今回の番組では福留孝介(→中日)、上本博紀(→引退)らベテラン野手が今季限りで阪神を去った話題を取り上げ、その話の流れで番組が来季の開幕予想スタメンを発表。その中には、10月26日に行われた今年のドラフトでチームが1位指名した左打ちの強打者・佐藤輝明も「6番・右翼」で名を連ねていた。
問題となっているのは、佐藤の名が開幕予想スタメンに含まれていることを受けた川藤氏の発言。川藤氏は「そんな簡単に言うんじゃない」と、指名されてからまだ約2カ月しか経っていない佐藤を開幕スタメンに予想するのはおかしいと主張。続けて、「確かに佐藤は誰もが認めるいい素材だけど、そんな簡単にいったら(スタメンを与えたら)今までやってきとる連中はどうすんねん」と、何の実績もないルーキーに簡単にレギュラーの座を与えるようならチームの士気にも関わりかねないと指摘した。
ドラフトでは阪神の他に巨人、ソフトバンク、オリックスからも1位指名された佐藤に大きな期待を寄せるファンは多いが、「いろいろな苦労をしながら、成長して一人前になっていくから楽しみなんや」とそれなりに苦労させなければ慢心が生じ伸び悩む可能性もあるという川藤氏。「そんな簡単に(レギュラーの座を)やったらいかん」と、首脳陣は佐藤をひいきせずに他選手と競争させて育成するべきだと語っていた。
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今回の放送を受け、ネット上には「確かにまだ指名されたばかりなのに即戦力と持ち上げるのは良くない」、「初めからチヤホヤするのはダメだって言い分は分かる、伊藤(隼太/今季限りで戦力外)とかも騒がれた割にはサッパリだったし」、「レギュラーを簡単に与えるなという主張は分かるが、他選手への影響についてはこれまで立ち位置を確立できていない方が悪いのでは?」「期待かけ過ぎて怪我でもしたら元も子もない、首脳因は焦らずにじっくり育成に取り組んでほしい」といった反応が多数寄せられている。
一方、「大山は英才教育で育ったんだから佐藤も同じ方針でいくべきでは」、「大山を見てると1年目から一軍で積極起用するのも間違いではないと思うんだが…」と、チームの主力打者である大山悠輔を絡めた反発も複数見受けられた。
「現在チームのレギュラー格である大山は2016年ドラフトで1位指名された選手ですが、当時の金本知憲監督は大山をプロ1年目の2017年から4番打者に据えるなど一軍で積極的に起用。2019年から指揮を執る矢野燿大監督も同年に大山を全143試合で起用し、今季も開幕直後を除いてはスタメン、クリーンナップで使い続けました。両監督が一貫して一軍起用を続けた結果、大山は今季『.288・28本・85打点・122安打』と大ブレークを果たしましたが、佐藤にも大山のような“英才教育”を施すべきと考えるファンも少なくないようです」(野球ライター)
今季はチーム打率(.246)がリーグ5位、本塁打数(110本)、得点数(494得点)が共にリーグ4位と攻撃力に課題を抱えている阪神。佐藤がどれだけの成長を見せられるかも課題払しょくのカギとなるが、果たして首脳陣はどのような育成方針をとっていくのだろうか。
文 / 柴田雅人