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商品名が「not made in China」 ミネラルウォーター販売会社に「人種差別だ」と中国から批判殺到

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画像はイメージです

 会社にとって自社の商品をPRすることは大切なことだ。しかしそのPR方法を間違え、バッシングを受けた会社がある。

 海外ニュースサイト『Shanghaiist』は4月2日、南アフリカのクワズール・ナタール州に拠点を置く企業が、ミネラルウォーターに「It’s not made in China(これは中国製ではない)」という表記をつけ、販売したと報じた。

 同記事によると、同社は「It’s not made in China」とブランド名をつけておしゃれなイラスト入りのミネラルウォーターを製造し、ボトルにわざわざ「It’s not made in China」の文言を入れたパッケージでミネラルウォーターを販売。製造元の企業の公式Instagramによると、このミネラルウォーターは2017年には発売されていたようだ。しかし、今年3月に中国のソーシャルメディア上で話題となり、拡散した。その結果、製造元の企業の公式Instagramに中国人から「人種差別だ」「こんなことをボトルに書くなんて馬鹿げている」といった批判が殺到したという。

 こうした批判を受け、製造元の企業は公式Instagramで以下のようなコメントを発表した。

 「“It’s not made in China”という商品名を不快に感じた方々、申し訳ありません。しかし、この名前に人種差別的な意味はございません。“Made in China”という慣れ親しんだ言葉にあえて“not”を付け、他社との違いを生み出してみただけなのです」

 「それに私たちが中国に旅行し、そこで“It’s Not Made in South Africa(これはアフリカ製ではない)”という商品を見つけたとしても私たちは差別されたと感じません。被害者意識は持たないですよ」。同社はあくまでも「It’s not made in China」に深い意味はないと主張しているようだ。

 しかしこういったブランドが生まれる背景には、中国製品に対する不安が世界で広がっている点があるのかもしれない。

 2015年5月には、中国・山西(さんせい)省にある、とある会社がジャガイモなどのイモ類とプラスチックを混ぜ、米として販売していることが発覚した。この偽物の米はインドやインドネシア、ベトナムに輸出され、安価なレストランなどで使用された可能性が高いという。その後、健康被害は報告されていない。

 また2015年7月には、中国・遼寧(りょうねい)省にある食肉加工会社が、鴨肉を高級羊肉と偽って販売していることが発覚した。この会社は人間が大量に摂取すると嘔吐を引き起こす、塩化アンモニウムや着色料を混ぜた液に鴨肉を浸し、羊肉に近い見た目と食感になるように加工していたという。販売する際は「ニュージーランド産の極上スペアリブ」のラベルを張って出荷していたそうだ。すでに多くの肉が出荷されていたようだが、健康被害は報告されなかった。

 中国の食品偽装のニュースは世界でも話題になることが多い。もちろんそうした悪事をはたらいているのは一部の業者だが、ネットで世界のニュースを知ることができる現代では、中国全体のイメージを下げかねないだろう。

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