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横綱照ノ富士、翔猿戦の負け引きずっている? ぶつかり稽古で異常事態、次場所のリベンジに闘志か

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照ノ富士

 7月29日~8月27日にかけて行われている夏巡業に参加している横綱・照ノ富士。8月8日に伝えられた巡業中のアクシデントは大きな話題となった。

 報道によると、照ノ富士は8日に岩手・奥州市で行われた巡業中、平幕・翔猿に胸を出し約8分間のぶつかり稽古を実施した。その稽古終了後、土俵から降りた翔猿はうずくまって動けなくなると、他力士に抱えられ花道を下がった後も症状が回復しなかったため担架で病院に搬送。救助に当たった秀ノ山親方(元大関・琴奨菊)が「たぶん熱中症過呼吸。大丈夫です」と説明したことが伝えられた。

 秀ノ山親方の言葉通り、翔猿は搬送から約2時間後に会場に戻ってくると、翌9日以降も離脱はせずに巡業に参加。ネット上には大事に至らなかったことへの安堵の一方、ぶつかり稽古の長さに驚いたファンもいたようだ。

 >>関脇・照ノ富士、医者から余命宣告を受けていた?「2年近くで死にますよ」 大関から序二段転落の真相を明かし驚きの声<<

 ぶつかり稽古は2名の力士がぶつかる側、受ける側に分かれて行う稽古で、ぶつかる側は土俵の端から端まで受け手側を全力で押す。受け手側は右足を前に出した体勢で踏ん張ったり、受け身をとらせるために頭を押さえつけて地面に転がしたりするが、どちら側でも体力を大きく消耗するハードな稽古とされている。

 元大相撲力士・臥牙丸氏(元小結)は2023年5月3日に自身の公式YouTubeチャンネルに投稿した動画の中で、ぶつかり稽古について「3分も普通のお相撲さんは持たないです。幕内でも誰も持たない。絶対持たない」と3分が限度と断言。また、安治川親方(元関脇・安美錦)も2022年2月25日に投稿した自身の公式ブログで、「あたりを受ける方も結構キツイですよ。胸や脇は真っ赤になるし、堪えると腰も痛くなるし、足の裏は擦れて皮が剥けるし」とキツさを記している。

 今回照ノ富士が翔猿と行ったぶつかり稽古は、臥牙丸氏が限度としていた3分の2倍以上。翔猿がダウンするのも致し方なかったといえそうだが、ここまで稽古に熱が入ったのには7月場所の対戦が関係しているとの見方もある。

 照ノ富士と翔猿は7月場所3日目に対戦しているが、照ノ富士は左の一枚まわしを掴むも、これが翔猿の胸元付近まで伸びたことで引きつけがきかず。攻めあぐねているうちに翔猿から逆襲され寄り切りで敗れると、翌4日目に「腰椎椎間板ヘルニア、腰椎椎体終板障害で1か月間の安静加療を要する」との診断書を相撲協会に提出し休場した。

 照ノ富士は先場所の経緯を踏まえ、次場所以降は翔猿に苦戦しないよう巡業で積極的に肌を合わせにいった可能性はある。また、翔猿も横綱相手の稽古を貴重な機会と捉え、フルパワーでぶつかり稽古に臨んだとしても不思議ではないだろう。

 お互いの稽古に対する熱量が思わぬアクシデントを招いたといえそうな8日の巡業。来たる9月場所では照ノ富士がリベンジを果たすのか、それとも翔猿が連勝を収めるのか要注目だ。

文 / 柴田雅人

記事内の引用について
臥牙丸氏の公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/@gagachannel2207
安治川親方の公式ブログより
https://ameblo.jp/ami-nishiki/

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