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DeNA、鉄腕エスコバーも来日未定…更に増していく石田の存在感

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石田健大

 コロナ禍で一都三県は緊急事態宣言が2週間延長される公算が高まり、未だに育成を含む全外国人選手の来日が更に延びることが決定的なベイスターズ。

 投手陣では先発、中継ぎと両睨みで獲得したフェルナンド・ロメロ、トミージョン手術明けながら評価の高いケビン・シャッケルフォードの新外国人選手は、ビザの関係と隔離期間もあり開幕の合流は絶望的。2019年オフに2年契約を結んだエドウィン・エスコバーも、開幕は相当厳しい状況になってしまった。

 2017年シーズン途中にファイターズからトレード移籍してきたエスコバーは、18年53試合、19年はリーグ最多の74試合、昨年も56試合登板と中継ぎとしてフル回転。最速160キロ、平均でも155キロに迫るストレートを武器に、ラミレス前監督の“マシンガン継投”の中核を担う存在だった。決めセリフの「オトコハダマッテナゲルダケ」が示す通り、毎日でも投げたいタイプの貴重な左腕の不在は、ブルペン陣にとってこの上ない痛手だ。

 現在一軍の中継ぎ左腕は、昨年復調した砂田毅樹とルーキーの池谷蒼大だけに、エスコバーの穴を埋める存在になり得るのは、やはり石田健大となるだろう。2017と18年に2年連続で開幕投手を務めたが、19年は中継ぎ~先発~中継ぎと、難しい起用法を任された上で結果を残した。昨年は先発としてコンディションを整えていたが、中継ぎ左腕が手薄な状況から、フタを開ければ中継ぎに専念し自己最多の50試合に登板。厳しい場面でも涼しい顔でピンチを脱する、安定感抜群のピッチングを披露し、リーグ5位の26ホールドポイントを記録した。

 昨年末、三浦新監督は石田の起用について、「現状は中継ぎで」とコメントしていたが、3月になっても外国人選手の入国ができていない状況では、ブルペンの中心としてチームを支える存在となりそうだ。先月27日も7回からマウンドに上がると、ピンチを迎えるものの冷静に切り抜け、1回を無失点と中継ぎとして順調に調整できている様子。昨年まで選手会長の座も務め、人望と責任感を併せ持つ石田健大は、今シーズンも中継ぎのリーダーとしてベイスターズを引っ張っていく。

文 ・ 写真/  萩原孝弘

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