社会
-
社会 2014年04月26日 11時00分
九州パニック 巨大噴火で起きる鹿児島・川内原発事故
原発再稼働の動きが加速する中で、最も早く再稼働するとみられている鹿児島県の川内原発。ところが、ここへきて難問を抱えていることが火山学者らの指摘で判明した。 「過去に桜島、阿蘇山、霧島では、最近起きている噴火とはスケールの違うケタ外れの超巨大噴火が発生している。また、鹿児島湾北部で窪地を構成する姶良(あいら)カルデラも、今から約3万年前に大噴火を起こし、その火山灰は関東地方でも10センチの厚さに降り積もったとされる。特にこの姶良カルデラではマグマの蓄積が進行し、噴火がいつ起きても不思議ではない状況だというのです」(サイエンス記者) 問題は、超巨大噴火が起きた場合、火砕流が川内原発を襲う可能性が高い点だ。 地元記者が言う。 「昨年、原子力規制委員会が原発の火山対策をまとめた。それによると、姶良カルデラで起きた3万年前の大噴火の堆積物が、川内原発から3キロ弱の地点で5メートル以上の厚さで確認されています。規制委の島崎邦彦委員長代理も、火砕流が原発敷地内に及んだ可能性が高いとの見方を示している。つまり再稼働などできない状況なのですが、スルーされているのです」 火砕流が川内原発を襲った場合、どうなるのか。 武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏が言う。 「高温で速度の速い火砕流が原発を襲えば、防御は不可能です。九州電力は再稼働に当たって慎重に審議しなければならないのに“超巨大噴火が起こる可能性はかなり低い”と、判断が甘い。もし大噴火が起これば、電源喪失や想定外のことが起こる可能性が高いのです」 国内には他にも、こうしたリスクを背負った原発が存在する。泊原発(北海道)、伊方原発(愛媛)、玄海原発(佐賀)だ。 「阿蘇山は、約30万年前から9万年前までの間に、4度の超巨大噴火を起こしています。9万年前の噴火では火砕流が九州全体を覆い、山口県や四国にまで到達したと考えられている。つまり、九州北西部の玄海原発だけでなく、四国西端の伊方原発まで到達することも考えられるのです」(前出・サイエンス記者) 日本は懲りずに同じ過ちを繰り返すのか。
-
社会 2014年04月25日 11時45分
12歳の女子中学生にわいせつ画像送らせた山梨の消防士に停職処分
東山梨消防本部(山梨県甲州市)は、女子中学生にわいせつな画像を送らせたとして、3月に逮捕され罰金の命令を受けた男性消防士(30=同市塩山上井尻)を、4月16日付で停職6カ月の懲戒処分とした。また、監督責任を問われ、当時の上司だった総務課長を訓告、課長補佐を厳重注意の処分とした。 消防士は昨年12月8日午後8時50分から9日午前0時10分頃までの間、宮城県内に住む当時中学1年の女子生徒(12)に、わいせつな画像を撮影するよう指示し、タブレット型端末を使って画像5枚を送信させたとして、児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで、3月13日、宮城県警大河原署に逮捕された。 同月31日、消防士は同法違反罪で、仙台簡裁から罰金50万円の略式命令を受け、今回の処分に至った。 2人はスマートフォン(多機能携帯電話)の無料通話アプリで知り合った。女子生徒はネット接続できる学習用のタブレット端末を使用していた。同月9日、写真に気付いた女子生徒の母親が同署に相談して発覚した。 同消防本部によると、消防士は「住民や同僚に申し訳ない」と話しているという。小笠原宏消防長は「市民、関係者の皆さまに深くお詫び申し上げます。公務員倫理と再発防止の徹底に努めて参ります」とコメントしている。 消防士は勤続7年で、総務課に所属し、備品の調達などを担当。勤務態度はマジメで、特に問題はなかったという。(蔵元英二)
-
社会 2014年04月24日 16時00分
才色兼備の元カノを刺殺 社内不倫男が爆発させた“怒りのジェラシー”(3)
