社会
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社会 2018年10月23日 12時10分
80歳男性が自宅の離れに火を放ち逮捕 その理由は「服を処分するため」
21日、宮城県大郷町に住む80歳の男性が非現住建造物等放火容疑で逮捕されたことが判明。その呆れた動機に驚きの声が上がっている。 逮捕された男は21日午前1時頃、自宅敷地内の「離れ」に保存してあった衣服に、何を思ったか火を放つ。すると木造平屋の離れにみるみるうちに燃え移り、約24平方メートルのそれを全焼させてしまった。 燃え盛った炎は一般人にはどうしようもないレベルとなり、隣接する車庫約22平方メートルも全焼。一瞬にして自身の財産を灰にしてしまったのだ。 一体なぜこのような行動に出たのか。男は警察の調べに対し、「服を片付けたかった」などと供述。どうやら自宅で服を処分するため火をつけたところ、燃え広がった模様。自宅に火を放てば、建物そのものが燃えてしまうことは、まさに「火を見るより明らか」なのだが…。 このなんとも言い難い事件にネットユーザーも唖然。「服はメルカリで売れよ」「火を弄ぶなよ」「どうしてそうなった」などの声や、「ワイルドすぎる」「かなり大掛かりな断捨離」などのツッコミを入れる者もいた。 火は当然だが燃え盛ってしまうと鎮火せず、消火器や大規模な放水が必要となる。人間の生活に無くてはならない火だが、時に人間を殺傷することもあることは、ご存知の通りだ。 ちなみに火を軽視し大惨事になった例として、男性配信者が自宅で動画配信中に自宅を燃やしてしまったケースがある。 この配信者はオイルマッチに火をつけようとしたところ、オイルが溢れてしまい、それをティッシュで拭き取ってゴミ袋へ入れてしまう。その後、再びマッチに火をつけると炎上しパニックに陥ると、オイルを拭き取ったゴミ袋の中にマッチ棒を入れてしまい、ゴミ袋が大炎上する。 その時点で水をかけるなどして消火すれば事なきを得たが、なぜかダンボールのある場所へゴミ箱を移動。男性はダンボールで火を煽ぐと、慌てて水を取りに向かうが、燃料を得た火は勢いを増し、部屋を焼いてしまうことになった。 配信者の現在は不明だが、現在もその様子が収められた動画が上がっており、灰とともにまさに「黒歴史」となっている。 家での「火の取り扱い」は十分に注意が必要。安易な考えで火を放つと、大変なことになる。
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社会 2018年10月23日 06時00分
警察官が病死男性の娘から金を騙し取って逮捕 動機は「スマホゲーム課金の借金を返すため」
埼玉県警は10月19日、詐欺と詐欺未遂の疑いで草加署刑事課に勤務する巡査の22歳男を逮捕した。報道によると、埼玉県草加市の48歳の女性から現金82万円をだまし取った疑い。男は「間違いない」と容疑を認めている。 逮捕容疑は、86歳で病死した男性の長女が死体検案書の提出について、9月27日に草加署に相談した際に起こった。逮捕された男は「死体検案書のほかに82万円かかります」などと嘘をつき、女性から現金を詐取したという。10月18日にも、男は女性に電話をかけ「200万円足りません」と嘘をついた。不審に思った女性が親族を通じて草加署に問い合わせ、事件が発覚した。県警では、家族が急病などで死亡した際には医師が死因などを記した書類「死体検案書」の提出を遺族に任意で求めているが、提出に費用はかからないという。 調べに対し男は容疑を認め、詐取した現金に関しては「ゲーム機の購入やスマートフォンゲームに使った」と供述しているという。男にはスマートフォンゲームの課金で数十万円の借金があったという。女性との会話の中で、亡くなった男性に多額の預金があると知り、犯行を思い立ったとのことだ。 この事件に対し、ネットユーザーからは「オレオレ詐欺より悪質」「警官が警察署で詐欺って、何も信じられなくなる」などと、悪質な犯行に及んだ男を批判する声が上がっていた。また「借金をするほど課金したゲームが、何のゲームか気になる」「子どもまで課金できるだけに、ギャンブルよりゲームの課金を制限するべき」などと、借金を負うほどスマートフォンゲームにのめり込んだ男の背景が気になったネットユーザーも多いようだ。 警察官が詐欺行為を働いたことも住民を不安にさせるものだが、その背景にスマートフォンゲームへの課金による借金があったとなれば、呆れるばかりである。文/大久保 舞
