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バレンタイン監督が松坂の復帰登板を前倒しさせる!

 ボビー・バレンタイン監督が“指名”したのは、松坂大輔(31)だった。
 ア・リーグ東地区で最下位に沈むボストン・レッドソックスが、投手陣再編を急いでいる。先発投手は全員、不振。リリーバーは頭数さえ足らなくなってしまった。この緊急事態に、バレンタイン監督は先発5番手のバードをセットアッパーに再転向させ、先発枠の『空席』を松坂で埋めるという。松坂のメジャー復帰登板を“前倒し”させるのである。
 松坂は4月25日から一定間隔を置きながらのマイナー登板を続けているが…。

 「松坂の様子? 表情は明るいですよ。右肘の痛みから解放され、投げることに楽しさを感じているというか…。調子? 本来のピッチングには程遠いですよ」(現地特派員)
 メジャー復帰は時期尚早というわけだ。
 また、この「一定間隔を置きながら」というのが、本調子でないことをさらに印象づけている。昨年6月に『トミー・ジョン手術』を受けたが、懸念されるのは『後遺症』だ。後遺症といっても「メスを入れた箇所の張り」「熱を持つ」程度だが、術後約1年は投球数を厳しく制限しながら調整していかなければならない。その点については、バレンタイン監督も理解していたのだが、事情が変わってきた。
 「先発5番手のバードは、もともとセットアッパーだったんです。バレンタイン監督は就任後、松坂の長期離脱、エース格のラッキーもトミー・ジョン手術を受けなければならなくなり、先発陣の人員不足に直面しました。そこに追い打ちを掛けたのが、クローザーだったパペルボンの移籍ですよ。同監督はバードを先発にコンバートさせ、リリーフ陣をトレードで補充する策に出ました」

 しかし、補充したリリーフ陣が炎上…。リリーフ陣の防御率5.64はメジャー30球団中ワーストの数値だ(2日時点)。また、先発陣も揃って不調で、レスター、ベケットといった主力投手の防御率も5点台半ばに落ち込んでいる。チームはア・リーグ東地区でダントツの最下位。敗因は先発、リリーフの両投手陣の不振に尽きる。バレンタイン監督はその建て直しを迫られ、松坂の名前を挙げたというわけだ。
 同監督はレッドソックス指揮官に就任した直後から、こうコメントしてきた。
 「私は(松坂の)日本時代の一番良いときの投球フォームと投球スタイルを知っている。たくさんある彼の持ち球をフルに使い、肘が下がったフォームを元に戻せば、彼は蘇る」
 日本のファンを意識したリップサービス…。米国人メディアはそう解釈していた。
 「松坂がこのまま終わるとは思えません。しかし、レッドソックス首脳陣からの信頼を完全に失っており、そういう事情はバレンタイン監督も分かっていたはずです」(米国人ライター)
 千葉ロッテ時代、「バレンタイン・マジック」なる言葉が使われたように、同監督は選手の潜在能力を引き出すにも定評があった。松坂再生にそれなりの自信を持っているのではないだろうか。

 松坂は同監督が評価するように、球種も多い。だが、肝心のストレートは、まだリハビリの域を出ていない。変化球中心のピッチングしかできないとしても、先発陣のチーム平均防御率5.45(同時点)くらいに凌げるはず。しかし、それでは松坂個人の評価は回復されない。今季は松坂の契約最終年でもある。年俸1000万ドル(約8億円)で、防御率5点台では再契約は交わされないだろう。人員補充のためだけに復帰時期が前倒しされるとすれば…。

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