>>阪神、新助っ人候補に「巨人じゃないの?」の声が挙がるワケ大野の残留で補強策は迷走?<<
今回の動画で金村氏は巨人・菅野智之、中日・大野雄大の沢村賞争いや日本シリーズの行方など、球界の注目トピックをテーマにトーク。その中で、阪神が大学No.1野手の佐藤をドラ1指名したことを取り上げ、自身が思う育成面の不安について語った。
今年のドラフトで巨人、阪神、ソフトバンク、オリックスが競合し、抽選の結果阪神が交渉権を獲得した左打者の佐藤。球団は今シーズン限りでチームを退団した福留孝介がつけていた背番号「8」を与えるなど大きな期待を寄せているが、金村氏は「(佐藤は)巨人かソフトバンクに行った方が大成したんじゃないか」と、阪神では期待通りに育たないのではと指摘した。
金村氏は続けて「阪神は(甲子園の)浜風もあって左打者は不利」と、本拠地の甲子園は右翼方向から本塁方向に逆風が吹くため左打者が育ちにくい球場だと指摘。さらに、「過去にも(ドラ1指名した)慶応・伊藤、明治・高山は、『今何してるんですか?』(という状況になっている)」と、過去にドラ1で獲得した伊藤隼太、高山俊といった大卒左打者が育っていない点も不安材料に挙げた。
「糸井(嘉男/阪神では4年で計40本)がホームラン何本打ちました?」と、生え抜きのみならず補強組の左打者も阪神では苦しんでいるという金村氏。「佐藤を育てようと思ったら、(甲子園に)ラッキーゾーン(1947年から1991年まで存在)をもう一度作った方がいい」と、一昔前のように球場の外野フェンスを前に出した方が大成する可能性は高くなるのではと主張していた。
金村氏はこの他にも今季限りで阪神を退団した能見篤史、福留の新天地や、自身が今シーズン開幕前に優勝予想していたというDeNAの戦いぶりについて動画内で語っている。
今回の動画を受け、ネット上には「確かに左打者が育ってない阪神は不安、まともに育ったのは掛布ぐらいしかいないんじゃない」、「伊藤、高山が主力に育ってないところをみると佐藤も同じルートを辿りそうな気がしてならない」、「ソフトバンクやロッテも外野フェンス前に出してるし、甲子園も復活させるのはアリだと思う」といった反応が多数寄せられている。
一方、「まだ指名したばっかりなのに無理とか言ってたら育つものも育たなくなるだろ」、「大山だって時間かかったけど立派になったし、佐藤も焦らせずに数年間かけて指導するのが大事」と反発する声も複数寄せられている。
「阪神の本拠地である甲子園は浜風が打球を存在することに加え右中間、左中間が深い構造をしているため、左打者が本塁打を量産するのは難しい球場。これが球団の育成にも悪影響を及ぼしているのか、過去の生え抜きを見ると左打者で30本塁打をクリアした選手は掛布雅之だけしかおらず、20本以上にラインを下げても藤田平、桧山進次郎、鳥谷敬の3名を加えるのみ。そのため、金村氏が佐藤の育成に不安を抱くのも致し方ないところはあります」(野球ライター)
「動画内で金村氏はなぜ巨人、ソフトバンクの方がいいのか言及していませんが、この両球団がいずれも天候の影響を受けない屋内球場を本拠地とし、広さも大きな部類に入らないことを考慮しているのでしょう。ただ、これまで生え抜き左打者の育成に苦戦しているとはいえ、佐藤の育成にも苦労するのかは実際に入団した後でなければ分かりません。左と右で打席は違いますが、今季『.288・28本・85打点』と活躍した大山も数年間『期待外れ』、『育成失敗』とファンやOBからやゆされた末に開花していますので、佐藤も長い目で見てじっくり育成に取り組むことが重要になるのではないでしょうか」(同)
2012年ドラフトの藤浪晋太郎以来、8年ぶりに他球団との競合を制し佐藤を獲得した阪神。佐藤を球団、そして球界を代表するような、スケールの大きな強打者に育て上げることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
田中大貴アナの公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UC95Lxy4H7OA0w-bVzIvFyzg