主要ビールメーカーは今年の夏を制するべく、それぞれ夏に向けて新商品を開発。それを受けて、上半期のノンアルコール・ビールテイスト飲料市場では例年以上の売上を記録し、各社の技術を結集して開発された商品同士のぶつかり合いは、ノンアルコール・ビールテイスト飲料市場“夏の陣”ともいうべき様相を呈している。キリンビール社は「機能性表示食品制度」を用いて飲料として初めて「パーフェクトフリー」を6月16日より発売。「パーフェクトフリー」発売の1週間後にアサヒビール社が「アサヒスタイルバランス」を発売。サントリー社は6月30日にコラーゲン入りの「オールフリーコラーゲン」を発売、サッポロビール社は5月に特定保健用食品初のノンアルコール・ビールテイスト飲料「サッポロ+」を発売。いよいよ、ノンアルコール・ビールテイスト飲料が毎年最も多くの売り上げを記録する、7月・8月へと突入。各社が例年以上に力を入れる今夏は、ノンアルコール・ビールテイスト飲料“夏の陣”というに相応しい様相を呈している。
そんな中で注目を集めているのが、「機能性表示食品制度」を用いた飲料として初めて発売されたキリンビール社の「パーフェクトフリー」。過熱する市場の流れと制度に対する注目度という追い風に乗って好調な出荷数を記録している。
昨今のノンアルコール・ビールテイスト飲料市場の過熱のみならず、高まる健康志向、それでいて味への妥協も許されない肥えた舌を持ったユーザーの需要を満たすべく、キリンがこれまで機能系商品で培ってきた技術を結集して開発されたこの商品。各社に先駆けて「機能性表示食品制度」を用いた飲料第一号となったこの商品が、“夏の陣”を牽引する存在となりそうだ。ここ数年、にわかにノンアルコール・ビールテイスト飲料市場が活気づいているが、歴史を振り返ると、2009年4月にキリンビール社から世界初、アルコール0.00%のノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン フリー」を発売。ノンアルコール・ビールテイスト飲料市場という新しいカテゴリーを切り拓いた。
そして、ユーザーの好評の声もあり、その後、サントリー社やアサヒビール社など大手酒類メーカーも相次いで参入。ノンアルコール・ビールテイスト飲料市場は注目トレンドとして推移した。ビールメーカー各社の努力と研究の成果、そして根強いマーケティング活動の結果、働く女性や主婦、健康志向の高い人やドライバーといった多くの方々に受け入れられ市場は急激に伸びていき、一つのジャンルが出来上がるまでに成長している。