事件直前、亀田は仕事の上でも佳代子にかなわなくなってきていた。佳代子が社長に進言して始めた成果主義による給料制で、佳代子は最上位のSランクに位置していたが、亀田は最低ランクのDランクに下げられ、別の支店に飛ばされる辞令も出ていた。 亀田は佳代子と別れてからくすぶっていた複雑な感情がよみがえってきた。佳代子と出会わなければ妻と別れることもなかったし、年功序列の給料が下げられることもなかったろう。いずれ佳代子は理想の結婚相手を見つけてさらに上り詰めていくに違いない。その姿が目に浮かぶようだ。そんな薔薇色の人生は阻止してやらなければならない。 亀田は入念な殺害計画を練り始めた。殺す場所は佳代子がいつもバイクを止めている遊歩道がいいだろう。退社時間の頃には、人通りも少ない。自分の店は近くのショッピングセンター内にあるので、午後8時まで営業中だが、勤務時間中に抜け出して襲えばアリバイが成立する。別の服装に着替えればいいだろう。 事件当日、亀田はナイフやハンマーを用意し、段ボール箱に凶器を隠して業者を装い、ショッピングセンターの搬入口から出た。 現場に向かうと、スマホをいじりながら歩いている佳代子を見つけた。後ろから近づいてハンマーを振り下ろそうとした時、振り返って「キャーッ!!」と叫ばれた。その口をふさぐために押し倒し、用意していたナイフで首元を刺した。 凶器は回収して退散。元の道を戻って仕事場に帰ったが、誰にも怪しまれなかった。佳代子が死んだことは、佳代子の勤務先の店長からの電話で知った。 「オレが犯人だと疑われているんだ。最後に接触したのはオレだが、絶対にやっていない!」 4日後、彼女の告別式には亀田も参列した。ところがお棺の彼女と対面した途端、彼女の目がカッと見開き、「必ずあなたを追い詰めてやる!」としゃべったのだ。もちろん他の人には何も聞こえない。目の錯覚だったのかもしれない。 だが、それから亀田は佳代子の幻影に追われるようになった。どこにいても彼女に見られているような気がするのだ。その翌日、亀田は警察に自首した。 亀田は公判でも泣きながら謝罪したが、げに恐ろしきは“男の嫉妬”である。亀田は「用意周到に準備した計画的かつ悪質な犯行」と断罪され、懲役15年を言い渡された。(文中の登場人物は全て仮名です)
-
-
社会 2014年04月24日 11時45分
兵庫県庁職員がバスで前方座席の女性の尻触る
県庁職員がいったい何をやっていることやら…。 兵庫県警葺合(ふきあい)署は4月17日、神戸市営バスの車内で、前に座っていた女性の尻を触ったとして、県迷惑防止条例違反の疑いで、兵庫県国際経済課副課長の男(55=同県神戸市兵庫区)を逮捕した。 逮捕容疑は、16日午後2時20分〜35分頃、神戸駅前発市民福祉交流センター前行きの神戸市営バスの車内で、同市中央区を走行中、同市北区に住む保育士の女性(43)の尻を触ったとしている。 同署によると、男は前の座席に座っていた女性の背もたれと座面の間から、なんと、右手を手首まで突っ込んで、女性の尻を数分間触ったという。 女性が席を立つと、男は慌てて手を抜こうとしたが、指3本が抜けずに残っていた。尻に異変を感じていた女性が問いただすと、男は「すみません」と認めた。女性はバスの運転手に相談し、近くの交番に通報した。 女性によると、「ムズムズした感覚があったが、まさか、こんなところで触られるはずがない」と思っていたというから、さぞやビックリしたことだろう。 県によると、男は企業の海外進出の支援などを担当しており、犯行当日は勤務ではなく、休みを取っていた。 それにしても、前の座席の背もたれと座面の間に手をこじ入れて、痴漢をはたらく手口など聞いたことがない。絶句するしかないか…。(蔵元英二)
-
社会 2014年04月23日 15時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第73回 一貫して間違えている安倍政権の労働政策
大本の思想、発想、もしくは考え方を間違えてしまうと、その後はどれだけ頭をひねっても、誤った解決策しか生み出せない。 現在の安倍(晋三)政権の労働政策は、まさに根本が歪んでしまっているため、見事なまでに一貫して間違えている。 安倍政権が推進する各種の労働規制を一言で書くと、 「規制緩和により労働市場に新たな労働者を放り込み、労働者間の競争を激化させることで実質賃金を下げる」 というものになる。 日本国民は'97年に橋本(龍太郎)政権が緊縮財政の強行というミスを犯した結果、15年以上もの長きに渡るデフレによる実質賃金の低下、つまりは「貧困化」に苦しめられた。その「デフレ脱却」を標榜して誕生したはずの第二次安倍政権が、驚くほどの熱心さで実質賃金を引き下げる政策を推進しているわけだから、呆れ果ててしまう。 