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社会 2018年10月22日 22時10分
トランプ大統領は”ビジネス仲間”のサウジに縁切りを通告できるのか
トルコのサウジアラビア総領事館で著名なサウジ人記者ジャマル・カショギ氏が殺害された疑惑を巡り、サウジ政府が強まる国際社会の圧力で一段と窮地に陥っている。 英国の中東専門ニュースサイト『ミドル・イースト・アイ』は10月16日、体の切断はカショギ氏が生きている間に始められたと報じた。その最中にイヤホンをしていたとみられる法医学者の男が、「こういう仕事をするとき、私は音楽を聴く。君たちもそうすべきだ」と話す様子も記録されているという。この法医学者はサウジの治安機関に所属しているとみられている。 一方、トランプ米大統領は10月15日にサウジのサルマン国王、16日には国王の名代としてほぼ全権を掌握するムハンマド皇太子と連日電話で協議したが、皇太子は「何が起きたか全く知らない」とあらためて主張した。皇太子については、米メディアがカショギ氏拘束の指示や尋問を承認したなどと報じ、関与が取り沙汰されている。「トランプ大統領のサウジ政府を擁護する姿勢が際立っています。同氏の援護を受けるサウジ政府は『事故だった』として幕引きを狙う構えですが、実はトランプ大統領がサウジ寄りの姿勢を見せる背景には、サウジが昨年5月に米国史上最大規模の約1100億ドル(約12兆3000億円)に及ぶ武器売却契約を結んだことなどがあるのです。さらにトランプ大統領個人とサウジとのビジネス上の結び付きは、決して無視できません」(在米日本人ジャーナリスト) AP通信などによると、トランプ大統領が資金繰りに困っていた1991年には、所有していたクルーザーを2000万ドル(約22億円)でサウジ王室のA王子に売却。さらにA王子は、95年には他の投資家とともにトランプ大統領が経営に困窮していたニューヨークの『プラザホテル』を3億2500万ドル(約364億円)で購入している。 この取引以外に、サウジ政府がニューヨークの『トランプ・ワールド・タワー』の45階部分を購入、施設使用料などを含めると、これまで1000万ドル(約11億円)以上を出費した。ワシントンの『トランプ・インターナショナル・ホテル』では、トランプ氏が大統領に就任した昨年1月の前後数カ月で、サウジ政府系のロビー団体が宿泊費などで27万ドル(約3000万円)を出費した。などの指摘がある。 トランプ大統領は納税記録の公表を拒否しており、全容は分かっていない。トランプ大統領は16日、案の定AP通信の指摘を「フェイクだ」と反論している。
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社会 2018年10月22日 21時00分
65歳男、大量の避妊具万引きで逮捕「自分で使うためだった」 高齢者による窃盗事件が増加傾向
北海道室蘭市のドラッグストアで、18日の昼ごろ、大量の避妊具を盗んだ疑いで65歳の男が逮捕された。 男は同市内のドラッグストアで複数種類の避妊具9点(すべてコンドーム)、販売価格にして約1万7000円分を盗んだ模様。警察によると、男は持参したビニール袋に避妊具を入れ、店から出ようとしたところを店員に取り押さえられたという。男は警察の調べに対し、「自分で使うためだった」と容疑を認めているようだ。 この事件に、ネットには「ある意味すごい65歳。けど使えるんだろうか」「年齢的にも転売目的じゃないの? なんか裏を勘ぐってしまう」「若さをアピールしたかったのか? 恥をさらすくらいなら買えばいいのに」など犯行内容と年齢とのギャップに驚きの声。その他、「孫がいる年齢の人が何やってんだ。それぐらい元気があるのなら真面目に働いた方がいい」といったあきれ声も少なくなかった。 男の奇行とも思える事件だが、昨今、高齢者による窃盗事件は増加傾向にあるという。警察庁の統計資料によると、万引き検挙人員の割合は2007年に14歳〜19歳が27.5%、65歳以上が25.2%。