「モリー先生との火曜日」あらすじ、ルー・ゲーリック病(ALS)を患う大学時代の恩師モリー先生の元を訪れたミッチは、「君は自分自身に満足しているかい?」という、先生の言葉が脳裏から離れない。16年ぶりに再会した恩師がかつての教え子に託すさまざまな「人生の意味」とは。加藤健一(モリー先生)と高橋和也(ミッチ)の“心温まる”珠玉の二人芝居。
コダイ:公演3週間を切りましたが、「モリー先生との火曜日」の仕上がり具合はいかがでしょう?
加藤:まだまだ、お稽古が折り返し地点なのでこの後もたっぷり時間をかけていいものをつくっていきます。
コダイ:お稽古期間がまる一か月って、長くないですか?
加藤:加藤健一事務所のお芝居は、いつもこれぐらい時間をかけて練習します。演技、舞台セット、小道具、衣装デザイン、その他音響などそのつどよりよいものを選び、考慮して、当日には最良の舞台になるようにもっていくんです。
コダイ:舞台ってとても贅沢なものですね。公演が楽しみです。共演の高橋さんについては?
加藤:二人芝居ですが、彼は、「お稽古好き」なので、とてもやりやすいです。
コダイ:先ほどお稽古を見て、ルー・ゲーリック病(ALS)を患うモリー先生の、不自由な様子がとても上手かったのですが、どうやって練習するのですか?
加藤:映像などを見て勉強します。
コダイ:加藤さん、記者が子供の頃(30年くらい前)にテレビで見た時と見た目があんまり変わってません。その若さの秘訣を教えてください。それからモリー先生はかなり高齢の役なのですが、そんなに若くて大丈夫なのでしょうか?
加藤:(ちょっと笑って)今は特殊メイクの技術も進んで、髪も白髪になります。老人に見えるように姿勢や動きにも工夫をこらします。若さの秘訣…。わかりません。
キュートな笑顔を見せる加藤さんの、若さの秘訣は聞けなかったが、いつも若い役者たちに囲まれ、信頼するスタッフと共に、常に新しいお芝居に挑戦し続けるという、まったくもってうらやましい生き方をしている加藤さんは、老けるはずが無い。そんな若々しい俳優・加藤健一からの「心の贈り物」を、同世代の男性にもぜひ感じてほしい。
「モリー先生との火曜日」は下北沢 本多劇場で2010年6月3日(木)〜15日(火)まで上演(お問合せ 加藤健一事務所まで)
(聞き手 コダイユキエ)