安倍総理は4月4日の経済財政諮問会議、産業競争力会議の合同会議において、 「女性の活躍推進の観点から外国人材の活用について検討してもらいたい」 と、耳を疑うような発言をした。 すなわち、家庭の家事や育児の分野に外国人労働者を広く受け入れ、専業主婦の女性が働きに出るように制度を変えろという話だ。 また、安倍総理は3月19日の時点で、専業主婦がいる世帯の所得税を軽減する「配偶者控除」の縮小、廃止を検討するように指示している。 安倍総理は「働く女性は素晴らしい。主婦はダメ」という価値観でも持っているのだろうか。そうであるならば、随分と差別的な話である。 個人的には、専業主婦だろうが、キャリアとして働いている女性だろうが、輝いている女性は輝いているし、輝いていない女性は輝いていないと思うわけだ。各女性が持つ価値観を大切にし、それぞれが主婦なり、仕事をするなり、好きな道を選ぶことが可能な環境を作るというならばともかく、「女性は仕事に出るべき」という価値観に基づく政策を、一方的に押し付けようとしているわけだから、傲慢でもある。 4月4日の合同会議では、掃除や洗濯、育児などの家事や家族の介護を理由に、仕事に出ることができない女性が220万人いるとの試算が公表された。 つまるところ、経済財政諮問会議や産業競争力会議の「民間議員(実は単なる民間人)」のお歴々、あるいは安倍総理大臣は、220万人もの女性を労働市場に送り出せば「就職できる」と考えているのだろうか。220万人分もの雇用需要が余っているならば、我が国はとうに完全雇用を達成していることだろう。 要するに、現政権は「労働者を労働市場に供給すれば、仕事がある」と勝手に思い込んでいるのだ。まさに、典型的な「セイの法則」的勘違いである。 新古典派経済学の「基盤中の基盤」を成す考え方、すなわち「セイの法則」は、一言で説明すると「供給が需要を創出する」になる。製品やサービスは、供給すれば必ず客が買ってくれる。ということは、人々が職を求めたとき、必ず仕事があるということになるわけだ。 すなわち「完全雇用」は常に成立している。冗談でも何でもなく、新古典派経済学者は「非・自発的失業は存在しない。失業者は全員が自発的失業者である」と考えているのだ。 非・自発的失業者が存在しない、すなわち「失業問題がない」環境下であるならば、専業主婦の女性が働きに出れば、必ず仕事があるという話になる(たとえ220万人でも!)。 とはいえ、現実の世界ではセイの法則は成り立っておらず、完全雇用も実現していない。扶養控除の廃止等の政策で専業主婦の女性を労働市場(注・低賃金労働市場)に送り出した日には、我が国の労働市場の競争は激化の一途をたどり、日本国民全体の賃金水準も抑制されてしまう。ゆえに、国民の貧困化が進む。 外国人労働者の問題も同じである。外国人に「育児」を任せるなどという、おぞましい発想は論外だが、現在、人手不足が顕著になっている一部の産業(土建、運送など)においても、外国人は役に立たない。理由は、日本語による堪能なコミュニケーションが不可能であるためだ。 確かに土木、建設、運送、IT開発等で人手不足は深刻だが、求められているのは「日本語に基づく円滑なコミュニケーションができる専門職」なのだ。 普通に考えて、30万人近くも存在する「働けるにもかかわらず、生活保護を受けている日本国民」(あるいはNEETと呼ばれる若い世代)をトレーニングし、資格を取得させ、労働市場に送り出すべきだと思うわけだが、なぜ安倍政権からは女性、外国人労働者といった話が出てくるのだろうか。 理由はもちろん、現在の日本において、 「余計な労働規制の緩和はしない。人手不足が深刻化している産業に対しては、賃上げ及び『働けるにもかかわらず、労働市場から退出している日本国民』をトレーニングし、労働市場に送り出すことで対応する」 という、至極真っ当な政策を実施してしまうと、国民の実質賃金が上昇を始めてしまうためだ。 すなわち、日本国民が豊かになっていくという話なのだが、 「そんなことをしたら、企業の国際競争力(価格競争力)が低下する!」 と主張する「民間人」が、民間議員として経済財政諮問会議や産業競争力会議に入り込み、政策をリードしているわけである。 筆頭は、もちろん人材派遣大手パソナ・グループの取締役会長である竹中平蔵氏である(現在の安倍政権が検討する労働政策が実行に移されれば、パソナのビジネスもさぞや増えることだろう)。 