誕生から20周年、岡倉大吉とその5人の娘たちの「家族の姿」を見守ってきたこのドラマ、長年のテーマだったヨメ・姑問題は一応カタがついてきた。次女・五月(泉ピン子)の姑キミ(赤木春恵)はアメリカの老人ホームで余生を送り、ネットで餃子販売を始めた久子(沢田雅美)と邦子(東てる美)の小姑たちも商売が好調。五女・長子(藤田朋子)の姑で元助産師の常子(京唄子)は、自ら近所の老人たちを見舞い人気者になり、神林(愛川欽也)の死のショックから復活。長子は安心して「おかくら」で働けるようになった。
そんな今シリーズ、五月の最大の悩みは、息子・眞(えなりかずき)の結婚問題。五月は、眞の恋人で中国へ行っていた貴子(清水由紀)が、病気の父・道隆(武岡淳一)と帰ってきている事を知って、貴子が父を看病しながら「おかくら」でバイトできるように手配。そこまでは良かったが、意気揚揚と貴子の家に行った眞は、「おかくら」の板前で友人である壮太(長谷川純)が、貴子の父のリハビリを手伝っている姿を見て愕然とする、将来自分の「義理の父親」になる人だからと、仕事を放り出して、貴子の父のリハビリを手伝うと言い出し…。
偶然にも自分の父親と同じ病気だった貴子の父のリハビリを買って出てた壮太。事務方の眞と違い、板前なので体力もあり(壮太を演じる長谷川はジャニーズなので)顔もカッコイイ。「このままでは貴子を壮太に取られる!」と、眞役のえなりかずきが奮闘。えなりくんの恋とプライドの炎がメラメラ燃え上がっているの。
そんな眞の気持ちを察した貴子も少しは眞の気持ちを受け入れるんだけど、眞のリハビリはぎこちなく、お父さんも迷惑顔。父や祖父・岡倉大吉にまで反対されてボロボロになった眞ちゃんはちょっとかわいそうな状態に。(以下次週)
それにしても橋田先生、最終シリーズはやさしい家族の話にしたいって言ってたけど、とにかく眞も貴子も壮太もみんなやさしい。若い3人が一生懸命お父さんのリハビリをやろうとしているの。今の時代、介護を若者が買って出る事なんて滅多にないのに、いくらなんでもファンタジーすぎやしないかしら。行く先々が鬼ばっかりの「渡鬼」ラストシリーズでこんなほんわかした展開になるなんて、夢にも思わなかったわ。(チャッピー)