−−漫才は自虐ネタ。さらに、みずからを「クズ芸人」と呼ぶようになった、そのきっかけは?
大和「『自虐ネタは若いうちからやるな』みたいなことを、芸人になるにあたって言われたんですけど、気づいたらもう、若くなかった(笑)。15年目ぐらいまでは、コントをやってたんですけど、漫才に変えて、やってみたんですね」
森田「事務所のネタ見せで、怒られるかウケるかのどっちかやろうと思ってやってみたら、『いいじゃん』ってみんなに言われて。『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系列:終了)でショートネタをやったら、レッドカーペット賞をもらったり」
大和「他事務所の主催ライブに呼んでもらえるようになったら、かならず悪口を言ってたんです。そしたら、怒られるどころか、褒めてもらえて。よしもと(クリエイティブ・エージェンシー)なんてスタッフさんから、「今日もよしもとの悪口を、どんどん言ってください」って言われたり。辞めたワタナベ(エンターテインメント)の主催ライブやネット番組にも、次に売れるだろうって呼んでもらえたり」
森田「何がいいって、こうなって大和がイキイキした(笑)。大和さんのクズぶりは、行ききってるんで。お客さんも、リアルに引くとかじゃなくて、別世界の人だっていう見方になってます」
−−借金して、破産して…。
大和「それも、後輩に借金をしただったら引くんですけど、破産宣告を2回もしたってなると、訳わかんなくなるみたい(苦笑)。当時は、かかわったのでいうと40社ぐらいで、カード的には最高15、6枚持ってましたから。今はないですよ、借金。牛丼屋の店長さんに15年ローンで借りてるのは、ありますけど。45万円ほど」
森田「今も、生活はしてないよね?」
大和「うん。ただ、生きてるだけ。ライブに来てくださった関根勤さんから、『おまえのクズっぷりは三国連太郎級だ』って言われたほど」
森田「『大和の目は凶器なんだよ』って、めっちゃ褒められたよな。僕らがいちばん最初に入った福岡よしもとが、そういう教えだったんですよ。芸人だったらバイトで働かず、先輩と一緒に現場に行け、借金しろ、ギャンブルしろと。今でも仲よくさせていただいてる博多華丸・大吉さんに、『当時はこう、言われてましたよね』って言ったら、『あれは嘘だよ。借金なんか、しないほうがいいに決まってる』って言われて」
大和「それをあのころに教えてもらえてれば、まともな人間でいられたのに…」
−−最後に、年内の目標を聞かせてください。
大和「『THE MANZAI』はもちろん、『キングオブコント』とのWファイナリストをめざして」
森田「あっ、それは今聞いた。ただ、プライベートで仲よくさせていただいてるナインティナイン(『THE MANZAI』の司会)の矢部(浩之)さんからは、『3年連続ワイルドカードやったら、もっとイジれるわ〜』って言われてるけど…」
【プロフィール】森田悟(左)‘76年12月生まれ。大和一孝‘76年10月生まれ、ともに福岡県出身。浅井企画所属。1995年結成。第2回単独ライブ『ビジネスクズ』の追加公演が決定。5月14日(火)の昼(14時半開場15時開演=東京・ウッディシアター中目黒)のみ残席あり。
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大和のTwitter https://twitter.com/suparrowsyamato
浅井企画の公式サイト http://www.asaikikaku.co.jp/home.html
(この連載の次回は、4月最終週に更新)