問題となっているのは、「2-1」と阪神1点リードの延長10回表2死一塁でのこと。佐藤は打席の中田翔が放った痛烈な三ゴロを左方向に飛び込みながら捕球。一塁送球を完了させれば試合終了だったが、佐藤が投げた球は山なりの軌道だった上、一塁左方向に大きくそれる悪送球となった。
2死一、二塁とサヨナラのランナーが出た後、後続の坂本勇人が放った打球がまたしても三ゴロに。打球を待って捕球した佐藤は、今度は一塁へ真っすぐに送球し3アウト目を奪った。
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結果的に勝敗には影響しなかったものの、佐藤の悪送球には「雑なプレーで足引っ張るなよ」など呆れ声が上がった。また、中には「いよいよ岡田監督から見切られるのでは」、「打撃も守備もダメなら首脳陣としても使う価値がない」、「代役も控えてるしスタメン落ち食らっても驚かんわ」と、今後の立ち位置にも響いてくるのではといった指摘も見られた。
「今季の佐藤は12日を含めた全10試合で『5番・三塁』として先発起用されていますが、『.152・0本・1打点』と打撃面はサッパリ。9日・ヤクルト戦後には、チームを率いる岡田彰布監督が『打てんかったら外すよ』と次カード以降のスタメン落ちを示唆したことも伝えられています。同監督は今カード、2試合続けて佐藤を先発起用していますが、2試合で8打数1安打(.125)と復調の気配はない上、守備も不安定となればスタメン落ちを決断してもおかしくはないのでは」(野球ライター)
阪神の一軍には現在糸原健斗(昨季91試合出場)、熊谷敬宥(31試合)ら三塁を守れる野手が複数いる上、12日試合前には発熱のため7日に特例抹消されていた渡邉諒もチームに合流している。豊富な代役候補が結果を残せば、佐藤はスタメン落ちはおろか二軍降格も現実味を帯びてくるといえる。
佐藤はプロ入りした2021年から2年連続で20本塁打をクリアしているチーム屈指の長距離砲。この実績を考慮して岡田監督も我慢強く起用を続けているようだが、今後大ナタを振るうことは果たしてあるのだろうか。
文 / 柴田雅人