横浜DeNAベイスターズは、日本一に輝いた1998年のユニフォームを着用して戦う「GET THE FLAG! SERIES 2018」を開催する。期間は6月26日〜28日のタイガース戦と、6月29日〜7月1日のカープ戦の計6試合。ホームゲームだが、ビジターユニフォームを着用する理由は、10月8日の甲子園球場で、リーグ優勝を決めた時のユニフォームだから。当時を知るファンは、横浜スタジアムライトスタンドが、まるまる甲子園球場のレフトスタンドになったような、あの光景と感動を思い出す違いない。
☆過去のノスタルジックイベント
2016年には「We☆YOKOHAMA DAY」として、横浜大洋ホエールズのユニフォームが復活。往年の大エース、遠藤一彦が始球式で登場。スタジアム内のBGMは、懐かしのビクトロン演奏で、行くぞ大洋が流れ、ライトスタンド応援団も、横浜大洋時代の応援歌を復刻させた。高木豊の背番号3を背負った梶谷が、松原誠の25を背負った筒香が、中山裕章の19を背負った山崎康晃が、グラウンドで躍動した。タイムスリップしたような錯覚さえ感じさせるような、素晴らしいイベントだった。
昨年のシーズンオフには「ハマスタレジェンドマッチ」が行われた。横浜大洋時代中心の「TEAM YOKOHAMA」には、平松政次、斉藤明夫、遠藤一彦のホエールズエーストリオや、スーパーカートリオの高木豊、屋鋪要。スーパーマリオ似のカルロス・ポンセに、月の家円鏡似の中塚政幸などのスターが名を連ね、1998年の優勝メンバーが中心の「TEAM 1998」には、大魔神佐々木主浩と谷繁元信のバッテリーに、首位打者鈴木尚典、名手進藤達哉、左のエース野村弘樹らに、番長三浦大輔がチームを結成。豪華で楽しいイベントはチケットも完売。大成功に終わった。
☆継承と革新、有言実行
TBS時代は、過去の歴史を重んじるよりも、未来指向だったようで、このような懐古主義的な企画は思い出せない。イメージ的には、より未来指向だと思われるDeNAが、様々な歴史をイベントにすることは意外だが、オールドファンとっては懐かしく、ビギナーファンには新鮮で、とても好評だ。
TBSから譲渡された際、「継承と革新」を掲げたDeNA。新しいファンを増やし、同時にオールドファンも大切にする。みんなを笑顔にするイベントを、今後も発信し続けてくれるだろう。
取材・文 / 萩原孝弘
写真提供 / (C)横浜DeNAベイスターズ