番組では栗山監督が野球解説者・藤川球児氏(元阪神他)を聞き手に、WBCメンバーの中で最優先に招へいしたいと考えていた選手や、大谷翔平に期待する役割などを語るVTRを放送。その中で、栗山監督は日本ハム監督時代の2017年、大谷が同僚たちに厳しい言葉を投げかけたエピソードを明かした。
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栗山監督は2012年から2021年にかけ日本ハムを率い、Aクラス5回、リーグ優勝2回、日本一1回といった実績を残した。監督就任翌年の2013年にプロ入りした大谷とは2017年まで5シーズンを共に戦い、投打二刀流の選手として育て上げている。
日本ハム監督時代は毎年開幕前、主力選手の1人を指名して「今年はこうやって戦おう」と他の選手たちに向けて話してもらうことが恒例だったという栗山監督。2017年は前年のリーグ優勝・日本一に大きく貢献した大谷を「翔平はまだ5年目(23歳のシーズン)だったんですけど、もう言ってもらった方がいいなって思った」として指名した。
そこで、大谷は「遊びたい、飲みたい、いろいろやりたい。そんなんで優勝できるわけないですからね。勝ちたいんだったら野球やるしかないんです」と同僚たちにハッパをかけたという。
話を聞いた藤川氏は「5年目、23歳で? マジですか?」と、先輩たちに臆せず野球にストイックに取り組むことを求めた大谷に驚がく。栗山監督は「勝ちたかったと思うんですよね。だから『そのためにみんなで頑張りましょう』、『僕もやりますから』っていう宣言だったと思う」と真意を推察していた。
栗山監督の発言を受け、ネット上には「20代前半でこんなこと言えるのは相当度胸あるな」、「とにかく1つでも多く勝ちたいっていう執念が感じられる」、「最高の1年過ごしておいて全く調子に乗ってないのはヤバいわ」、「結果残してなおも野球やるしかないって言える向上心は凄い」といった驚きの声が寄せられた。
「大谷は2016年に投手で『21登板・10勝4敗1ホールド・防御率1.86』、野手で『104試合・.322・22本・67打点』をマークし、自身2度目となる2ケタ勝利&2ケタ本塁打をクリア。大谷の活躍もあり、チームは同年に4年ぶり7度目のリーグ優勝、10年ぶり3度目の日本一を達成しました。今回栗山監督はその翌年・開幕前の発言を明かしましたが、個人・チームともに結果が出たことで多少気が大きくなったとしても不思議ではないところ、そのような面は全く見せず、自らを律する姿勢を求めたことに驚いたファンは少なくなかったようです」(野球ライター)
迎えた2017年、大谷は4月8日・オリックス戦中に左太ももの肉離れを負った影響で投手では3勝、野手では8本塁打にとどまり、その影響もあってチームもリーグ5位に沈んでいる。左足の負傷は一塁への全力疾走の際に発生したものだが、勝利のために手を抜かない姿勢が招いたという見方もできそうだ。
文 / 柴田雅人