注目が集まったのは、試合開始前に選手・首脳陣が整列している時のこと。三塁側の自軍ベンチから出てきた中嶋監督は、左端に立っていた日本ハム・加藤貴之とグータッチ。次いで、隣に並んでいた日本ハム・上沢直之ともグータッチを交わすと思いきや、上沢のみぞおち付近を右手で軽く小突いた。
上沢は突然の攻撃が予想外だったのか、右手をみぞおち付近に当てながら少し体をのけぞらせる。中嶋監督は上沢を気に留めずに選手とのグータッチを再開したが、一連の様子を隣で見ていた加藤は笑顔を浮かべていた。
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中嶋監督の姿を受け、ネット上には「中嶋監督が上沢に腹パンかましてる」、「やられた相手が思い切りのけぞってるぞ」、「加藤も明らかに爆笑してるなこれ」、「普通の人が見たら完全にパワハラ案件だな」、「離れて5年経つのに未だに仲いいのか」といった驚きの声が寄せられた。
上沢はプロ入りした2012年から日本ハムでプレーしているが、中嶋監督は同年から2018年にかけ、選手・コーチとして上沢と共に戦っている。日本ハム時代から関係は良好だったようで、現在も日本ハム対オリックス戦では試合前に談笑を行っていることが度々伝えられているが、今回の一突きも中嶋監督なりの愛情表現だったようだ。
「元後輩への行動が話題となった中嶋監督ですが、現在指揮を執るオリックスでも所属選手相手に手荒なコミュニケーションを取ることがしばしばあります。直近では今季5月24日・対楽天戦で、9回に逆転サヨナラ2ランを放った紅林弘太郎の頭を左腕で抱え込んで祝福。試合後の報道では、紅林が『いつもサヨナラした時(監督は)他の選手には抱きつくんですけど、僕はヘッドロックされて、まあ、でも、愛を感じました』と笑顔で振り返ったことが伝えられています」(野球ライター)
19日の第1戦は登板がなかったため、20日の第2戦では登板が確実視される上沢。監督推薦で選出した中嶋監督の期待に応えることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人