神奈川県警監察官室は4月22日、交番に相談に訪れた女性にわいせつな行為をしたとして、特別公務員暴行陵虐容疑で、県警相模原署地域2課の巡査・辻大志(たいし)容疑者(24=同県厚木市温水西)を逮捕したと発表した。
逮捕容疑は当直勤務中の20日午前0時頃、相模原市中央区内の公園で、交番に相談に訪れた同市在住の30代の無職女性にキスするなど、わいせつな行為をしたとしている。辻容疑者は調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているという。
同室によると、19日夜、女性が現場の公園近くの交番に相談に訪れたが、この交番の勤務員が別の任務にあたっていて対応できず、上溝駅前交番に勤務していた辻容疑者が応援に駆け付け、応対した。
辻容疑者は午後11時頃から約1時間、女性の相談を聞いた後、「ちょっと行こうか」などと言って、約200メートル離れた公園に誘い、公園の壁と遊具に囲まれた周りから見えにくい場所で、わいせつな行為に及んだ。辻容疑者は制服姿だった。
その際、暴行や脅迫はなかったといい、強制わいせつ容疑での立件は見送った。女性が21日に同署に被害届を提出し、県警が調べていた。
保坂都彦監察官室長は「警察の職務に対する信頼を大きく損なうものであり誠に遺憾。捜査の結果を踏まえ、厳正に対処する」とコメントした。
警察を頼って相談に来た女性に、わいせつ行為をするなど、まさに非道そのもの。これでは、警察を信用できなくなる。辻容疑者の罪は大きい。
(蔵元英二)