話になりません。仕方がないので、粉薬を液体状のおやつに混ぜ、シリンジであげるようになりました」 現在も病名は不明だが、ステロイド薬で治療しているという。ステロイドのおかげで食欲は出たものの、投薬方法はおやつに薬を混ぜるというもの。投薬には最低でも15分かかり、ただでさえ慌ただしい朝には大きな負担になるという。 たとえ同じ種類、同じ模様だとしても猫1匹1匹に個性はある。病気になってしまったときに「猫飼い」の真価は発揮されるのかもしれない。
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社会 2018年05月05日 08時00分
エナジードリンクの危険! 米スポーツ医学会が警告
日本ではコンビニや自販機で手軽に買える『エナジードリンク』だが、欧米では薬局に限定されており、18歳未満の青少年に対する販売を禁止する法律や条例が施行されるなど、制限を設ける動きが広がっている。 今年3月には米国スポーツ医学会が公式声明として、小児の摂取に対し警告を発したほどだ。 声明は《エナジードリンクに含まれる高用量のカフェインなどが睡眠障害、不安、心血管疾患のリスクになる》と指摘している他、親は無論のこと、スポーツ等で子供を監督するトレーナーやコーチに対し、飲ませないように推奨している。 「海外メーカーが開発しているエナジードリンクは、カフェイン含有量に制限がありません。米国では『サプリメント』に分類されています。またタウリンなど日本では医薬部外品扱いの成分が当たり前のように使われ、相互作用による心拍数の増加や中枢神経系の過興奮リスクが指摘されており、米国スポーツ医学会が子供の飲料に警告を発したのは当然の処置です。日本の場合は『清涼飲料水』扱いの上に、いかにもエナジー=力がみなぎる飲み物のような売り方をされていることも問題。子供は大人に比べて体のサイズが小さく、相対的にカフェイン摂取過多になりやすいということを理解しておくべきです」(医療系ライター) カフェインの過剰摂取で最悪のケースに至った例もある。2014年、エナジードリンクを日常的に飲んでいた九州地方の20代男性が死亡、解剖結果から翌年になってカフェイン中毒により死亡していたことが判明したのだ。 深夜帯の勤務だったこの男性は、眠気覚ましに毎日のように多用しており、解剖した医師によると、短時間に約20本飲んだためカフェインが致死量に達したのが原因だという。 最近では“疲れやすい子供”がよく話題になるが、それでもさすがにエナジードリンクは必要ない。
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社会 2018年05月04日 19時00分
大型連休はここ10年程のこと!昔のゴールデンウイークはそれほど嬉しくなかった?
今年のゴールデンウイークは平日となる5月1日、2日を休めば4月28日から5月6日まで最大9連休が実現する。そのため、ゆっくりとしている人も多そうだ。今ではすっかりおなじみとなった大型連休だが、かつてはこのような長期の休みではなかった。 昭和の時代、ゴールデンウイークの祝日は4月29日の(昭和)天皇誕生日、5月3日の憲法記念日、5月5日のこどもの日の3つだった。祝日、平日、祝日といった並びとなるため、それをあらわす飛石連休という言葉も存在した。3日と5日にはまされた4日が「国民の休日」となるのは1986年以降である。これ以前は4日は平日扱いであり、会社や学校はあったのだ。さらに、この休日は特例であり、祝日扱いではないので日曜日と重なった場合でも振替休日にはならない。 このころの連休は5月の3連休の前後に日曜日がつながれば最大4連休になる程度のものだった。それも6年に一度くらいしかめぐってこない。そのため、泊りがけの旅行よりも、日帰りのレジャーや、外食を楽しむ人が多かったようだ。 さらに当時は、土曜日は午前中の仕事や学校があり、完全週休二日制はまだ定着していなかった。公立の小中高において土曜日が休みとなるのは1992年からで、当初は第二土曜日のみの実験的な導入だった。1995年からは第四土曜日も加わり月2回の土曜休みとなる。完全週5日制となるのは2002年からだ。 1989年に昭和天皇が崩御すると、自然を愛した天皇にちなんで、4月29日はみどりの日となった。2007年以降はみどりの日が5月4日に移動し、この日は昭和の日と改められる。これにより4日も祝日となり、振替休日が適用され休日の機会が増えることになった。ゴールデンウイークが本当の大型連休となったのはここ10年ほどのことなのだ。
