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厚生労働部会長・小泉進次郎が潰される「社会保障制度改革」②

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提供:週刊実話

安倍が仕掛けたWトラップ

 もっとも、年金年齢引き上げ論には安倍首相も根本匠厚労相も表向きは否定的。
「引き上げではない。70歳からも受給できる選択案」としている。なぜ、紛らわしい言い方をするのか。
「来年には統一地方選と参院選があるからだ。それまでは党内などで議論を積み上げ、参院選が終われば具体的に動き出す。いま引き上げ論が表に出れば、高齢者から総スカンを食らうのは目に見えている。“選挙でボロ負けする”と騒ぐ自民党議員はゴロゴロいます。委員会や議会は数で押し切ればいいが、党内のほうは難しい。進次郎氏が部会をまとめられるのか、将来の首相候補としての真価が問われるでしょう」(自民党議員)

 その難しいポストを進次郎氏は自ら選び、安倍首相も容認した。
「入閣話はあったようだ。だが、進次郎は総裁選で石破と安倍の二股をかけたようなものだから、さすがに入閣はイメージが悪すぎる。で、望んだのが厚労部会長。昨年、保育や幼児教育の無償化財源確保策で『こども保険』を提唱した。また、若手有志で経済力に応じた負担の社会保険制度提言もまとめた。これからの政治で避けて通れないのが厚労行政ですから」(小泉氏側近)

 首相周辺が続ける。
「年金受給年齢の引き上げをしないと、国家財政は破綻する。22年後の2040年度は、年金と医療などの社会保障給付費が現在の121兆円から約190兆円になり、このまま放置すれば財政はパンクするのは誰の目にも明らか。安倍首相も“国家破綻”のA級戦犯として憲政史に名前を残したくない。仮に厚労部会が大荒れでも、最後は進次郎氏の首を差し出せばまとめられる、という読みをしている」

 反対に、進次郎氏が党内を調整できた場合は…。
「その時は進次郎氏の功績ではなく、安倍首相が後継者として担ぎ上げようとしている加藤勝信総務会長(党内最高意思決定機関の議長)と安倍側近の茂木経済再生相の功績とする。安倍首相にとって、進次郎氏は父親である小泉純一郎元首相が小沢一郎氏に急接近していることもあり“敵方”です。進次郎氏が潰れたらそれまで。利用するだけ利用する腹です」(同)

 前述したように、自民党守旧派からの進次郎氏への風当たりは厳しい。
「厚労部会長として、結局は何もできないのでは」(反進次郎一派)

 厚労部会長の立場とはいえ、安倍政権が目論む年金70歳受給開始、75歳以上の後期高齢者医療費引き上げ案ベッタリでは、さすがの進次郎氏も国民から集中砲火を浴びる。
「国民の痛みを見極めたうえで、政権の意図と党内の異論をどう調和できるか。“大岡裁き”ならぬ“進次郎裁き”をどう見せられるかが、今後の試金石となる」(全国紙政治記者)

 小泉厚労部会長を“シンジロー”

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