昨年オフに三浦大輔現監督に並ぶ球団史上最長の6年契約を結び、今シーズンも開幕から不動のサード、そしてクリーンアップの一角として機能。オープン戦から打率.424と絶好調でシーズンインし、4月23日に左足ハムストリングの炎症で登録抹消されるまでは、打率.351と規定打席に達していればリーグ2位の数字。ホームラン3、打点9、フォアボールも10を数え、出塁率は.449と高く、OPSは1.063とチームに多大な貢献を続けていただけに、チームにとっては大きな痛手となった。
実際、宮崎離脱中の4月23日から5月14日までの期間は5勝10敗と大きく負け越してしまい、改めて存在の大きさを知らしめる結果となった。
しかし5月15日から5番サードの定位置で戦線に復帰すると、そこからも毎日コツコツヒットを重ねる活躍を続け、交流戦前までに打率.350まで上昇させた。5月24日に交流戦の幕が開くと、「牧(秀悟)と(ネフタリ)・ソトの前にランナーをためる」との三浦監督の戦略から、1番に佐野恵太が入り、宮崎も5番から3番へと打順変更。するとその日にいきなりマルチヒットをマークし、翌日も2打席目にヒットと好調をキープしていたが、またしても左ももの張りで試合途中に交代。またもや抹消かと心配させたが、翌日もスタメン出場しマルチヒットと周囲を安堵させた。
29日のライオンズ戦では相手サードの好プレーもあり、久々にノーヒットとなってしまったが、それまでは11試合連続安打とさすがのバットコントロールを見せつけた。ここまでで打率.340、OPS.910とさすがの数字を残している。打順も関係なくチームの期待に応える天才・宮崎敏郎のバットが、昨年と同じく交流戦でベイスターズを上昇気流に乗せていくカギを握っている。
写真・取材・文 / 萩原孝弘