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社会 2018年05月04日 08時00分
開業35年で拡張を発表したTDLの顧客満足度低下の焦り
今年、開園35周年を迎えた東京ディズニーランド。先頃、運営会社オリエンタルランドの加賀見俊夫会長は、東京ディズニーリゾート全体を拡張する方針を明らかにした。近年は中国人や東南アジアからの訪日観光客が爆発的に訪れるようになったものの、入園者数そのものは伸び悩んでおり、約750億円の大型投資で打開したい考えだ。 「シンクタンク『日本生産性本部』が実施する顧客満足度調査では、2013年度の1位から'16年度には27位までランキングを落としています。要因は『待ち時間の長さ』『乗りたい乗り物に乗れない』といった不満を持つ顧客が増えていることが背景にあります。訪日客の来場もあって平日から大混雑していますから、人気アトラクションを待たずに乗れる『ファストパス』はすぐ締め切られてしまい、2時間待ちの行列に並ぶ羽目になる。ゴールデンウイークや夏休みになると、駐車場に停めることさえ難しい」(経済誌ライター) 入園後はさらに過酷だ。開園とともに親たちは人気アトラクションに全力疾走し、ファストパスを確保。子供たちが楽しんでいる間、別の人気アトラクションのファストパスを発券するためパーク内を走り回る。夢の国の中だというのに、夏の炎天下では熱中症で救護室に運ばれる親たちが後を絶たない。 「ディズニーリゾートは'17年度の来場者数が前年度比0.3%増の3010万人を突破しました。今年は周年イベントが目白押しとなっており、さらなる増加が見込まれます。ただ、株主からは常々『入園料を値上げする割にサービスの低下が著しい』といった指摘を受けており、顧客満足度の低下という背景もあって、今回の“拡張”表明となったのでしょう」(同) 最大のライバルで目の上のタンコブ的存在の『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』(大阪市)は相変わらず好調で、'17年度の来場者数は過去最高となる1500万人が見込まれている。 アトラクションに目新しさがないディズニーリゾートにとっては、試練の1年となるかもしれない。
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社会 2018年05月03日 23時00分
“宅配といえばヤマト”というイメージ強し ヤマトHD、宅配料金値上げなどで大幅増益
5月1日に放送された『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)が、来年3月期の連結決算で、純利益が97.5%アップの360億円になる見通しを発表したヤマトホールディングスを特集した。 好調な業績を生み出している要因として、同ホールディングスの芝崎健一専務執行役員は「働き方改革を中心に構造改革を推進」しており、効果が出ていると説明。さらに「法人客全般に運賃見直しの交渉を進め、多くのご理解とご協力を得ることができました」と宅配便の値上げもプラスに作用したと語った。 アマゾンや楽天などのネット通販の拡大で宅配便の需要が高まったが、人件費や外注費も増加し収益が悪化。ヤマトは昨年10月から値上げに踏み切った。だが、値上げが結果的に、収益改善の大きな要因になったようだ。 今後、ヤマトは夜間配送に特化した配送員を1万人程度採用する予定で、さらなる事業拡大を目指すようだ。 日本人には値上げを嫌う傾向があり、値上げに抵抗を感じている企業は少なくない。だが、マイボイスコム株式会社が行った「消費者が最も利用したいと考える宅配事業者」の調査では、51.2%がヤマト運輸と回答。2位の日本郵便(16.5%)に大差をつけ、ダントツの1位に輝いた。質の高いサービスを提供していれば、値上げしても十分利益が出るということを、今回ヤマトが証明したと言っていいだろう。 サービスや製品に自信はあるが、なかなか労働生産性が上がらず頭を抱えている経営者は多いだろう。値上げを前向きに検討してもいいのかもしれない。