男は同市内のドラッグストアで複数種類の避妊具9点(すべてコンドーム)、販売価格にして約1万7000円分を盗んだ模様。警察によると、男は持参したビニール袋に避妊具を入れ、店から出ようとしたところを店員に取り押さえられたという。男は警察の調べに対し、「自分で使うためだった」と容疑を認めているようだ。
この事件に、ネットには「ある意味すごい65歳。けど使えるんだろうか」「年齢的にも転売目的じゃないの? なんか裏を勘ぐってしまう」「若さをアピールしたかったのか? 恥をさらすくらいなら買えばいいのに」など犯行内容と年齢とのギャップに驚きの声。その他、「孫がいる年齢の人が何やってんだ。それぐらい元気があるのなら真面目に働いた方がいい」といったあきれ声も少なくなかった。
男の奇行とも思える事件だが、昨今、高齢者による窃盗事件は増加傾向にあるという。警察庁の統計資料によると、万引き検挙人員の割合は2007年に14歳〜19歳が27.5%、65歳以上が25.2%。しかし、これが11年以降完全に逆転し、16年には14歳〜19歳が12.2%、65歳以上が38.5%と大きく差が開いている。少子高齢化の現状が浮き彫りとなった結果と言えるだろう。
また、厚生労働省の「被保護者調査」によると、生活保護法に基づく保護を受けている、全国の65歳以上の「被保護人員数」は、平成12年で372,340人、平成28年で1,001,240人と大幅に増加。16年の間に増減率は約168.9%も上昇していることになる。やはり困窮する高齢者は拡大する傾向にあるようだ。
こういった経済的な不安からも、高齢者が窃盗するケースが多いと指摘する有識者は少なくない。今後ますます高齢化が進む中で、このような事件が増える可能性は高いと言えるだろう。