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DeNA、“得点圏&交流戦の鬼”大和のバットがチームを乗せる! 打線に欠かせぬベテランの味

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大和

 無類の勝負強さを誇る大和が、得意のパ・リーグ相手にブーストアップ。ベイスターズの強力な武器の一つとなっている。

 5月最後の一戦となった横浜スタジアムでのオリックス戦、1対1の同点で迎えた4回のチャンスの場面で登場した大和は、昨年も2打数2安打1ホームランと打ちまくった山岡泰輔のマネーピッチ、縦に鋭く変化するスライダーをレフト前に運ぶ勝ち越しヒットをマーク。この一打が決勝打となり、ヒーローインタビューに上がった際には、「今永大先生が頑張っていたので援護しようと」と振り返り、勝負強さについて「早寝早起き。規則正しい生活」が秘訣とした。また「今日のゲーム展開も、田代さんが作ってくれたのではないでしょうか」とお立ち台で度々出てくる田代富雄コーチとのエピソードも忘れないなど、渋い声でユニークな発言を連発するところも魅力の一つ。1日のゲームでも4回1/3までノーヒットに抑えられていたワゲスパックからヒットを放ちチャンスメイク。そこから味方の連打でホームを踏むなど、随所で存在感を示している。

 昨シーズンの交流戦の打率は.306とリーグ戦の.236とは雲泥の差。打率よりも断然高い得点圏打率も、リーグ戦.286に対し交流戦は15打数9安打でなんと.600と驚愕の数字を残した。今シーズンは交流戦の打率.250とリーグ戦の.265よりも低くなっているが、リーグ戦でも.310と高い得点圏打率は.667とさらに高くなっている。

 今シーズンはショートのポジションのライバルとなるとみられていた若手のホープ・森敬斗が足のけがで離脱。長年競っている柴田竜拓は開幕から極度の打撃不振の上、4月6日には新型コロナウイルスに罹患しチームを離れた。その間4月2日から14試合連続でスタメンで奮闘。ここまで48試合中34試合スタメンに名を連ね、控えに回っても、終盤の守備固めや代打として存在感を発揮している大和。昨年オフ2年契約を結んだプロ17年目、34歳のベテランは、貴重な経験に裏打ちされた技術とともに、精神的な支柱としてもチームに貢献し続ける。

取材・文・写真  /  萩原孝弘

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