9日に行われた契約更改の際、「フォームが自分と合っていないところがあったので、しっかりと合わせられるようにしたい」と現状を明かした。具体的には「軸足の折れが早く、左肩が下がってしまう」ことで、「身体が早く開いてしまって、肘に余計な負担がかかってしまってしまう」と説明。
「今まで通りの感覚で投げていると、痛みや強い張りが出てしまう。張りが強くなるとリハビリの途中のようにノースローになってしまうので、それだけは避けないと」とし、「感覚を変えないと投げられないので、苦労しています」と素直な心境を吐露していた。
このオフには模索中のフォーム固めに「重きを置いてやりたい」と最重要課題に挙げ、「そんなに僕には時間が無いので、何がなんでも復帰したい」と来年32歳を迎えることもあり、不退転の決意を表明。ターゲットは「一日でも早く、3月のオープン戦からをめざしてやって行きたい」とピッチを上げていく構えだ。
チームは慢性的なリリーフ左腕不足に陥り、今シーズンもエドウィン・エスコバーはフル回転し、本来ローテーションの軸としても期待できたが、ユーティリティ性のある石田健大を中継ぎに回した経緯もある。砂田毅樹もシーズン後半にファームから上がってきたが、経験豊富な田中健二朗の存在はブルペンにとって貴重な存在。マウンドから打者を見下ろす鋭い眼力で、パワーカーブを投げ込む姿を心待ちにしたい。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