もっとも大きなものは天候不順だ。当初9日に予定されていた開幕が、台風9号の接近を受けて1日順延。その後は、日本列島に停滞する前線の影響を受けた雨のため、12日から14日までの3日間の試合が全日中止。さらに、17日は第1試合のみで以降の試合は中止。18日の中止を挟み、19日も降雨ノーゲームと天候不良中止が続いた。こうした事態は46年ぶりだという。
特に17日の大阪桐蔭、東海大菅生戦は8回途中での降雨コールドとなり、「最後まで試合をさせてあげて」とネットが炎上してしまった。元大阪府知事、大阪市長の橋下徹氏が「教育上最悪」と猛批判したことでも知られる。降雨コールドは今回で9回目となる。100年以上の歴史があるため、試合数を考えれば、めったにないケースだと言えるだろう。
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さらに、今大会ではコロナの感染者発生を受け、宮崎県代表の宮崎商業、宮城県代表の東北学院の2校が出場を辞退している。
こうした例は、過去にも起こっている。
甲子園で出場校が試合を辞退・棄権した例は、今大会を除けば過去4回ある。最も新しいところでは、2005年には高知県の明徳義塾高校が部員間での暴力や喫煙が発覚し、出場を辞退した。これは開幕前であったため、大会規定により準優勝の高知高校が県代表として出場している。
甲子園の目玉といえば延長戦だ。現在は、延長13回以降には、決着がつけやすいタイブレーク制度が導入されている。その前は、延長は15回、18回と定められていた時期があるが、そもそも当初は規定がなかった。1933年の中京商業対明石中学戦では「延長25回」の死闘が繰り広げられたことも。
今大会では延長戦の影響ではなく、前試合の降雨による開始遅延を受け、15日の第4試合、石川県の小松大谷高校と山口県の高川学園戦が、19時10分開始、21時40分終了と甲子園史上もっとも遅い試合開始と終了時刻を記録した。
甲子園は毎年、さまざまなドラマを生み出すは、今年は異例ずくめのため、少し違った観点から注目を集めているのは確かだろう。
記事内の引用について
橋下徹氏のツイッターより https://twitter.com/hashimoto_lo