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オトナの土ドラ『それぞれの断崖』出演者リレーインタビュー 第二走者 遠藤憲一 テレビ初の「ガチラブシーン」裏話

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提供:週刊実話

――このドラマは少年事件による被害者家族と加害者家族の崩壊と再生という、デリケートな面を持つ作品。遠藤さんは被害者の父・志方恭一郎役を演じています。
遠藤 少年事件というストーリーの重さはありますが、このドラマをエンターテインメントとして捉えていただきたいですね。そして、たとえ俺の役に共感してもらえなくても、見続けたい、覗きたいという作品になれば嬉しいですね。加害者が少年ということで法に守られ、情報も少ない中で、被害者の息子のために何をしてやればいいのか!? そんなやり場のない気持ちで動き回っている、一生懸命で、でもある意味、滑稽な男の姿を醸し出せたらいいと思っています。

――しかも加害者の母・八巻はつみ(田中美里)に次第に惹かれていくという禁断の…。
遠藤 そこが一番難しいんですよ。恭一郎は視聴者の方には絶対に共感はされないと思うけど、「見たくない!」って思われるのが、俺は一番の恐怖なの(苦笑)。ドラマとして覗き続けたいという領域まで行けるように、今、必死にやってるところなんです。

――でも、魅力あるはつみに吸い寄せられる男の情けなさは共感ポイントかも?
遠藤 そこはそう取られても仕方ないけど、恭一郎からすれば美しい姿より、“傷んでいる心”なんだよね…。加害者家族も苦しんでいるというのを発見して、はつみに近づく第一歩は美しさや綺麗さ、浮気心とは違うので、俺はそういう気持ちを表現しているつもりです。まぁ、結果的に好きになっていくんだけどね。

――繊細な役とお見受けします。
遠藤 そうだよね。ものすごくデリケートにやっていかないと伝わらない役で、まして俺の体からそういうものが出てくるのかどうなのか…スタッフの皆さんに協力してもらいながらやっています。それでも正直、ハードルが高い役だとは感じました。社会派とも少し違いますし、見てもらえなかったら、俺の責任ですしね。

――この作品を手がける制作陣もチャレンジですよね。
遠藤 凄いなと感じています。だから、俺も今までいろんな役をやってきた、もうビビっている場合じゃない、分かったよ! って感じだね(苦笑)。

――しかし、遠藤さんのここ数年の活躍ぶりは、芸能界働き盛りの男性代表といってもいいぐらい。はっきり言って今、乗っている?
遠藤 俺58歳だから、もう働き盛りという姿ではなくなっちゃっているけどなぁ…(苦笑)。だけど今も、自分の臆病さと戦ってみたり、まだこういう表現ができるよとか、そんな攻めの気持ちは残っていると発見できた今回の作品に出会えたのはよかったよね。

――今のところポジティブな面しかお聞きしていないですが、「現場に行きたくないなぁ〜」とかないですか?
遠藤 ありますよ、起きた瞬間に「ふぅ…」って(笑)。でも、このドラマに関してはまだまだできる、やらなくてはいけないこともあるとか、そういう領域がある。朝から寝る前まで頭のどこかで些細なことも考えていて、疲れるけど、とても充実していますね。

――たまに、「ホゲー」ってしたくないですか?
遠藤 気分転換みたいなものが欲しい、とはならないね。仕事しながら気分転換にもなりますし。

――ええっ!?
遠藤 格好つけちゃった?(笑) でも、俺がこうなったらいいなを超えた形で撮ってくれたり、演出してくれたりすると嬉しいし、チーム一丸となって作品作りで戦っている感じはやっぱりいいものだよね。しんどい先に喜びが待っている時があるんだよね。

――本誌は遠藤さんと同世代の読者も多いですが、そのバイタリティーは羨ましいですよ。
遠藤 俺だって体力的なことを言えば9割はしんどいよ。でも、しんどい時こそ、意味があるものだと思うようにしています。この次の何か、それがどれかは分からないけど、そのために今は必要な訓練だと思っていて、ここで負けるか、耐え切るか、とりあえず投げ出さなければ、苦しいが薬に変わっていくと信じています。

――世代の違う方々と一緒に仕事をすることで、何か工夫されていたり?
遠藤 元々俺は人見知りで、ほうっておくと自分の心が弱いほうに行っちゃうから、あえて自分から話をしに行きます。でも、行ったところで進展的な話は何もできないけど、とりあえず挨拶はするとか、そういうことは心掛けているかな。まぁ、会話は年がら年中から回りですよ、本当に(苦笑)。