筆者は「自分は保守派だ」などと名乗らず、名乗る気もないが、少なくとも安倍総理はいわゆる「保守派」と呼ばれる政治家の一人だったのではなかったか。 いや、むしろ保守政治家の代表のように「見えた」安倍総理が、外国人労働者、移民を増やし、家庭のあり方まで変えかねない労働政策を推進している。 「冗談ではない。そんなことをしてもらうために、安倍自民党を選んだのではない」 と、自民党に投票した日本国民こそ、猛烈に反対するべきだと思うわけである。三橋貴明(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、わかりやすい経済評論が人気を集めている。
-
-
社会 2014年04月23日 11時45分
どちらが優先? 高校教諭が息子の入学式出席のため勤務先の入学式欠席し物議
自身の子どもの入学式と、勤務校の入学式と、どちらを優先すべきか? 埼玉県立高校の50代の女性教諭が、自身の長男の高校入学式に出席するため、4月8日に行われた勤務校の入学式を欠席していたことが分かり、物議をかもしている。埼玉県教育委員会によると、女性教諭は4月から勤務先の高校で、新1年生の担当を受け持つことになったが、別の高校に通う長男の入学式と日程が重なったため、勤務校より息子の入学式を優先した。 女性教諭は事前に校長に相談し、許可を取った上で、休暇届を提出。あらかじめ欠席を詫びる文書を作り、入学式当日、別の教諭が保護者や生徒らに配った。校長は入学式の担任紹介で、欠席の理由を説明した。県教委に「今の教員は教え子より、息子の入学式が大切なのか」といった趣旨の苦情が入って判明。調査したところ、他にも男女3人の担任教諭が子息の入学式出席を理由に、勤務先の入学式を欠席していたことが明らかになった。 15日までに県教委には147件の意見が寄せられ、校長や教諭への批判が計82件、教諭の行動に理解を示すものが65件で、賛否両論が渦巻いている。 関根郁夫県教育長入学式について「教員は基本的に出席する。私のときは子供の入学式には行かなかった」としたものの、その一方で「時代も少し変わってくる。我々の時代感覚と違う。どちらが良い、悪いというのではない。難しい問題」と話した。 ひと昔前なら、「職責放棄」と大批判を浴びそうな女性教諭の行動。ただ、時代も変わり、公より私が大切な場合もある。親としては大切な息子の入学式だ。教諭側には年休を取る権利もあり、どちらが優先かは難しい問題だ。(蔵元英二)
-
社会 2014年04月22日 16時00分
才色兼備の元カノを刺殺 社内不倫男が爆発させた“怒りのジェラシー”(1)
「公園の遊歩道に血まみれの女性が倒れている!」 こんな119番通報で救急隊員が駆けつけたところ、被害者の山本佳代子(32)が首を刺されて倒れていた。被害者の勤務先であるメガネ店は遊歩道の真裏のビル内にあり、被害者はいつも遊歩道に通勤用のバイクを止めていた。 警察の捜査で、まもなく不審な人物が2人浮かび上がった。一人は犬猿の仲だった勤務先の店長である。事件直前まで一緒にいたことは本人も認めていたが、事件への関与は否定した。 もう一人は中学時代の元カレの男だった。事件の数日前、同窓会に出席した佳代子は元カレと再会して言い寄られ、事件前日には何度も復縁を求めるメールを送られていた。 警察はこの2人を中心に被害者の交流関係を洗っていたが、事件から5日後、全くノーマークだった系列店長の亀田明生(47)が突然、「私が殺しました」と言って自首してきた。亀田は憔悴しきっており、「自殺しようと思ったが、それでは彼女に許してもらえないと思い、自首することにした」などと話した。 亀田は取り調べにも素直に応じて、被害者を殺すことになった経緯を丁寧に説明した。亀田はほんのわずかの間、佳代子と不倫関係にあった時期もあった。 だが、1年前に別れ、その後は元の上司と部下に戻り、何のわだかまりもなく付き合っていたが、亀田が語った犯行の動機は信じ難いものだった。 「彼女は非の打ち所がない完璧な女性だった。おそらく、理想の結婚相手を見つけて幸せになるだろう。それに引き換え、自分はバツ2となり、給料も下げられて閑職に追いやられることになった。彼女にも世の中、うまくいかないことがあるということを教えてやりたかった。