記者団の質問に答えたもの。都政と無関係な質問を却下することの多い知事が「僕はボクシングが好きで試合を興味深く見ていた」とノッた。
「流行りの格闘技をマネするもんだからああいうファウルを連発する。最終Rなんか3点減点されたんでしょ?あんな事例ってのは過去のボクシングの試合では見ませんな。レフェリーもしっかりしていました、そういう点では。あの試合をたまたま見に行った親しい友人に聞いたら、なかなか会場は不思議な風俗だったみたいだね。観客の過半はそっちの筋モンで、嫌な雰囲気だったと言ってた。そういう人たちにウケるだけでボクシングが繁栄するわけがない。相当のことを考えないと、(過熱報道の)リバウンドで衰退につながっていくんじゃないかな」
国会議員時代に全日本キックボクシングのコミッショナーをしていたこともあり、ボクシング界の今後を心配せずにいられなかったようだ。
「平沢雪村とか郡司信夫とか限られたボクシング評論家しかいなかった昭和20年代後半から30年代にはボクシングは『拳闘』って言ったんだよ。見に行くのはちょっと変わった風俗の人たちで、いわゆるインテリは行かなかった。僕は行きだして夢中になりましてね」と武闘派のルーツを明かした。