海外ニュースサイト『METRO』は4月8日、自身の3人の子供を売ろうとしていたアメリカ・テキサス州の29歳の女に、6年の刑務所行きの判決が出たと報道した。女は昨年、7歳の息子を2500ドル(約28万円)で売った罪に問われていたが、2019年4月6日に行われた裁判で、さらに2歳と3歳の娘2人も売る準備をしていたことが判明したそうだ。
女が子供を売ろうとした理由について、警察は女と女の交際相手にドラッグ絡みの借金があり、その返済に充てるためだったと明らかにした。同記事によると、テキサス州の法律では子供1人の売却容疑に対し、最大で2年の刑期しか言い渡すことができない。そのため子供3人を売却しようとした女に対しては、最大で6年の刑期を求めることしかできないという。同記事では、「刑期の長さではなく、最も重要なことは女を刑務所に入れることだ。我々は女に罪を償わせることに全力を尽くす」という警察のコメントも紹介している。
宿泊施設を運営する「マリオット・インターナショナル」が2019年に発表した内容によると、アメリカの人身売買ホットライン事務所「Polaris(ポラリス)」は、アメリカ国内には何十万もの人身売買犠牲者がいると推定しているという。ポラリスは、2007年から米保健福祉省などの助成金で運営し、人身売買に関する相談を受け付けている事務所だ。
このニュースが世界中に広がると、ネット上では「母親として最低だし、理由がドラッグのためだったなんてさらにひどい」「息子は少なくとも6年は育てたのに愛情はなかったのか」「たった6年刑務所に行くだけなんて短すぎ。反省できるとは思えない」「これからの子供の人生が28万円だなんて馬鹿げている」といった声が寄せられていた。
多くの母親は、子供を売るなど考えもしないことだろう。しかし世界には、他にも子供を売ろうとした卑劣な母親がいるようだ。
2018年2月には、アメリカ・テキサス州に住む当時25歳の女が、2歳になる娘を売ろうとした罪で逮捕された。女は小児性愛者にターゲットを絞り、インターネットに「この子と楽しみたい人、連絡をください」といった内容の広告を掲載。しかしその広告が警察の目に留まり、小児性愛者になりすました、おとり捜査官によって逮捕されたという。女はコンタクトを取ってきた相手が警察とは知らず、娘のヌード写真や「娘と楽しむためにお金を払ってくれるような人がいい」など、小児性愛者の心を煽るメッセージも送っていたそうだ。女は40年の刑務所行きの判決が科された。
また2018年7月には、ロシア・オムスク州に住む25歳の女が、生後9日の娘を売った罪で逮捕されている。この女はカフェで知り合った男性と短い交際の末、妊娠。しかし妊娠が分かると男性は女に別れを告げたという。女は無職で経済的にも困窮した状態であった。その時、たまたま子供がほしいという夫婦をSNSで見つけた。女は夫婦にコンタクトを取って娘を売ることを提案したそうだ。女は偽の出生証明書を用意し、この夫婦に娘を3,000ルーブル(約5000円)で売ったという。しかし女がこの事実を自身の大家に打ち明けたことで、大家が警察に通報。女は警察に身柄を拘束された。女は「経済的に苦しく、心にも余裕がなかった」と供述しているという。
経済的な問題やストレスなどで、子育てに不安を覚える母親は多いかもしれない。しかし、子供を売ることに対しては怒りを覚える母親が大半だろう。