このコンセプトカーは電気自動車の「e-NV200」をバーベキュー特化タイプに改造したもので、車寮内に冷蔵庫や、肉焼き用の電気グリルやキッチンのLEDライトを装備している“ごみゼロ・手間ゼロ”の究極のアウトドア用車両になっている。
この車は電気グリルや冷蔵庫に加え、普段の走行もすべて、内蔵のリチウムバッテリーで補うそうだが、バッテリーが大容量で、現地でバーベキューセットを約8時間はど使い続けても、往復移動用の電力が持つとのこと。
担当者の話によると、電気自動車の認知・普及の為に、今年2月に行われた「ジャパン キャンピングカーショー2015」展示用に特別開発した車両とのことで、過去には2500万円で予約を行っていたそうだ。しかし、予約者はなく一般の人向けに販売されることはなかったとのこと。
今回日産のブースでは劇団員6人が即興劇でこの車の特徴をアピールしていたが、なぜこのような展示内容になったかについては担当者が「バーベキュー用ということで、“リア充(現実の生活している人を指すネットスラング)”というイメージがありまして」とコメント。普段リア充生活に馴染みがない人に、分かりやすく見てもらうために、劇団員の人にリア充な生活の一幕を演じてもらうことを思いついたという。
専用のキッチンなども広く、かなり使い勝手が良さそうだったが、残念ながら、今のところは購入希望者を再度募集することはないという。しかし、元の車体となったe-NV200はキッチン内蔵式の冷蔵庫を搭載できるほど、搭載性が高いワンボックスカーとなっており、電気自動車の進歩を感じさせた。(斎藤雅道)