FAとなった松井には日本国内からのオファーもあったが、メジャーでのプレーに固執。2月に渡米し、トレーニングに励みながら、代理人のアーン・テレム氏が移籍先を探していた。だが、すでにシーズンは始まっており、屈辱の“マイナー契約”を受け入れてのレイズ入団となる。
昨季の松井は141試合に出場、打率.251、130安打、本塁打12、打点72と低迷。本来の力を発揮することができなかった。メジャーでの9年間では通算1202試合に出場、打率.285、1239安打、本塁打173本、打点753の成績を残している。ヤンキース時代の04年には31本塁打をマーク。09年には日本選手初のワールド・シリーズMVPに輝いた。
キャンプを行っていない松井は、まずはマイナーで調整に臨み、メジャー昇格を伺うことになる。
レイズはア・リーグ東地区に所属。08年はリーグ優勝、10年は地区優勝、昨季はワイルドカード(地区2位の最高勝率)でプレーオフに進出した強豪チーム。
今季は22日現在(同23日)、9勝7敗で地区2位。指名打者は主に左打者のルーク・スコットが務めているが、松井が昇格した場合は、スコットと指名打者の座を争うことになりそうだ。
ア・リーグ東地区には古巣のヤンキース、レッドソックス、オリオールズ、ブルージェイズが所属。メジャーに昇格した際には、ヤンキースに移籍した黒田博樹、レッドソックスの松坂大輔、田澤純一、今季オリオールズ入りした和田毅(前ソフトバンク)、チェン・ウェイン(前中日)らとの対戦が期待される。
(落合一郎)