人間的なジェラシーを感じていたので、彼女が幸せになるのを阻止してやりたかった」 亀田はメガネ専門学校を経て、この業界の技術者として生きてきた。複数の会社を渡り歩き、その間に1回目の結婚をしたが、妻子をもうけたものの離婚。39歳で2度目の結婚をした。 その後、事件当時に勤めていたメガネ店チェーンに転職したが、そこで知り合ったのが佳代子だった。 佳代子は美人で聡明なだけではなく、目の不自由な客を見つけるとさっと駆け寄って手足になるような優しさを兼ね備えていた。同僚にも丁寧に接し、職場での人間関係も良好。以前はブティックで自らがモデルを兼ねるハウスマヌカンをしていた。転職する度に自分自身がスキルアップしていくタイプで、社長にも一目置かれていた。 問題はそんな彼女が亀田の一夜の誘いに乗ってしまったことである。亀田も不思議に思ったが、「初めて会った時、キラキラしたオーラが見えた。私、一目ボレしないタイプなのに一目ボレしちゃった。私のおばあちゃんが占い師で、亀田さんはご縁があるって言ってたから」などと話した。
-
社会 2014年04月22日 15時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 国家「利権」特区
政府は3月28日に、地域を限定して規制緩和などを進める国家戦略特区の対象となる6地域を発表した。 国家戦略特区は、アベノミクス第三の矢の一つで、医療や農業、労働分野などに横たわる「岩盤規制」を打破し、経済の活性化を図るのが目的だ。岩盤規制が強固であるため、全国で一気に規制緩和を進めるのは難しく、そのために特区で突破口を開くというのが表向きの導入目的になっている。 今回、特区に選ばれたのは、大都市では(1)東京都と神奈川県、千葉県成田市で構成する「東京圏」、(2)大阪府と兵庫県、京都府の「関西圏」、農業特区として、(3)新潟市と(4)兵庫県養父市、雇用特区で(5)福岡市、観光特区として(6)沖縄県の合計6地域となった。 小泉内閣の時代にも構造改革特区という制度があったが、それは一種の社会実験だった。規制緩和などの施策が特区の中でうまくいけば、その制度を全国に広げるという目的があったのだ。だから、特区の指定地域は地方が中心だった。 ところが安倍内閣の国家戦略特区は、社会実験ではなく、実利を目的としている。海外との競争を勝ち抜く経済構造を作り上げようというのだ。だから、指定地域も、もともと経済力が強い大都市が中心となる。 実際、今回の地域指定も、当初の案では、東京・大阪・名古屋の三大都市圏が対象になるとされていた。私は、地域間の経済格差を拡大するそうした政策には基本的に反対だが、大都市を強くするというのは、一つの考え方であることには違いない。 ところが、今回の指定に際して、あろうことか名古屋が指定から漏れてしまったのだ。なぜ名古屋が外されたのか。噂されている理由は、大村秀章愛知県知事と河村たかし名古屋市長の存在だ。大村知事は自民党に離党届を突き付けて知事選に立候補した。河村たかし市長は、もともと反自民だ。2人の存在が面白くない政府・与党が、名古屋を外したという憶測だ。 もちろんこの憶測が正しいという証拠は何もない。しかし、名古屋が外された理由はよくわからない。 一方、今回の指定地域が客観的な指標に基づいて選ばれていないことは事実だろう。特区指定を受けた沖縄県は、観光特区として認められている。観光振興は、全国ほぼすべての地域が力を入れている政策だ。そのなかで沖縄だけが選ばれたのは、やはり普天間問題での配慮があったためとみられる。同じく新潟市が農業特区に選ばれたのも、原発再稼働に厳しい態度で臨んでいる泉田裕彦新潟県知事への配慮があったのかもしれない。 国家戦略特区は、指定されれば地域の企業に大きな恩恵がもたらされる。だから、日本経済の活性化というよりも個別地域に対する飴玉の役割を果たしているのではないだろうか。 国家戦略特区で特定企業だけが規制緩和のメリットを受ければ、結果的にその企業が独占権を手にすることが可能になり、大きな利益が得られる。そして利権を得る企業や地域は、政権と親しいところが選ばれる。だとすると、国家戦略特区の本質は、規制緩和ではなく利権の付与ということになる。だから、国家戦略特区という名前を捨てて、早く国家利権特区に名称変更したほうがよいのではないか。
-
社会 2014年04月22日 11時45分
裁判官出身の法務省幹部が庁舎内の女子トイレで盗撮か?
