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サッカー五輪予選中継で日曜夜9時台の視聴率戦争に珍現象!

 激しい視聴率戦争を繰り広げている日曜日の夜9時台。2月5日はテレビ朝日系列がレギュラー番組の「日曜洋画劇場」を休止し、ロンドン五輪サッカー・アジア地区最終予選「シリア対日本」(20時54分〜23時10分)を中継したことで、各局の視聴率推移が大いに注目された。

 当然のことながら、サッカーに数字がいって、各局とも数字を落とすものと予想されたが、残された数字は意外なものだった。テレビ朝日系列のサッカー中継は15.2%でレギュラーの「日曜洋画劇場」より4%程度のアップにとどまった。同時間帯で圧倒的な強さを見せる日本テレビ系列「行列のできる法律相談所」は15.7%と大きくダウン。サッカー中継の影響をまともに受けた格好だ。「行列」のここ最近の視聴率は、明石家さんまが司会を務めた1月15日が21.2%、22日が21.1%。さんまが出演しなかった29日も17.9%と上々の数字を上げていた。

 一方、ともに1月15日にスタートしたTBS系列「日曜劇場〜運命の人」(本木雅弘主演)とフジテレビ系列「ドラマチックサンデー〜早海さんと呼ばれる日」(松下奈緒主演)は、ふしぎなことにサッカー中継の影響を全く受けなかった。

 「運命の人」は放送開始以来、1月15日(13.0%)、22日(11.3%)、29日(11.6%)、2月5日(11.6%)と、第2話以降は11%台で動かず。「早海さんと呼ばれる日」は1月15日(9.8%)、22日(10.1%)、29日(10.0%)、2月5日(10.0%)で、こちらは第2話以降10%台で固定され、サッカー中継に左右されなかった。

 結果的にふだん「行列」を見ている視聴者の一部がサッカー中継にスライドし、「運命の人」「早海さんと呼ばれる日」を見ている視聴者は浮気をしなかったという珍現象が起きたことになる。とはいえ、両ドラマとも、かろうじて2ケタという低視聴率にあえいでおり、サッカー中継に影響を受けなかったといっても、あまり自慢できることではなさそうだ。
(坂本太郎)

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