問題となっているのは、「3-4」とオーストラリア1点ビハインドの8回表1死一塁でのこと。打席のオーストラリア・パーキンスに対し、キューバ4番手・モイネロはカウント「2-0」からの3球目にストレートを投じる。この球のコースはベース板の真ん中付近だったが、高さはパーキンスの膝下付近とボール気味。捕手のA.マルティネスも捕球時にミットを上に動かす、いわゆる“フレーミング”(際どい球を審判にストライクと判定させるための捕球技術)をしていたが、球審はストライクと判定した。
この直後、中継ではオーストラリアベンチ内にいたジョージ、デイルの2名が頭を抱えるなどストライク判定に不満をにじませているシーンが映る。また、この後には打席のパーキンスが左方向を向きながら少し苦笑いを浮かべる様子も映った。
>>WBC、森保監督始球式で一部客に「日本の恥」と批判! 中継カメラに映った問題行動が物議<<
この球審の判定に、ネット上でも「は? 今の球ストライクかよ」、「コースはゾーン内と思うが高さは外れてるだろ」、「あんな球ストライクにされたらそりゃ頭抱えるわ」、「変なジャッジで勝負どころに水差すなよ」といった不満の声が相次いだ。
ストライク判定が物議を醸した球審だが、モイネロが投じた次の1球の判定も疑問視されている。この球はコースがベース板の右端、高さはパーキンスの太もも中間付近とどちらもゾーン内と思われたが球審はボールと判定。モイネロは投球後に一瞬固まるそぶりを見せており、ファンの間からも「さっきがストライクでこれはボール? もう意味が分からん」、「1球前と帳尻合わせる判定をしてるような気がしてならない」といったクレームが寄せられた。
疑惑の判定が続いた8回表1死一塁の場面だが、パーキンスはその後四球を選び出塁した。ただオーストラリアは1死一、二塁から後続が倒れ無得点で8回表が終了。9回表も三者凡退に封じられ、1点差での敗戦で準々決勝敗退が決まっている。
文 / 柴田雅人