しかし、これが11年以降完全に逆転し、16年には14歳〜19歳が12.2%、65歳以上が38.5%と大きく差が開いている。少子高齢化の現状が浮き彫りとなった結果と言えるだろう。 また、厚生労働省の「被保護者調査」によると、生活保護法に基づく保護を受けている、全国の65歳以上の「被保護人員数」は、平成12年で372,340人、平成28年で1,001,240人と大幅に増加。16年の間に増減率は約168.9%も上昇していることになる。やはり困窮する高齢者は拡大する傾向にあるようだ。 こういった経済的な不安からも、高齢者が窃盗するケースが多いと指摘する有識者は少なくない。今後ますます高齢化が進む中で、このような事件が増える可能性は高いと言えるだろう。
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社会 2018年10月22日 19時05分
ふるさと納税制度で「暴走」を繰り返す静岡県の自治体が大反響
過度な返礼品で多額の寄付を集める自治体が増えたため、ふるさと納税制度を見直す動きが出ている。総務省は11月1日に、返礼品の状況を全国で調査すると発表。違反した自治体は納税制度の対象外として、税の優遇を受けられなくなる仕組みを作る予定だ。 人気の自治体の多くは、寄付金に対して50%相当を返礼品として納税者に送っていたが、総務省は新たに「寄付額の30%以下の地場産品に限る」という方針で、見直しを図るという。 そんな中、“驚きの返礼品”で人気になっている自治体が、ネット上で話題になっている。「静岡県の小山町が“土日限定”で、アマゾンギフト券を返礼品として送っているのです。しかも何と、その還元率は40%。総務省の方針を完全に無視したなりふり構わぬ姿勢に、ネット上では『小山町すげー。総務省に中指立ててるわ!』『役所が休みの土日限定とは考えてるな』と、話題になっています。昨年のふるさと納税人気自治体ランキングでは、大阪府泉佐野市が135億円(還元率45%)でトップでしたが、小山町はすでに今月だけでも数十億円を集めているとう声も聞こえてきます」(IT系ジャーナリスト) 実は総務省が新たな方針を発表した際、国民からは大ブーイングが起こっていた。そのため、小川町はダークヒーローのようだと言えなくもない。 一般的な人気返礼品は、地場の牛肉や豚肉、酒、海産物などだが、それらを上回る人気返礼品が“金券”なのだ。中でも、特定のショップでしか使えない券よりも、広く様々なショップやサイトで使える券の方が、人気が高い。 「小山町ではアマギフ以外にも、JCBギフトカードや、クオカード、百貨店ギフトカードを配っています。アマギフはネット通販時に1円単位で利用できるので、現金同様に使い勝手が抜群。寄付者にしてみればうれしい返礼品でしょうね。もっとも、アマゾンは外国法人のため、日本で法人税を支払う義務はなく、『外資に金が流れているじゃないか』と疑問視する声も。近い内に、総務省からきついお叱りがありそうな気がしますが…」(同・ジャーナリスト) 案の定、先週末に登場したアマギフは、22日月曜日の段階で消えていた。果たして今週末にまた復活するのだろうか。ネット上で争奪戦が起こりそうだ。
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社会 2018年10月22日 12時25分
高校サッカーのプレー動画がネットで炎上騒動 “日大タックル”より擁護の声が多いワケ
第97回全国高校サッカー選手権予選のある試合が、ネット上で話題になっている。 問題となっている試合は、今月20日に行われた福岡予選第2回戦。高校年代最高峰の「U-18プレミアリーグWEST」に所属する東福岡高校と、飯塚高校の試合。結果はPK戦で東福岡が2-0として勝利した。 しかし、試合後、あるツイッターユーザーが「これはやばい」として、一本の動画をアップ。その動画には、コーナーで飯塚高校の選手がボールをキープして時間稼ぎしていたところ、東福岡高校の選手がその選手の腕を持って足を踏みつぶし、2人がかりで背中を強く押し転倒させたシーンが映されていた。 これについて、ネット上からは批判が殺到。