シリーズの系譜としては、『仮面ライダークウガ』(2000年・東映)の時よりリリースされていた「装着変身シリーズ」の後継シリーズとなるだろう。フィギュア本体の全長もほぼ「装着変身」と同じサイズであり、装着変身シリーズと合わせて発売されていたバイク等と組み合わせて遊ぶことも可能である。
実際、ウェブ限定で発売された「バトルホッパー」、「マシントルネイダー」等のバイクシリーズも装着変身シリーズ当時のものをカラーリニューアル&ディティールアップし、“S.H.Figuarts版”としてリニューアルリリースの形態がとられている。
シリーズのラインナップは、装着変身シリーズでも発売されていた「クウガ」「アギト」「カブト」をはじめ、2009年の『仮面ライダーディケイド』放映時からは「ディケイド」や「ディエンド」等のOA中の最新ライダーもリリースされる運びとなった。そして、2010年の『仮面ライダーW(ダブル)』になると番組の人気と好評に伴い、S.H.Figuartsシリーズの人気も加速的にヒートアップし、特に最新ライダーである『ダブル』関連ともなれば、ほぼ発売当日に瞬殺。
都心では、開店前から行列を織りなし、発売スタートからわずか30分で完売してしまうケースも珍しくない程である。もはや現在に至っては、都内の量販店では『ダブル』関連のS.H.Figuartsシリーズの店頭在庫はほぼ見かけることが出来ない始末。
初回の生産が少なすぎることも去ることながら、これだけの人気=需要が明確であるというのに、再販スケジュールにも疑問、不満を禁じ得ない。
特に生産数が少なかったこともあって、初回発売時には争奪戦必至であった「仮面ライダーW サイクロントリガー&サイクロンメタル」と「仮面ライダーW ヒートジョーカー&ヒートトリガー」が8月末になって再販されるのだが、時すでに遅しと言うべきか。『ダブル』は間もなく放映終了してしまうのである。
セールスの上でも非常に勿体ない事だと思うし、ユーザーとしても「OA中に手にとって遊びたかった」と残念に思う方も多いのではないだろうか。
間もなくライダー最新作『仮面ライダーオーズ』の放映が始まり、おそらくは『ディケイド』、『ダブル』同様にS.H.Figuartsシリーズが展開するのではないかと予想するのだが、『オーズ』関連商品展開に際しては、バンダイさんには生産数や発売スケジュールに十分配慮していただければと願うばかりである。
(小野寺浩 山口敏太郎事務所)
【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou