2020年の東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長に選ばれた森喜朗元首相の失言が尾を引いている。そもそも誰もが知る“失言癖”のこの人を、なぜ会長に選ぶ必要があったのだろうか?
「実は東京五輪開催決定の真の功労者は、滝川クリステルでも、猪瀬直樹元都知事でもなく、森さんだったと言われています。東京が選ばれるためには絶対に必要だったのがロシアをはじめとした旧ソ連各国と、アフリカ各国の票。これを水面下で集めてきたのが森さんだとされてます。いわば、安倍首相にしてみれば、森さんにその恩があるわけです」(全国紙政治部記者)
安倍首相が森氏を組織委員会のトップに選んだ理由はもうひとつあった。
「五輪開催には莫大なカネが掛かります。スポンサーとなってくれる企業集めが必須なわけです。そこで、トップには経済界に太い人脈を持つ重鎮の存在が求められる。そこに“元首相”という肩書きが加われば、これ以上の適任者はいないわけなのです。二人は昔っからの先輩・後輩の仲ですからね。安倍政権が続く限りは、森さんがその職を降ろされることはほぼゼロに近いでしょう」(同)
つまりは、今後も森氏の失言は間違いなく出てくるということだ。さて、どうなることやら…。(明大昭平)