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【悶絶レジャー】「趣味は読書」で、ライバルに差をつけろ!

 いきなりだが、「趣味は何ですか?」と聞かれ、どう答えるだろうか。ありのままを言えばよいのかもしれないが、マニアやフェチを含め、人の趣向はさまざまだ。中には、一番の趣味を告げることに、ちゅうちょしてしまう人もいるのでは。

 そんなときにストックしておくと便利な「趣味」は、もちろん「読書」だ。ほんとうに読書が趣味の人も、とりあえず相手の出方を探りたい人も、「読書です」と答えて、どん引きされてしまうことは、まずないだろう。

 しかし、ただ「読書」だと、ありきたりすぎるのも事実。同じ「読書」でも、できれば、ライバルに差をつけたい。今回は、そんなぜいたくなあなたに、一歩進んだ「読書」をご紹介したい。

 ということで、やってきたのは、東京都千代田区にある神田神保町(かんだじんぼうちょう)。そう、毎年10月に開催される「神田の古本まつり」で有名な神田神保町だ。えっ? “でも、なんで「神田の古本まつり」なのに、「神田神保町」なの?”と疑問に思う人もいるかもしれない。それは、かつて、ここが「東京市神田区」だったりした歴史があるわけだが、東京市も、神田区も、今は、もうない。ごちゃごちゃしてしまったが、「神田の古本まつり」が開催されるのは「神田神保町」ということだ。

 その神田神保町で、9月20日から、「ミニ古本市・素人ふるぽん自慢市」が始まった(10月2日まで)。場所は、神田神保町にある「ブックダイバー」という古書店だ。
 
 この古本市、「素人」と銘打っているとおり、なんと、プロではない一般の読書好きが、読み終わった古本を店に出しているのだ。今回、古本市に参加しているのは10人で、10人とも、段ボール一箱ほどの本を持ち寄り、文字通り、段ボール箱に入れて売っている。近年、「一箱古本市」という言葉を聞くようになった人もいるかもしれないが、まさに、それだ。どの人も、読み終わった本を次の人へ渡したいという思いで参加しているという。

 「ブックダイバー」の店先に並べられた段ボール箱にも、ページが変色した文庫本から、比較的新しい新書など、さまざまな本が出されている。よく見ると、箱ごとに品添えや飾り付けに差があり、出展者の興味分野や性格が、伝わってきたりする。

 素人ゆえに、値付けがめちゃくちゃだったりすることもあるというが、それも、古本市の楽しみの一つだ。思わぬ掘り出しものに巡り会えるかもしれない。さらに、ひやかしているうちに、そういえば、うちの押し入れにも段ボール一箱分くらいはあるぞ、となるかもしれない。「一箱古本市」などのキーワードで検索すると、けっこう、いろいろな場所で開催されていて、参加者を募集していることもあるぞ。

 趣味は何ですか? そう聞かれ、「読書」のあとに「古本市巡りです」「古本市に参加することです」なんて付け加えたら、それだけで、えっ? どういうこと? と話が弾むかもしれない。「ねえ、いっしょに古本市に参加してみようよ」という一言から、新しい恋が芽生えるかも。

 「趣味は読書」、それでライバルに差をつけたい人は、ミニ古本市を覗いてみてはいかがだろうか。(竹内みちまろ)

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