「悪質過ぎる」「どう見ても故意に足踏んでる…ひどい」「何やってもいいと思ってるの?サッカーを侮辱してる」という声が続出し、さらには、「日大の殺人タックル思い出した」「日大タックル事件並にひどいな」という、日本大学アメリカンフットボール部騒動を彷彿させるという指摘まで出ている。 「今年5月に行われたアメフト日大と関西学院大学の定期戦で、日大の選手が関学大の選手に激しくタックルし、全治3週間のけがをしたことに始まった日大アメフト部騒動。怪我をさせるためだけのあまりにも悪質な行為だとして大きな問題となり、指導者と選手の歪んだ関係も浮き彫りにしました。今回も東福岡の選手が相手選手の足を強く踏みつぶしているように見え、相手の選手生命を脅かしかねないプレーをしていることは明らか。強豪校でこのようなプレーが指導されていたとしたら、日大アメフト部問題のようにことが大きくなる可能性も充分あります」(スポーツライター) しかし、一方では「高校サッカーじゃこういうプレーは割とあるある」「東福岡を叩いてる人ってサッカーについてあんまり知らないんじゃないの?」「確かにモラル違反かもしれないけどこのくらい強引じゃなきゃプロにはなれないよ」というサッカーファンからの擁護の声もあり、ネット上で議論が行われているような状態となっている。 果たして騒動はここから波紋を広げていくのだろうか。今後も注目したい。
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社会 2018年10月22日 06時00分
なぜ和式トイレはなくならない? 未だに小学校では4割以上設置している現状
15日、小林製薬が「小学生のトイレ実態」に関する調査結果を発表。小学校のトイレ形態は4年前と比べれば着実に洋式化へと移行しているものの、今なお4割以上の小学校で「和式トイレの方が多い」ことが分かった。また、「和式のみ」の学校も8%残っている事実が明らかとなった。 同調査は、今年8月、小学生の子どもがいる母親(25歳〜49歳)と子ども(1年生〜6年生)の親子計624人、小学1年生の子どもを持つ母親(25歳〜49歳)206人を対象にインターネットで行われた。このデータから「小学校入学まで和式トイレをほとんど使用したことがなかった」という児童は4割弱存在し、多くの子どもが小学校の入学をきっかけに和式トイレを使用するようになった事実が浮き彫りとなった。また、「洋式トイレがあいていないと我慢してしまう」「学校で大便ができず我慢していて最近、便秘になってしまっている」という声もある。子供たちが和式トイレに抵抗を感じている様子がうかがえる。 一般社団法人日本トイレ協会によると、日本では1960年に住宅公団の団地建設にあたって洋式トイレが標準装備されたという。以降、洋式便器が普及し、80年には全体の出荷量の60%、現在では全体の出荷量の99%が洋式トイレだという。 着実に洋式トイレが増える中、なぜ和式トイレはなくならないのだろうか。山形行政相談委員協議会が2013年年8月にまとめた調査資料によると、県内の対象施設(446施設、945ヵ所、4916台)全体の中で洋式化率が50%に届いていない施設は、公園・公衆トイレ(26.5%)、県及び市町村の庁舎等(31.7%)、中学校(33.1%)、市町村の地域集会施設等(38.9%)、小学校(41.8%)という結果だった。トイレメーカー「TOTO」の公式サイトでは、中学校や小学校でトイレが洋式化されない理由として“校舎耐震化が優先され改善が進まない”ことが理由としている。また、一部の山間地域では、下水道の整備が難しいために洋式トイレが普及していないという要因もあるようだ。 「便秘解消に役立つ」「肌が直接便器に触れない」などの理由で、好んで和式トイレを利用する人も一定数いるのも事実だ。和式トイレが完全になくなることはないだろう。
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社会 2018年10月22日 06時00分
田中角栄「名勝負物語」 第二番 福田赳夫(5)