まさか…。 裁判官出身の法務省の幹部職員(50)が、同省庁舎(東京都千代田区霞が関)内の女子トイレの個室に、カメラを仕掛けて盗撮した疑いをもたれ、警視庁に任意で事情聴取されていたことが分かった。 捜査関係者によると、今年3月に庁舎内の女子トイレに、小型のカメラが仕掛けられているのを女性職員が発見し、同省が警察に被害を届け出た。 警視庁がカメラの映像を調べた結果、この幹部職員が関与した疑いがあることが分かり、事情を聴いたところ、カメラを取り付けて盗撮したことを認めたという。 警視庁は東京都迷惑防止条例違反の容疑で、幹部職員を書類送検する方針。カメラには画像データが残されており、警視庁で解析している。 同省によると、この幹部職員は、仙台地方裁判所や東京地方裁判所などで裁判官を務めた経験があり、同省大臣官房参事官などを経て、3月まで同省財産訟務管理官を務めていたエリート中のエリート。 同省秘書課は「庁舎内で盗撮を疑わせる事案があったのは事実」としながらも、「建造物侵入容疑で警視庁に被害届を出しているが、捜査中なので、それ以上のコメントはできない」として、具体的なことは公にしていない。 裁判官、大臣官房参事官などまで歴任したエリート職員の心に、いったい何が起きたのか? 驚きを隠せない事件である。(蔵元英二)
-
-
社会 2014年04月22日 11時00分
医薬業界のパンドラの箱 ノバルティス爆弾炸裂に怯える面々
日本法人の社員は患者よりも、先生方を優先しがちである。新たな問題が出てきても、もう驚かない−−。 大手製薬会社、ノバルティスファーマは4月3日、二之宮義泰社長ら日本法人トップを更迭し、同日付でドイツやアイルランド法人などの社長を歴任したダーク・コッシャ氏の社長就任を発表した。その会見場にスイス本社から駆け付けたデビッド・エプスタイン社長は、医薬スキャンダルに揺れる日本法人の“病根”をそう指摘し、謝罪した。 社長発言の前段は目配りを怠ったことを棚に上げ、自らに都合がいいカルチャーショックのアピールとも取れるが、後段は「極めて意味シン」と捜査関係者は苦笑する。 今年1月9日、厚生労働省は薬事法違反(誇大広告の禁止)で、ノバルティスの日本法人を東京地検に告発した。同社の高血圧治療薬『ディオバン』は、東京慈恵会医科大学などでの臨床試験に同社の社員が身分を隠したまま深く関与。論文に掲載された試験データも製薬会社に都合よく改ざんされ、これを武器にノバルティスが販売促進を加速させていったのだから罪作りだ。そして厚労省の告発を受け、東京地検特捜部は2月19日、同社を家宅捜索した。事件の炸裂は「早ければ5月の連休明け」(同・関係者)と囁かれている。 それを見据えたかのようなトップ交代に続く本社の社長発言は、「日本法人を野放しにしてきた結果、もっと衝撃が大きい事件に発展するかもしれない」(同)とも受け取れるのだ。 「実をいうと捜査当局は当初、贈収賄での立件を考えたフシがある。これならばノバルティスだけでなく大学もターゲットになる。しかし東大、千葉大、京都府立医大などの国公立大学ならばともかく、改ざんデータ論文にドップリ関与していた慈恵医大などは、民間の私学ゆえ立件できない。そこで前代未聞ともいうべき誇大広告での立件に切り替えた。突破口さえ開けば問題がゾロゾロ出てくるとの読みがあったはずです」(検察OB) 果たせるかな、同社には新たな問題が浮上している。白血病治療薬『タシグナ』の臨床研究を巡る東大医学部附属病院・血液腫瘍内科とのズブズブの関係だ。 東大病院が3月14日に記者会見で明らかにしたところによると、製薬会社の助けを受けない「医師主導臨床研究」にもかかわらず、患者の性別や生年月日、イニシャル、副作用などの個人情報が1年近くにわたってノバルティスに流出していたという。