――禁酒をされたそうですが、健康面でいいことはありましたか?
遠藤 以前は、夜はお酒を飲んで終わっちゃうところが、今はもう1回台本を読んだりできるし、日々午前中は二日酔いなんて時もあったけど、今は集中力を持ってできるようにはなったから、二日酔いがなくなったことは素晴らしいよね。

――ほかに身体のためにしていることは?
遠藤 ほうっておくとお腹がぽっこりするから、毎日はできないけど腕立て伏せと腹筋は数日おきにやっているよ。そして睡眠不足になると痩せやすいタイプなので、ちゃんと食べることだけは気をつけています。でも、朝はおにぎりとか、昼と夜はロケ弁とか、特別なことはやっていない。とりあえず食べることだね。

★ラブシーンはしっとりと

――食事で体やメンタルを回復する方もいるなか、そうでもない。ご自身を奮い立たせているものとは?
遠藤 たぶん物を作るのが好きなんだろうね。この仕事よりもっと専門的にやれる何かがあったらそっちをやっていたと思う。今は俳優という職業で、その中でみんなと一緒の作品を作り上げ、ひとつのシーンを生み出していくのが好きで、これに勝てる情熱のものがないんだよね。

――ちなみに「ご自身の好きなところは?」と聞いてみます。
遠藤 ダメなほうに回っていく時もあるんだけど、思ったことを全部口に出すこと。正直なところかな。

――それはマネジャーでもある奥様が全部受け止めてくれる感じ?
遠藤 いや、それは…。女房にはいっぱい言っちゃダメですよ(苦笑)。

――な、なんですか、急に。
遠藤 だからこういう取材の時は、ろくでもないコメントを言ったら怒られるし、今日も俺を注意するために、ここに同席しているわけよ(苦笑)。

――家庭でも、お仕事の話が主ですか?
遠藤 いえいえ、むしろ仕事の話をしたら怒られます。ただ、女房からは連続ドラマの第一話に関しては、とても厳しい批評をもらうことが多いですね。

――ご指摘、感想が入るわけですね。
遠藤 俺に関して、なっていないなら、なっていないと。それから全体像の話など、率直な感想を言ってくれます。これは他人には言えないことだから、ありがたいと思います。

――信頼関係ですね。
遠藤 そうですね。でも、身内だけにあまりにも率直すぎて、たまにボロクソ言われることもあるから、落ち込むこともあるんだよね…(苦笑)。

――この作品の評価はいかに!? でしょうか?
遠藤 今までコメディー的なもので恋愛の要素はあったけど、今回みたいにお互い惹かれ合うなんて話、しかもラブシーンまであるなんていうのは、俺はテレビ初じゃないかな?

――遠藤さんのラブシーンは確かに珍しいかも。
遠藤 今まで女性を襲う役なんていうのはいっぱいやってきたけど(笑)。お互いが両思いになるなんて…。俺なんかがねぇ。なので今、照明さんと「こういう明かりはどうかな?」とか探り合って、しっとりと迎えようとしています(笑)。

――遠藤さんの新しい魅力が見える作品になりそうですね。
遠藤 ちゃんとできたらね(笑)。でも、ラブシーンだけに限らず、3話以降ぐらいからカメラも艶っぽく工夫してくれていたりと、やることは満載です。このドラマを視聴者の方がどう思ってくださるか、俺にはやっぱり未知数なんだけど、俺なりにできる限りのことをして、とにかくドラマを最後まで見ていただけるよう頑張るだけなんですよね。

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遠藤憲一 1961年6月28日生まれ、東京都出身。ドラマ、映画、CMなど多岐に渡り活躍する、今最も忙しい俳優のひとり。現在放送中のオトナの土ドラ『それぞれの断崖』では少年事件による被害者の父、主人公・志方恭一郎を演じている。12月6日(金)より映画『午前0時、キスしに来てよ』が全国ロードショー。

オトナの土ドラ『それぞれの断崖』(東海テレビ・フジテレビ系)
2019年8月3日(土)スタート 23:40~24:35(全8回)
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出演○遠藤憲一、田中美里、清水大登、渡邉蒼、永瀬莉子、仁村紗和、内田滋、梨本謙次郎、目黒祐樹/田中美佐子ほか
Twitter○https://twitter.com/tokaitv_dodra
Instagram○https://www.instagram.com/dodra_tokaitv/?hl=ja

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