−−塚本さんが放送作家見習い&番組AD、溜口さんが舞台役者と、前職が異色ですね。
塚本「『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)が大好きで、大学のとき、放送作家コースの塾生になったんです。『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)の心霊写真特集のリサーチをしたり、『サラリーマンNEO』(NHKドラマ&映画)のネタ出しとか、してましたね。芸人になってからも、アルバイトでADをやって、オードリーさんの番組『NFL倶楽部』(日本テレビ系)に付いて、ふたりが着たTシャツをたたんだりする雑用係を、ガッツリやってました。『キングオブコント』に出たあと、春日(俊彰)さんに報告に行ったら、『あーっ、歌ってた!?(※1) 君、ここで何やってんの』って(笑)」
溜口「僕は、拙者ムニエルって劇団で芝居をやってて、そっちで食ってけるって思ってたんですけど、事務所が倒産しちゃって。大学在学中からはじめてたんで、潰れたときには、周りのみんなが就職してた。同期でフラフラしてるのって、こいつしかいなかったから、じゃあ、組んで、『キングオブコント』に出ようぜって、素人のイタイやつです(笑)」
−−にもかかわらず、結成2年後にファイナリストに!
溜口「発表されてからの1か月弱は、いつ吐いてもいい状態」
塚本「緊張のあまり、飯が食えなくなって、流動食しか口に入らなくなって。痩せましたね、3、4?」
溜口「終わってからは、それまでテレビで見てた人たちばかりと絡むようになったけど、フラれても、おもしろいことを言えない。ライブでも、ウケなくなる。やっべぇ、お笑いって超むずかしいって現実を知って、正直、いちばん辞めたいと思ってた時期」
塚本「今ならまだ、引き返せるぞって。次の年の『キングオブコント』の予選がはじまるまで、そんな状態が続きましたね」
−−今年は月9ドラマ『PRICELESS 〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜』に、SMAP・木村さんの同僚役として出演しました。
塚本「初日のシーンから一緒で、僕らは、木村さんたちがしゃべってる飲み屋の、うしろで雑談してるだけなんですけど、ド緊張のあまり言葉が出てこなくって」
溜口「そしたら、本番前に呼ばれて。『何しゃべったって、いいじゃん。芸人なんだから、好き勝手にやっちゃいなよ』って」
ふたり「カッコいい〜〜〜〜〜っ!!」
塚本「抱かれてもいいと思いました(笑)」
溜口「打ち上げの日が塚本の誕生日だったんで、木村さんが生歌でハッピーバースデーを歌ってくださって」
塚本「そのあと、肩組んで『ガッツだぜ!!』を歌って、写真も撮ってもらいました。マジで死んでもいいと思いました(笑)」
−−今後チャレンジしたいことは?
塚本「『バチバチエレキテる』(フジ系/※2)は初めてのレギュラーなんで、続いて、大きくなって。メンバー入れ替えがあるんで、残らなきゃいけないですけど」
溜口「僕もラジオが好きで、ハガキ職人だったんですけど、今年中に『オールナイトニッポン』のレギュラーがほしい。あと、『キングオブコント』優勝、レギュラー末永く、単独(※3)成功」
塚本「いっぱい、ありすぎて」
溜口「むっちゃくちゃなことやって、グチャグチャにしたいです、本音は。こいつら、何しでかすかわかんないって思われるような」
(※1)決勝戦は、卒業式のネタ。そこで披露したオリジナル校歌「西岡中学校」が、ミュージシャン・Zeebraのようなラップ調に変化していくという、トリッキーなものだった。
(※2)4月にスタートした新人お笑い芸人によるロケ&コント番組。よゐこ・濱口優と乃木坂46・白石麻衣がMCで、メンバー(暫定)は、うしろシティ、カーニバル、デニス、ニューヨーク、プリマ旦那、ラブレターズ。
(※3) 単独ライブ『LOVE LETTERZ MADE (6) YOU SPIN ME ROUND』が8月12日(月)、東京グローブ座で開催。18時半開場、19時開演。全席指定3,200円(税込)。6月1日から一般発売開始。
【プロフィール】
塚本直毅(左)‘84年12月生まれ、静岡県出身。
溜口佑太朗‘85年1月生まれ、埼玉県出身。
ASH&Dコーポレーション所属。2009年結成。
塚本のTwitter https://twitter.com/lovele_tsuka
溜口のTwitter https://twitter.com/loveletterztame
(この連載は次回、6月最終週に更新)