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西田隆維の映画今昔物語 第19幕「なくもんか」

 今日のテーマ(やせ我慢してもいいんじゃないですか?)

 今年観た邦画で心に染みる映画NO.1です。キャストさんのキャラクターが好きでした。阿部サダヲさん演じる裕太は東京の下町にある善人商店街、総菜屋デリカ山ちゃんの「2代目山ちゃん」裕太は実父に(店)置き去りにされますが、店主夫婦に我が子同然で育てられそのまま跡継ぎとなります。親切で八方美人に育った裕太は、街の人に困った事があれば何でも頼まれてしまいます。裕太も嫌な顔一つしないで「好きでやってますから…」と街の超人気者になって行きます。

 ある日家出していた初代店主夫婦の娘、徹子(竹内結子さん)が10数年ぶりに整形? を繰り返し昔とは全く違った美貌を手に入れ帰ってきます。徹子にプロポーズし結婚しますが、徹子には子供が二人、また裕太は実弟祐介(瑛太さん)の存在を知る事になります。しかし実弟は金城ブラザーズ(人気お笑いコンビ)として、大介(塚本さとしさん)と嘘の兄弟を演じていたのです。裕太は弟、祐介の存在を喜び会いに行きます。しかし数日後、祐介は実の兄の存在を「いまさら…」と、素直に喜べない事を伝えにデリカ山ちゃんを訪れます。裕太は笑顔を振りまきながらも申し訳なさそうな、また寂しそうな顔も+されていました。そんな切ない空気の中、徹子(竹内結子さん)は自分の意見を祐介にブチまけ奮闘します。ここで強い女性プラスの弾けた演技をした竹内結子さんは徹子の女の魅力をいっそう引き立てています。

 阿部サダヲさん演じる裕太…笑顔を振りまき嫌な顔を一つせづに頼まれごとを何でも引き受ける街の何でも屋さんだけでも面白く展開していくのに+α徹子とのギャップがストーリーを一段と楽しませてくれました。ここまで書いたのはまだまだ序盤です。是非観賞して下さい。
 顔で笑っていながらも心では、泣き、怒り、舌を出す。やせ我慢しながら、それがストレスの始まりだと分かっていながら生き抜く事も必要とされます。その時味わったストレスをパワーに変えるか、または蓄積させてしまうかは自分次第なんですよね。

監督:水田伸生

脚本:宮藤官九郎

キャスト:阿部サダヲ、竹内結子、瑛太、塚本さとし、いしだあゆみ

<プロフィール>
 西田隆維【にしだ たかゆき】1977年4月26日生 180センチ 60.5キロ
 陸上超距離選手として駒澤大→エスビー食品→JALグランドサービスで活躍。駒大時代は4年連続「箱根駅伝」に出場、4年時の00年には9区で区間新を樹立。駒大初優勝に大きく貢献する。01年、別府大分毎日マラソンで優勝、同年開催された『エドモントン世界陸上』日本代表に選出される(結果は9位)。
 09年2月、現役を引退、俳優に転向する。10年5月、舞台『夢二』(もじろう役)でデビュー。ランニングチーム『Air Run Tokyo』のコーチも務めている。

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