「ハガネ」こと芳賀稲子(吉瀬美智子)は、36歳で向こう見ずの小学校教師。元副担任で恋人の塩田(要潤)からプロポーズされ、彼からもらった婚約指輪を眺めながら一人喜びを噛みしめていた。そんなある日、不法入国で両親が国外退去となった少女・タオ(黒崎レイナ)がハガネのクラスに転校してくる。タオは転校早々、クラスメートの真理衣(吉田里琴)たちと衝突してしまうが、タオをめぐり周囲が急に騒がしくなって…。
数年前ニュースにもなった、不法入国の家族に生まれた就学児童の国籍問題。よそからやってきたタオとクラスの子供たちは、最初は対立するけれど、最終的にみんなタオのために学校に籠城するまで頑張ってくれる。こんな難しい問題を子供たちだけで解決しようとするところがすごいけど、わざわざ外国まで行って子供たちへの説得材料をさがしてくるハガネもすごい。以前はモンスター母だった荻野目慶子が理解ある母になって、タオに思いを寄せる少年の母役の吉澤ひとみと共に堂々登場。バナナマン設楽や清水ミチコの他、新しく入ってきたクセのある新人教師・水嶋恭平(斎藤工)、心理カウンセラーの資格を持つ養護教師・上川(片岡愛之助)を交えた展開も楽しみだわ。それにしても大橋のぞみちゃん、大きくなったねぇ。
でもまだ“ハガネの女”のわりにはどことなく頼りないところがある芳賀稲子。子供たちと等身大なのは分かるけど、相変わらず押され気味だし、タオの母国の良さを説明するシーンとかもいまいち説得力や感動に欠ける。いっその事、定年退職してヒマになった桜中学のあのヒトにでも来てもらって、教師の貫録みたいなものをコーチングしてもらったらどう? 髪も伸ばして耳にかけたりして、きっと人気シリーズになるわよ。(チャッピー)