仲正氏は、東京大学入学直後に旧統一教会に入会し、約11年間を信者として過ごした。『Nの肖像:統一教会で過ごした日々の記憶』(双風舎)、『統一教会と私』(論創社)などの著作もある。大学卒業後は統一教会系のメディアとされる『世界日報』(世界日報社)への勤務経験もある。
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仲正氏は内部にいた人間の実感として、「(旧統一教会を)批判している人たちはみんな『脅されて献金している』と言ってますけど、全部が全部そんなに『これ献金しなかったら地獄に落ちる』とかネガティブな感じで脅されたんじゃないと思うんですね」とコメント。目標金額が設定されており、それに向かって前向きに努力をして行く、ポジティブな感じであったと話した。
仲正氏は「教祖は日本の細かい事情とか考えないで『これやるんだ、お前たち頼むぞ』と日本の幹部を叱咤激励して。幹部も教祖に喜んでもらうことしか考えていないので、一般信者にハッパをかける」と構造を説明。その中で、かなり無理をしてしまう人たちが出てきてしまい、その一つに霊感商法があったのだろう。
MCの辛坊治郎氏から「(信者は教えを)100%信じているんですか?」と問われると、仲正氏は「全く何の疑問も持たないという意味だったら、それはないと思います」と否定。「幹部の人でも時々、礼拝なんかの時で『いやあ、お父様(教祖)にこれ言われてどうしようかと思った。これ本当に実現しようと思ったら俺は犯罪者になるかもしれない』という風に弱気なことを言っている人も結構いますし、信者の中でも礼拝や祈祷の時は『お父様のことしか考えていない』みたいな感じになっちゃうんですけど、日常生活の中で会話していたら『いや、どうしようかな』ともう普通の人に戻っているんですね」と実態を語った。
これは犯罪でもしないと集められないほど、献金の目標金額が無計画、無謀な“無茶振り”であったということなのだろう。
ネット上でも「恐怖で支配みたいな感じではなかったのか」「仲正さんの話、リアリティがあって面白い」といった声が聞かれた。