被害を受けた男性によると、同じマンションに住む女が別の住人に「うるさい!」と叫ぶなど、あらぬ騒音苦情を浴びせているのを見かけたという。女の大声は止むことがなく、見かねた男性が注意したところ、顔を合わせるたびに男性自身の騒音に関する罵声を浴びせられるようになったという。女は男性の下の階に住んでいたが、男性に心当たりはなかった。身の危険を感じた男性は、女から迷惑行為を受けている模様を収めるため撮影を決行。女はその場から立ち去ったが、以降、男性に会うと「うわっもう恐怖。もう怖い。めちゃ怖い、助けて」などと叫ぶようになり、男性の玄関先に「盗撮魔」「犯罪者」などと中傷する紙を貼り付けるようになったという。耐えかねた男性は証拠を残すため玄関前に防犯カメラを設置。今年6月、この動画が決め手となり、名誉を毀損した疑いで女は逮捕された。嫌がらせは約6年間続いていたという。
事件発覚後、関西テレビの取材に応じた被害者の男性は「本当に家から出るのが怖い」「せっかく買った家なので、住みたいというのが一番なので、落ち着いて生活していきたい」と、これまでの辛さと今後の不安を感じさせる心境を吐露。逮捕された女は警察の調べに対し、「私が考えて書いた文章を貼り付けたことに間違いない」と容疑を認めているという。
ネット上の反応を見ると、「精神が壊れてる。病院で治療しなければならないレベルだと思う」「独身かどうかは分からないけど、そんなムダに体力と時間をかけて何をしたかったんだろう?」「自分なら余計なことに関わりたくないからこういう人相手に注意できない。被害者の人は6年間も耐えててすごいと思う」など驚きの声が集まっている。
都会ではよくある騒音トラブルだが、できるだけ解消するためにはどうすれば良いのだろうか。賃貸物件の情報を提供する「CHINTAI情報局」の公式サイトでは、「気密性の高い鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の物件」「自室の居間部分と隣の部屋との間にクローゼットや押入れなどをはさんだレイアウトの物件」を選び、「時間帯も影響するため、住民の生活サイクルをチェックしておく」ことをアドバイスしている。また、弁護士・法律ポータルサイト「弁護士ドットコム」では、身に覚えのない騒音の苦情に対して「調停を申し立てて、相手方の出方をうかがう」「嫌がらせがひどい場合には、記録を残しつつ、警察にすぐに通報してください」と回答している。
騒音の感じ方は人それぞれだが、集合住宅に住む場合はお互いの配慮が必要になって来る。トラブルを起こさないためにも、物件と対処方法を事前にチェックしておくべきと言えるだろう。