田中角栄は多数派工作に拍車をかける一方で、打ち出すべき政策づくりにも腐心していた。 一つは、総裁選の半月ほど前に出版され、都合90万部を超える“政治本”としては異例のベストセラーになった『日本列島改造論』の出版準備であった。これはすでに記したように、その4年前、田中が自民党都市政策調査会長時代にまとめた「都市政策大綱」が原型になっていた。そのうえで、出版にあたってさらにこれに手を入れた。 その指揮官は、のちに通産省事務次官となる当時の田中通産大臣秘書官だった小長啓一である。小長を補佐したのは、田中の秘書だった早坂茂三(のちに政治評論家)であった。 小長は、通産省からとくに優秀な課長クラスの官僚をピックアップし、出版元となる日刊工業新聞の記者6人ほどとともに執筆陣とした。若き官僚の一人には、のちに作家として活躍することになる「堺屋太一」もいた。 もとより、田中自身も集まりに顔を出し、政治哲学としての持論を展開、内容に厚みをつけた。「何でも東京へという人とモノの流れを地方に逆流させる。どこに住んでも、誰もが一定以上の生活ができるようにせにゃならんッ」などと、熱弁を振るった。こうした田中のレクチャーは、おおむね通産大臣室の大テーブルを囲んで行われ、計20時間以上に及んだとされている。田中の意気込みが、知れた。 もう一つの政策の開陳は、総裁選直前に発表する「私の十大基本政策」と題した政策綱領であった。「世界の平和に運命を賭ける」と謳ったその内容のいくつかは、次のようなものであった。4つほど挙げてみる。(1)世界の潮は、平和共存と国際協調に向かっている。日本立国の基礎は、世界のどの国とも仲よくしていくこと、すべての国が平和のうちに共存できるよう全面的に寄与することの二点である。(2)わが国は軍事大国の道を求めるべきでなく、日本国憲法第九条を対外政策の根幹にすえる。(3)日本は将来にも核兵器を持つべきでなく、非核三原則をつらぬく。さらに進んで、日本は人類共滅兵器を廃絶する先頭に立つ。(4)わが国の自衛隊は日本列島の守備隊であり、将来とも徴兵制や海外派兵は行なわない。 ちなみに、田中のこうした基本テーゼは、首相となり、その後、退陣して病魔に倒れ、事実上その政治活動を終えるまで、一貫してブレることはなかった。と同時に、自衛隊の海外派兵など、40年以上たった今の安倍晋三政権の対外・防衛政策とは、大きく異なっていることが窺えるのである。★「愛知君がつくったものだから任せる」 この「私の十大基本政策」発表にあたっては、トコトン信頼した部下には仕事を任せるという「田中流」も窺うことができる。信頼した部下を信じきるのは、“上司の心得”であることを示している。 こんなエピソードが残っている。田中はこの「私の十大基本政策」づくりを、腹心の愛知揆一に任せた。愛知は財政を中心に政策通として知られ、人柄も円満、栄達を自ら求めるという人物ではなかった。元田中派担当記者の弁である。「早坂秘書が、愛知がつくり上げたものを田中のもとに持っていった。ところが、田中は見もせずに早坂にこう言った。『愛知君がつくったものだろう。見なくていい。任せると言ったら、全部、任せたんだ』。早坂は、つくづく言っていた。『ああいうオヤジと仕事ができるのは、愛知さんもオレも幸せだ』と」 こうした田中の“上司の心得”は、下働きをする田中派の秘書たちにも存分に発揮されている。当時の田中派衆参議員の秘書は、公設、私設を含めて約400人いた。「秘書会」として、その紐帯感、団結ぶりは、他派の及びもつかないものであった。彼らは、敬愛する田中を中心とする「田中民族主義」とまで自負していたのである。秘書会幹部の一人のこんな感慨、証言が残っている。「総裁選を前にして、われわれは田中派で借り切っていたホテル・ニューオータニの部屋や、砂防会館内の田中派事務所に張り付いていた。夜中の1時、2時、場合によっては明け方まで、田中先生の立候補挨拶状などの文書の発送作業などをやった。そんなさなか、夜遅く先生がひょいと入って来られる。ほとんど、毎晩と言っていい。先生、われわれを見て開口一番、言うんだ。『いやぁ、すまん。本当に苦労をかけてすまんなぁ』と。偉ぶったところは微塵もない。誠心誠意が伝わってきた。ふつう、田中先生くらいの大物議員が、われわれ秘書にあんなふうに礼を言うことなんてあり得ない。当時、『田中先生とは死ぬまで一緒だ』『先生の号令なら、矢でも鉄砲玉にでもなれる』という秘書は、いっぱいいました」 対して、福田赳夫陣営の動きは鈍かった。当時の福田派中堅議員は言っていた。「田中陣営の多数派工作などのイケイケぶりに比べて、恬淡とした人柄の福田先生は、まだ佐藤栄作首相の自民党内への“威光”を信じていたフシがあった。フタを開けると、完全に裏目に出たということだった」(文中敬称略/この項つづく)***********************************************小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2018年10月21日 10時00分