個人が特定できる患者IDが第三者に漏洩すること自体が個人情報保護法に抵触する可能性が強く、「絶対、あってはならないこと」(門脇孝・同病院長)である。 ところがノバルティスの社員は臨床研究に際し、患者宛ての説明文書やアンケートの回収などにも関与していた。それどころかノバルティスの社外調査委員会は4月2日、即ち社長更迭の前日に「製薬会社丸抱えの研究。(東大病院の)医師も各種サービスを期待し、受け入れていた」と斬って捨てた。東大病院の医師は“みなし公務員”つまり収賄側になりうる立場であり、もし不明朗な金銭授受の裏付けが得られれば、東京地検特捜部には「待っていました」と映る。 スイス本社の社長が漏らした「新たな問題」は他にもある。ディオバンの国内特許は今年で切れる。それを待って同じ成分のジェネリック医薬品が実に34社から登場する。先行の利を生かして“商権”を死守しようにも、同社に対するイメージ悪化から「多くの病院が後発メーカーへ切り替え、誰も振り向かなくなる恐れが強い」(業界関係者)のだ。 加えて厚労省が刑事告発を検討していた昨年暮れ、メディアの取材攻勢が始まると社員が資料をシュレッダーにかけ、電子ファイルを削除するなどの証拠隠滅を図った。これ自体が捜査当局によって犯罪として立件されかねない。揚げ句にメディア対応の心得を記したメールが「一部メディアや捜査機関に流れた」(情報筋)という笑うに笑えない話もある。 「新聞、テレビは事件の炸裂に向け、カウントダウンが始まったかのように報じていますが、全てのメディアがそうだとは限りません。ノバルティスは『日経メディカル』など医学専門誌でディオバンの効能を盛んに宣伝していた。ノバルティスの“媚薬”効果というべきか、そのたいこ持ちを務めた学者先生も少なくない。これで事件が芋ズル式に拡大すれば彼らは無傷で済むわけがなく、当然ながら高い代償を払わざるを得なくなる。自業自得とはこのことです」(経済記者) いま、STAP細胞の真贋を巡る小保方晴子女史が“渦中の人”になっている。その嵐が過ぎ去った後、ノバルティスが“お騒がせ戦線”の堂々たる主役に躍り出るのは間違いない。
-
社会
都知事選 浅野スニーカー街頭演説でセクシーポーズ
2007年03月24日 15時00分
-
社会
都知事選 石原氏満員電車でGO!
2007年03月23日 15時00分
-
社会
都知事選きょう告示、石原氏ら第一声
2007年03月22日 15時00分
-
社会
桜金造都知事選正式表明
2007年03月20日 15時00分
-
社会
都知事選 黒川氏が石原知事をホリエモン呼ばわり
2007年03月19日 15時00分
-
社会
ホリエモン実刑
2007年03月16日 15時00分
-
社会
丸山弁護士東京都知事選出馬へ
2007年03月09日 15時00分
-
社会
石原カジノ構想消滅!?浅野氏に“追い風”吹く
2007年03月07日 15時00分
-
社会
上層部スタッフが告発 NOVA 怪文書
2007年02月21日 15時00分
特集
-
【独自】元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能ニュース
2025年04月28日 19時03分
-
【独自】YouTuberゆたぼん、短期間留学で“自分に勝つ” 昨年のホリエモン、DAIGOとのレスバの思い
芸能ニュース
2025年04月18日 20時55分
-
-
【独自】MEGA BIG2億円当選者・造船太郎、“楽して”儲けたい 興味はNHK党への出資が0円になるか3億円になるか
社会
2025年04月21日 18時25分
-
カラテカ入江慎也、闇営業で得た教訓は「人と人をつなぐ怖さ」 反社の見極め方は「金の使い方」
芸能ネタ
2025年06月01日 12時00分