数多くいた弟子たちは談志さんが亡くなった直後、ワイドショーや雑誌に登場する機会も多くなったが、去年末にお別れ会を終え、とりあえずは一旦落ち着いたような形となっている。しかし一部の落語ファンの間では今月末、落語界に激震が走るのではと話題になっている。
それは談志さんの元弟子である快楽亭ブラックさんが20日に発売する『立川談志の正体(仮): 愛憎相克的落語家師弟論』という本の存在である。
快楽亭ブラックは自身のギャンブル狂がたたり、2005年に落語立川流を除名。現在はフリーとして活躍している。そのため「本当の立川談志を見せてくれるのでは?」と話題になっている。
なぜなら、他の弟子が話す談志のエピソードというのは面白おかしくするため、細部を改竄していたり、捏造している部分があり、亡くなった今もミステリアスな存在になってしまっている。ブラックさんはそんな状況に違和感を感じており「真実の談志を書いてやる」とブログでも熱い想いを綴っていた。
実際にブラックは去年発売された雑誌『SPA』のインタビューで「談志が死んだ! うれしー! うれしー!」とはしゃいでいたり、ブログでも「死を祝して…」と他の弟子ではあり得ない発言していた。
もちろん、落語家ゆえシャレという部分も含まれているだろうがフリーのブラックさんには立川流関係者の目を気にすることもなく、また恐れる人間もいないため、かなり「真実に近い立川談志」を知ることができそうである。
皮肉にもこの本は「立川談志追悼書籍」の記念すべき第1号になってしまった模様。自分たちの作った談志像が壊れるのではと弟子たちも心配しているようだが、果たして?