金正恩委員長高笑い 米韓の足元を見た朝鮮戦争「終戦宣言」②
抜け落ちる日本への脅威 米朝両国は『終戦宣言』と正確・精緻な『核申告リスト』の同時交換をするという共通認識を持っているといわれる。ポンペオ長官の今回の訪朝も、この共通認識の検証にある。「トランプ大統領は、シンガポールでの米朝首脳会談が成功だったと政治宣伝することで中間選挙を勝ち抜くつもりですから、今さら戦争の道を選ぶとは思えません。米国がどこまで北朝鮮の秘密を見破れるかですが、少なくとも正恩委員長も、終戦宣言と核申告リストの同時交換がベストと考えているはずです」(前出・国際ジャーナリスト) しかし、この核申告リストは“日本に対する脅威”がスッポリ抜け落ちているという。「北朝鮮が“発射モラトリアム”を宣言しているのは、グアム以東に到達する米国向けの大陸間弾道ミサイルだけです。韓国とは南北軍事分野合意書の中で、敵対しない旨の合意をすでに交わしています。要するに米韓とは妥協している北朝鮮ですが、日本向けとされる射程1000〜2000キロ超の準中距離弾道ミサイルは対象に含まれていません。日本を攻撃し得る北朝鮮のミサイル能力は、より深刻化しているというのが現状なのです」(軍事ジャーナリスト) 米韓の足元を見る北朝鮮と、直接対話の機会を何とか得たい安倍政権。そんな焦りなのか、日本は近く中国、北朝鮮、ロシアの国境地域を対象とする政府間の協力枠組み計画に加盟する予定があるという。 この“お人好し政策”が情勢の安定化に少しでも寄与すればいいのだが…。
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社会 2018年10月20日 22時30分
【放送事故伝説】選挙速報で痛恨のテロップミス! 局のトップが謝罪する事態に
連日、日本のどこかで行われている市長選挙。選挙は「筋書きのないドラマ」だけに当然、テレビでもその速報性および正確性が求められるのだが、時にはとんだ失敗もある……。 1987年11月15日、山形県鶴岡市で当時の市長、斎藤第六氏(故人・2000年逝去)の任期満了に伴い、鶴岡市の市長選が行われることになった。斎藤氏は70歳という高齢ながら3選目の出馬を表明。一方、対立候補は当時40歳の菅原丈男氏で、鶴岡市の将来がかかった一戦だった。 しかし、選挙を3日前に控えた11月12日、山形テレビ(テレビ朝日系列)で放送中のお昼のホームドラマ(「いまどきの姑」)にて、なんと現職の斎藤第六氏が「当選」というテロップが数秒間流れたのだ。 この市長選はもちろん八百長ではないし、そもそも投票日は3日後である。いったい何故、このようなハプニングが発生したのか。 山形テレビの説明によると、今回の選挙から導入した速報用のコンピュータを使いデータ送信のテストを行っていた所、誤作動が発生し放送中のテレビ画面に「斎藤第六氏当選」のテロップが流れてしまった、というわけだ。 選挙権を持っている世代が多く見ている時間帯での事故だったため、このテロップはすぐに立候補者の耳に入った。特に菅原氏側および菅原氏を公認している日本共産党山形県委員会はカンカンに怒り、「電波で誤った情報が流れるとイメージ回復は不可能」、また、公職選挙法にも抵触する恐れがあるとして「法的手続きを取る」とも山形テレビに警告し、テレビ局のトップが選挙管理委員会へ謝罪するまでの騒動となった。 山形テレビはこの日の夕方までに5回に渡り、お詫びテロップを放送したという。 なお、選挙は3日後の選挙は現職である斎藤第六氏が当選。皮肉にも誤報テロップと同じ結果となっている。 今のテレビ界でもときどき発生するテロップミス。笑って済むケースも少なくないが、市の将来を左右する選挙速報では決してあってはならない放送事故であった。参照:読売新聞(1987年11月14日号)文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)
