問題となっているのは、「1-7」と阪神6点ビハインドの5回表2死一塁でのこと。打席の吉田正尚は阪神2番手・富田蓮の3球目を強振し、左翼フェンスへ伸びる大きな当たりを放つ。フェンスに向かって走った井上は左方向に動きながら跳ね返りを待ったが、目測を誤ったのかクッションボールは井上の右側へ。逆を突かれた井上は右手を出すも捕ることができず、打球を後逸した。
井上はこの後、中堅・近本光司がカバーに入っていたこともあってか、後ろにそれた打球は追わずに足を止める。打球は近本が捕球しすぐに内野へ返球したが、近本の捕球とほぼ同時に三塁を蹴っていた一走・村上宗隆は悠々と本塁に生還した。
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この井上のプレーにネット上では「今の井上の守備酷すぎだろ」、「明らかに跳ね返りの軌道見誤ってて笑えん」、「怠慢プレーと言わざるを得ないくらいチンタラしてたな」、「打球逸らした上に追わないってやる気なさ過ぎるわ」、「ボールの処理を近本に丸投げしたのも腹立つな」といった批判が上がった。
「井上はプロ1年目の2020年から昨季までは一軍出場8試合と実績は乏しいものの、今年はここまで対外試合で4本塁打をマークするなどブレークの兆しを見せている大砲候補。一方、守備では左翼線に転がった打球を小走りで追う(2月26日・日本ハム戦)といった緩慢なプレーも散見されるなど少々苦手としています。阪神の本拠地・甲子園は右翼方向から左翼方向へ吹く浜風の影響もあり外野守備が難しい球場とされていますので、井上も今回のようなマズい守備が続くようなら、開幕後は思うように出場機会を得られない可能性もあるでしょう」(野球ライター)
6日の試合では期待されている打撃でも「3打数無安打・2三振」と全くいいところがなかった井上。代表チーム相手に喫した苦い経験を今後の糧にすることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人