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書評「新・殺人百科データファイル」日高恒太朗著、新人物往来社

 明治、大正、昭和、平成と、その140年余りの歴史には、人々が忘れることのできない凶悪事件が存在する。その101件の歴史的事件とともに、事件の背後に隠された時代相を浮き彫りにする。

 昭和47年、連合赤軍による「あさま山荘事件」が発生。警察が強行突入した犯人逮捕時の瞬間視聴率は90%を超えた。学生運動が下火となり、時代に取り残されようとしていた過激派の暴走の果ての悲劇だった。
 昭和58年にはスパルタ訓練による“死を呼ぶ体罰”として論争を巻き起こした「戸塚ヨットスクール事件」が起きた。事件が起きた昭和50年代は、教育論争の年でもあった。校内暴力や登校拒否という言葉がメディアに取り上げられるようになり、豊かな時代の子供たちによる心身症が叫ばれ始めた時代背景が事件の背後にはあった。
 重大事件の数々が、時代を映す鏡のように歴史を物語る。(税別1800円)

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