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社会
都知事選 ラストサンデーで石原氏を袋叩き
2007年04月02日 15時00分
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社会
都知事選特集 占い師対決
2007年04月02日 15時00分
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社会
谷隼人が都知事選候補者を応援
2007年04月02日 15時00分
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社会
都知事候補 黒川氏がメイドさんと“合体”
2007年03月31日 15時00分
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社会
都知事選 ドクター中松、夜の渋谷交差点で新発明「回転舞台」披露
2007年03月30日 15時00分
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社会
都知事選 石原氏「厳戒歌舞伎町演説」で語った手柄話
2007年03月29日 15時00分
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社会
石原陣営に焦りアリアリ!? 今朝の政見放送でまさかの慎太“老”ぶし炸裂!!
2007年03月28日 15時00分
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社会
都知事選政見放送で仰天マニフェスト
2007年03月27日 15時00分
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社会
都知事選「浅草雷門で時間差対決、石原VSドクター中松」
2007年03月26日 15時00分
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社会
都知事選 浅野スニーカー街頭演説でセクシーポーズ
2007年03月24日 15時00分
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社会
都知事選 石原氏満員電車でGO!
2007年03月23日 15時00分
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社会
都知事選きょう告示、石原氏ら第一声
2007年03月22日 15時00分
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社会
桜金造都知事選正式表明
2007年03月20日 15時00分
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社会
都知事選 黒川氏が石原知事をホリエモン呼ばわり
2007年03月19日 15時00分
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社会
ホリエモン実刑
2007年03月16日 15時00分
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社会
丸山弁護士東京都知事選出馬へ
2007年03月09日 15時00分
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社会
石原カジノ構想消滅!?浅野氏に“追い風”吹く
2007年03月07日 15時00分
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社会
上層部スタッフが告発 NOVA 怪文書
2007年02月21日 15時00分