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「ドラゴンボール・エボリューション」みたいになっちゃう? コスプレ・キムタクやCG映像の「宇宙戦艦ヤマト」

 この間、スマップの誰かが出ている番組で(多分スマステ)、木村拓哉が主演するという話題の映画「宇宙戦艦ヤマト」の実写版の映像が少しだけ流れた。そして「SPACE BATTLESHIP ヤマト 」と題されたこの映画が、原作の持つ昭和の宇宙ロマンを無視したフラッシュ多用、バリバリCG映画になってしまっている事を知った。思えば、キムタクのコダイって、随分トシ食ってるし、あしたのジョーの山Pも萎えるが、そもそも昭和マンガの金字塔みたいなこんな大事な作品を、ジャニタレたちの好きにさせていいのか。

 普段この番組を見ない記者なのだが、その日は偶然スマステにチャンネルがあってしまった。前からなんとなーくイヤな予感がしていたが、キムタク主演の「SPACE BATTLESHIP ヤマト」の映像が初公開というので、原作ファンの記者は食いついた。東宝のマークがドドンと映し出され、そこそこアニメに近い宇宙に漂う戦艦ヤマト。カオスな爆発シーンなどが写り、なんかそっくりな山崎努の沖田艦長が目に入り、おなじみ白地に赤模様のコスチュームを着た古代進の木村拓哉が。気になる松本零士風美女顔の黒木メイサの森雪はおあずけ。という何とも中途半端な見せ加減だった。

 大体、古代進ってイメージ的には20才くらいなんだけど、四十路ちかい木村が演じる違和感。2〜3時間の映画で、黒木メイサ共々老けさせて、ヤマトよ永遠に、完結編、復活編までやるんだろうか。そしてウィキペディアには「月の恋人」で共演したリン・チーリン様の名前もキャスティングされているのだが、彼女は何役? サーシャ? スターシャ? 日本にとっても中国はもはやイスカンダル星なのね。

 宇宙戦争のシーンをそれらしくするため、金をかけてCGをこれでもかっと盛り込みたい気持ちは分かるが、それだと「秘密結社 鷹の爪」みたいになっちゃうし、我々中年とその子どもたちはリアルすぎる映像よりも、登場人物の内面や、松本零士作品のもつ独特な宇宙感にこだわった「宇宙戦艦ヤマト」が見たい。オタクやCGマニアの大人が大切なお客さんだって事は分かるんだけど、「ヤッターマン」とか「キャシャーン」とか、もはや原型がわからないくらいコスプレとCG固めの悲惨な映画はもうたくさんだ。我らの神聖なヤマトが、ジャニーズの手で荒らされて、なおかつ「ドラゴンボール・エボリューション」みたいに、まったく別物の作品になっていたら、いくら木村拓哉であっても許さない。でも、「SPACE BATTLESHIP ヤマト(スペース・バトルシップ ヤマト) 」って題名、すごく心配なんだけど。(コアラみどり)

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