◇今週のこの1枚◇スペシャルズ「More Specials」(1980年/2Tone Records)
ご存知スペシャルズの2ndアルバムです。今でも伝説的な存在ですが、活動期間は短く、このバンド名義では2枚しかアルバムは出ていません。
1stから大きく方向性が変わり、skaが中心ではあるものの、雑食性が強く出ているアルバムです。この頃のイギリスの音楽が物凄い勢いで変革していったことが、このアルバムを聴いても感じますね。全体的にラウンジ的な落ち着いたサウンドで、大胆にリズムボックスを導入したり、dub処理している曲も何曲かありますね。個人的には、「I Can't Stand It」で、右チャンネルと左チャンネルでテリー・ホールとローダ・ダコール(ザ・ボディスナッチャーズ)が会話をしているような歌が好きです。他にも、ゴーゴーズのメンバーもコーラスで参加しています。
この後、イギリスでのNo1シングル「Ghost Town」をリリースして解散しますが、このアルバムでメンバーの音楽性がくっきりと分かれていったのが窺えます。より音楽的なreggae、jazz、dance musicを採り入れ進化させたスペシャルAKAとリズムボックスをフィーチャリングしてアフリカっぽい独特の雰囲気を出したファン・ボーイ・スリーに分かれていきました。ファッションまで浮浪者風の感じに変わりました。私の周りも、麻袋をただぶった切ったようなボロファッションを何万円も出して買ってましたね(笑)。
スペシャルズのトラッドを基調としたファッションが大好きで、1st、2ndのジャケットからも十分にその雰囲気が楽しめます。「More Specials」では、普段着っぽい恰好が逆にリラックスしたムードでかっこいいですね。
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